熱の花

熱の花が出た と言うほうが少し
深刻度が減るような気がしている
実際起きていることは同じだけど

言葉の使い方が少々変わっている
月のものをうさぎさんと呼んだり
二卵性双生児を卵二個と言ったり
口を開くとイメージが変わるとか
言い方が幼いなと言われたことも
方言もあれこれ入り混じった結果
今ひとつ定まらずに自分でも困る

熱の花はいつも同じところに出る
決まって下唇のちょうど真ん中に
口の端に出来やすいと聞いたけど
そこにはできたことが一度もない

出来ているのは口唇ヘルペスでも
熱の花が出た と言うほうが少し
深刻度が減るような気がしている

たぶん疲れがたまっているだとか
ストレスが重なってしまったとか
ついでにうさぎさんも来てしまい
会いたい人に会えなかったりとか
言いたいことが言えなかったりで

熱の花が出た と言うほうが少し
深刻度が減るような気がしている
ただ単に体の中に抑えていた熱が
唇を腫らしているだけ みたいに
深刻に思わずに済む気がするから