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イヤイヤ期における子どもとのかかわり方

イヤイヤ期とは


1歳半頃になり、自我がはっきりしてくると、大人の思い通りに動いてくれないことが多くなります。1歳半〜2歳頃は「イヤイヤ期」と言われていますが、子どもはただ「イヤイヤ」言っているだけなのでしょうか?実はこの時期は、お母さんから自分を分離させる変革期なのです。


誕生から1歳頃までは、いつもお母さんがそばにいて、自分とお母さんの境目がわからない状態です。そこから、ハイハイしたり、歩くようになり、自分で移動ができるようになると「あれ?自分とお母さんはいっしょじゃないの?別のもの?」ということに気付くようになります。それが「自我の芽生え」です。
そして、子どもは3歳頃までに時間をかけて、お母さんというところから自分を分離させていきます。その分離作業を自ら成し遂げようとする時期が「イヤイヤ期」なのです。


この時期は”第一次反抗期”とも言われますが、それは大人から見た捉え方です。「イヤイヤ期」というのも大人から見た捉え方です。子どもは決して大人に反抗したいわけでも、大人を困らせたいわけでもなく、とにかく、自立に向かいたいという思いで生きています。
さらにこの時期、子どもは「自我の芽生え」とともに芽生えた「意志」を使ってみたくて仕方がありません。大人が「〇〇しよう」と誘うと「イヤ」と全力で自分の「意志」を使おうとする姿が見られるにはそのためです。


イヤイヤ期のかかわりのポイント


①子どもの思いを受け止める

子どもが「イヤイヤ」「帰らない」と言ったり、泣き出したりするときはまず受け止めてあげてください。「帰りたくないね。楽しいもんね」「まだ遊びたいね」と子どもが言っていることをそのまま言ってあげたり、気持ちを代弁してあげあしょう。

受け止めてもらえるということが、尊重することの第一歩です。



②事前に終わりと次の楽しみを知らせるようにする

突然「おしまい」「帰ろう」と言うと、子どもは心構えができず余計に時間がかかります。「もう少しでお片付けの時間になるよ」と事前に知らせてあげましょう。さあお片付けの時間となったときには「いまやっているのが終わったら片付けてね」「滑り台あと一回滑ったら帰ろうか」などと区切りをはっきりと示しましょう。

それでもイヤイヤは言いますが、お散歩しながらお部屋に帰ろう。どんな素敵なものが見つかるかな?」「おうちに帰ったら〇〇して遊ぼう」「今日のご飯は〇〇だよ」と次の楽しみを伝えます。

この時期はまだ見通しを持って行動することができないので、気持ちの切り替えのきっかけを作りましょう。そうすることで少しずつ本人の中で見通しがつくようになります


③協力やお願いをするように声をかける

声をかけるときには、一方的な指示ではなく、

「お願い!一緒に〇〇してほしいんだけどやってくれる」

「〇〇手伝ってくれたら助かるな」

などと協力を求めたり、お願いする声かけを意識的にしましょう。どの年齢の発達段階においても、子どもを尊重したかかわりは欠かすことができませんが、この時期は特に、一人の人間として尊重したかかわりが必要になります。


④善悪の線引をはっきりと示す

とはいえ、子どもが自己主張するからと言って、何でも許して叶えてあげられるわけではありませんよね。していいこと・してはいけないこと、許容できること・できないことがあります。そのようなときは「遊びたいね。でもね、帰らなくちゃいけないの」と思いを受け止めながら、線をはっきり示しましょう。


⑤物で釣らないこと

物で釣るとすぐに言うことを聞いてくれるかもしれませんが、物をもらえないと言うことは聞かないという考えを生みます。時間がないときなどは、大人も余裕がないので、物で釣ってしまうことが多くなるかもしれません。しかし、物で釣ることは一時的には効果的ですが、結局また物を与えないと言うことを聞いてくれません。

なのでできる限り、物で釣ることはしないようにしましょう。


⑥そして、待つ
最後のポイントは「待つ」です。
これがもっとも難しいかもしれません。急かしたい気持ちもわかりますが、時間が許す限り、子どもの気持ちが落ち着くまで待ってあげましょう。しばらく待っていると、少し泣き方が変わったり、落ち着いてきたりします。そうしたら、そばに行き「遊びたかったね」と受け止めたり「おうちに帰って〇〇しようか」と誘ってみましょう


まとめ

「イヤイヤ期のかかわり方は、今後の子育ての方針を決めるターニングポイント」


子どもの気持ちを受け止め、

子どもを尊重する言葉で接して、

物で釣るのではなく、

善悪の線引きははっきり示す

そして「待つ」


これを肝に命じて、子育てしていくことで、親として成長につながります。

子育ては親育て


イヤイヤ期を通して、子育ての方針を考えましょう😊

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