見出し画像

人生の価値

レコーディングは続けているが、
CDにして販売するモチベーションが湧かない。

CDという物販品を作るという行為は
僕にとっては
本当に、いわゆる「営利目的」でしかなくて、

お金を得るためだけの手段だったと
気がついた。

デザインとか、アート感覚とかで
総合的な作品表現にする。
そういう価値を感じていない部類の
じつは、人間だった。

音楽は「音」で、
カタチの無いものだから、
やっぱり絵描きさんとか、
作品作家さん達は
何らかのカタチあるものとの
交換だから、
商売にしやすいだろうなぁ…

なんて、
井の頭公園で
ポストカードを売る人たちを
羨ましく羨しく思ってたりした時も
あった。
(何十年前の話だろう?
井の頭公園にずっと行ってないから
今の現状は知りません)

デザインや、梱包の仕方に
価値を見出す人達が
いることは知っています。

じゃなかったら、
あんなに沢山の人が
外食の写真を撮ったりしないよな(笑)
(僕は写真に苦手意識があって、
いまだにインスタが苦手です)

こんなセンスのない僕の
営利目的のCDが、
1年で50枚も売れていないんだから、
営利もクソもない。

他のミュージシャンのみなさんが、
僕と同じような状況とは思わない。
巧みに、主流、亜流、
適切なマーケティングで
うまくやれてる人、頑張れている人、
いろいろいると思う。

僕は
ある意味、
スッキリした。

今までずっと売れなかった。

もう売れない。

この市場に
僕の居場所は無い。

*******

そして、
ストリーミング、YouTube、
ツイキャスでLIVE配信。

デジタル化して、
ネット社会で、
メタバースして、
AIして…(よくわかってない)

だからといって、
そっちの市場に
僕の居場所があるわけじゃない。

いや「市場」に、
僕の居場所、
望んだ居場所が無いんだ。

*******

何処にでも、
居ることは出来る。

居させてもらうことは出来る。

路上の隅っこに、
ちょこんと佇んで、
街の消費者として
立っていることは出来る。

立たせてもらうことは出来る。

でも、そこで、
何らかの商売行為という
市場に携わることを
しようとすると、
いろいろ社会的な
条件が課せられてくる。

それは今回のインボイスで
よくわかるように
儲けを出せない人は
安定的に搾取されることになる。

そんな社会に居る。

*******

CDが売れないとか、
ストリーミングの利益還元率が悪いだとか、
そこを問題にする前に、

買う人、利用する人が
圧倒的に少ないんだから
「市場価値」から考えたら
淘汰されて消えるが必然である。

多くの人に支持されなければ
この市場では生きていけない。
という社会が辛い。

*******

僕が、
いろんな人からの影響を受けて、
そんなアーティストや先人達に対して、
消費して、ちゃんと購買したのか?
と言うと、
じつはそんなことはない。

かつて、
タワレコでアルバムを買う。
TSUTAYAにあったら
レンタルしてMDを買ってダビングする。

ウォークマンを買って、
MDを聴いて、
自転車を漕いで、
季節の空気を満喫する。

ほとんど消費活動をしない。
デバイスやソフトを購入しては
安い方へたなびく。
そんな安上がりな毎日だった。

それでも、
そんな彼らの音楽は
大好きで、大切で、
僕の人生そのものと言っても
過言ではない作品達も多い。

彼らに「ありがとう」
と言いたいし、
お金も彼らに払うべき?…
とも思う。

でも、
これは「僕の人生」
であって、
「僕の人生」で
出逢って、
僕の感覚で感じた
唯、一つの経験だ。

 僕は、
感動したことを
ご本人に伝えるのは苦手で
独りになって、
その感動を抱きしめるタイプだ。

そして、
そのインプットを
また
何らかの表現手段で
アウトプットして生きる。

多くの人に届くのかどうかはわからない。

わからなくてもいいのかもしれない。

彼らには彼の人生があって、
彼の感覚で出逢って、
経験すればいい。

そんな彼から
僕へ、
何らかのフィードバックが
返ってきたなら、
僕は豊かな心に満たされ
「安寧ですね。アンニョンハセヨ」
と思うのだ。

*******

それだけ。

それだけが、

生きている味わい。

And I forget just why I taste.
Oh yeah, I guess it makes me smile.

ニルバーナ/ smells like teen spirits

*******

あなたのおかげで今の私があるのだ。
なんて、
依存されたくないし、
したくもない。

僕は、
僕の生きる時代のタイミングで、
僕の人生で
適切な人やモノと出逢い、
尊厳ある経験をして、
今の愛おしい
この人生を生きている。

僕の響きと、
貴方の響きが、
どちらが先に鳴らしたかで、
優劣や価値が測られるなんて
おかしいよ。

(笑)

全部、僕が勝手に
思い込んでいる世界観だね。

こんな濃淡、陰陽、現実感に
触れて、
この世界は今、
僕にはこう在るみたいです。

この感触を頼りに、
明日もまた
歩んで行こうと想います。

さぁ、
Mix&マスタリングを
続けよう。

自分で決めた予定より
だいぶ遅れている。

でも、年内には6曲、
完成させたい。

タイトルは
「暮れる暮らし暮れる」の予定。

今までの作品はこちらから

週2回、不定期ですが、
心地好い野外のどこかに佇んでは
ツイキャスLiveも配信しています。



この記事が参加している募集

お金について考える

うたが、音が、言葉が、 もし心に響いてくれたなら サポートいただけたら嬉しいです。