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トレインソング

平魚泳
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昨日、有料にしたアルバムが初めて売れて、嬉しくて、この歌をうたおうと
外に飛び出して行きました。
(有料にしたら、自意識が高ぶって不安定になってしまった)
あとでよく見たらアルバムが売れたわけではなく、1曲買ってくれた人がいたってだけだったけど。
ドンマイ。サンキュー。缶コーヒーとガソリン代でトントン♪


この曲は「風の音楽家」というピアニストの重松壮一郎さん馬頭琴奏者の岡林立哉さん、
そして僕の3人で、時々ツアーをしているバンドの曲です。

重松さんが「風の音楽家向きの曲が出来た」と言って、メッセージで録音を送ってくれました。
インストの曲です。
イメージは、電車に乗って旅をしている車窓のような感じらしく、曲調からもそれは伝わってきました。

2017年3月。
5月に生まれるふたりめの子どもを奥さんの実家の奈良で里帰り出産するため、
家族で移動したり、お父さん頑張らなきゃ!とあちこち演奏に巡っていた。
電車ではなく、車を運転しながら、関西ののどこかを1人、走っている途中に
この詩の原型が出来たような記憶です。

漠然とした詩です。

重松さんは牧歌的な「カントリーロード」とか「線路は続くよどこまでも」
みたいなかる〜いイメージだったみたいですが、あのときの僕には出来なかった。

演奏ツアーと言っても、
移動の距離はあっても、なかなかスケジュールは埋まらず、
ギャラもあったりなかったり。

無理だなぁ。やっぱり無理かなぁ・・・。

子どもが2人かぁ・・。
やっぱり無理かなぁ・・。


・・・あれから2年も経ったのか。
この曲が出来て、良い演奏が出来て、この曲のおかげで
また今年も風の音楽家の活動が出来ているかんじです。

岡林さんも、あの頃は、もう辞めようと思ってたらしいし、
僕ももう2人の尊敬する先輩とやり続けるのは
無理だと思ってました。

今でもそうだけど、ライブなどの本数、音楽の経験値で
みんなからどんどん差をつけられていって、
もう取り戻しの効かないところまで来ている。

そんな自虐的なコンプレックスがあります。

でも、ちゃんと影も背負って表現していきたい。
それが僕の音楽の原型にあるもんだから
仕方がないですね。

良い経験させてもらってます。

今、やれてることも
やれなかったことも。


若い頃は、何でもやれて可能性はたくさんあるけど
実が伴ってなくて苦しかった。

歳を重ねてくると、取り戻しが効かない。
というか、もうこの人生を思いっきりやるだけなんです。

慈しみを多くもって生きたい。

路傍の石に光をあてるのは僕。



ちょうどこの2年で、
癌を病み、光の世界に還っていった友人、
病みの闇を克服し、今この世で光と共に生きている友人。
そんな2人の友人が僕の胸にいます。

そんな僕は今、
「僕」としてこの世で生きています。
子どもも2人、すくすくと育ち、
ひとつ、預かったイノチで想う存分を味わってます。

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風の音楽家のトレインソング
https://www.youtube.com/watch?v=e2kMfl0NuFM
曲が出来て初めての舞台。
歌い出すまでに6分もかかった。
歌う葛藤があったなぁ
そのままインストでいってくれよ!とも思った。

その半年後、亡くなった友人を弔うお寺で
岡林さんと2人で演奏
https://www.youtube.com/watch?v=SsHy8ysumBw

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風の音楽家は、生音の空間にこだわるバンドなせいか
レコーディングの話とかは出ていません。
平魚ソロで、今年中に自宅スタジオで適音を重ね、音も調整して
丁寧な録音をしたいと思っています。
応援してくれたら嬉しいです。
(もう少し良いマイクを試してみたいなぁ・・・サポートよろしくね!)

風の音楽家は
基本、ある程度の大きさの空間までは
マイクを使わず、
ピアノ、馬頭琴、タイコ、うたを響かせるライブ活動を続けています。

今決まっているツアー予定は
2019年
4/3(水)福岡
4/4(木)熊本荒尾市
4/5(金)熊本長洲町
4/5(金)熊本玉名市
4/6(土)長崎県東彼杵
4/7(日)大分耶馬溪

5月
14日(火)松山
15日(水)高知
16日(木)高知
17日(金)徳島
18日(土)京都
19日(日)名古屋

今は3人とも、この3人で演奏する意味や価値を見出して
合わせれば豊かな音と時間を創り出せています。

詳細はwebsiteにあげていくので
どうぞ参照ください。
https://www.hirasakana.com/shows

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トレインソング

夜明け前のような
始まる前のような
あの予感は一体何だったんだろう
いつもどおりの日々が
崩れてゆくような
あの胸騒ぎは何だったんだろう

聞こえないふりで
今年も同じ花が咲く
よくもないわるくもない日々が
幸せなんじゃないかと思ってた

お迎えが来たような
旅立ちの寂しさは
逃れられないものだったんだろう
花束を胸に添えて
微笑むきみに言った
「また会おう」間違ってなんかない

誰もいなくなったような
何もかもが終わってしまったような
祭りは終わり風が吹き抜ける
踏み荒らされた土の上に
芽が生えた


誰もいなくなったような
何もかも失ってしまったような
どこにいてもどこまで行っても
崩れない壁を前に
立ち尽くす


独りぼっちの旅
真っ暗な闇を行く
恐れと不安 間違っているのかな
誰が知ってる
誰が知ってる
僕の命よ 導いておくれ

誰が知ってる
目を閉じる 目を開く
なんだみんな ここにいたんだね
なんだみんな ここにいたんだね

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https://note.mu/hirasakana/m/m8e1753881fe0
※2018年11月に完成した12曲入りアルバム「ひとつ」
noteで可能な限りの1番高音質"192kbpsのMP3”で
こちらからダウンロードして聴いていただくことが出来ます。
全曲併せてmixマスタリング共に時間をかけて仕上げています。
(この曲のような簡易録音ではない)
お手持ちの再生機器で愛聴していただけたら幸いです。

うたが、音が、言葉が、 もし心に響いてくれたなら サポートいただけたら嬉しいです。