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内需と外需

新型コロナウイルスの影響が本格的になり1年以上が経過。

去年の4月頃から店も企業も、
サービス業全般が本格的に厳しくなっていったと思います。

飲食や宿泊業と小売業の影響に差があるように、
都会と地方の商売への影響にも恐らく大きな差があると思います。

一番は"インバウンド"の影響。

東京大阪はもちろん、
主要都市からは一斉に外国人旅行客の姿は消え、それがもう1年。

日常からあまり外国人の消費に頼らなかった地方都市や店の商売には
それほど大きな影響は無かったと思います。

これが大きな意味での『外需』

島国日本の消費の限界と少子化による更なる国内消費の縮小。

と思うと地方都市でよく囁かれる"オーバーストア"というのは
国全体でそうだったのかもしれないなとも思います。

国交から更に落とし込まれて、
都府県を超えての移動の制限や自粛で、
次に見直されるのが県外需要の比重。

地元住宅街で顔馴染みのお客様が集まるお店は
「なにそれ?」と感じるぐらい、
この国内における『外需』からも影響を受けていない商売もあります。

これに影響を受けるのは観光地。
そして各都市の中心街。

"観光プラス歓楽街での食事・買い物"
というセットが動かなくなりました。

ゴールデンウィークも終わり、
昨年に比べると帰省や旅行のお客様も多少戻り、
それでもコロナ禍以前と比べればまだまだですが、
これを回復と取るか気の緩みと取るか。

事実、既に数度目の緊急事態宣言やまん延防止等重点措置、
更には各地域における独自対策も回を重ねる毎に
目に見えてその効果は薄れていっています。

商売をする側からすれば良くも悪くも、です。

2021年のゴールデンウィークを中途半端な対策で越えた地域は
感染者が一気に増加し始めていて、
連休明けから更に規制が厳しくなる地域も。

こうなってくると
"贅沢な消費行動自体が悪"という空気も出始めるので、
内需も外需も関係ないのですが、
恐らく一生に一度あるかないかの今回の様な騒動は、
幸いにも今の所生き残っていて、
更に収束まで生き残ることができた経営者には、
大きな教訓を与え岐路となっていると思います。

この状況下でも何も考える必要も痛みも無く
商売が続けられている企業や店は無敵かもしれません。

次の試練は何でしょう?

南海トラフ地震?
第四次世界大戦?

何にしても今回の新型コロナウイルスのように
全世界が一斉にSOSとなるような事態は稀かもしれませんが、
全ての国、州、県、街がそれぞれの地元足元を見直し、
生きていくための必要な物や程度を見直す
きっかけになっていくのではないでしょうか。

少なくとも僕は1年が過ぎ、
まだ数年は収束が見込めないと割り切った時、
大きな思考の転機が訪れました。

小さなショップの自己中心的我儘ではありますが、
消費者にも「内需=ローカリズム」の意識が
これを機に少し拡がってくれれば良いなと思います。


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