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世界各国の食を巡る:クルド料理編2

唐突に思いついた。
東京近郊で、世界各国の料理を食べよう。

ことの発端とあらましについては、過去回を参照。

最初は中東付近からスタートして、クルド料理を頂いた。もう少し違った形のクルド料理を食べてみたいと思い、別のお店へ。

埼玉の境となる荒川までもう少し、という東京は十条。このあたりは異国の人が多いらしく、マスジド(モスク)もちらほら見かけるような土地柄。当然そちらの人々向けの飲食店も多くなるわけだけれども、十条付近にはクルドの人々が集まっているのか、2店ほどあるらしい。

そのうちのひとつ、十条駅眼の前のクルド家庭料理 メソポタミアへ。

メニュー表の一番はじめにクルド人についての簡単な説明などが載っている。店内の装飾も現地っぽいけれど、いわゆる外食の店内というよりもなんとなくキッチリしすぎないところが「家庭料理」と銘打っている通りで、招待された家にあがらせてもらって食事を頂くような雰囲気。

定食的なセットになっている、オクラとひき肉のトマト煮、羊飼いのサラダ、シェヘリエピラフ、ヨーグルトスープ。

オクラを何らかの方法で煮込むのは中東の料理では割と広く存在していて、大体がバーミヤという呼び方に近かったりする。シンプルな味付けで、割とこれは普通にありそうなのに日本だとこういう食べ方はあまりしない、気がする。少なくとも自分はこういう風には調理してこなかった。入れるとしてもキーマカレーにオクラを少し入れるくらいだった。これは今度やってみよう。

羊飼いのサラダ、というのもドレッシングが少し独特。爽やかな刺激はミントっぽい。

ヨーグルトスープはやや温かい状態で供されるタイプ。割と水気を多くしてあって、中には茹でられた麦が入っている。ライタのように米と混ぜるようなものではなく単品のスープとして成り立っている。やや酸味のあるヨーグルトに、ここでもミントっぽい味が。クルド料理では、香草類だとミントが中心になるのだろうか。他にはディルとか。

もう一品追加でクスル。キュウリとトマト、レタスなどの野菜とをクスクスと和えたもの。主食の一皿ではあるのだけれど、どちらかというサラダの一種、とも思えなくもないような。ただ、パッと見たところヘルシーに思えるけれど、油がしっかりと使われているので結構重め。もったりした中に結構ピリッとした味つけがあって、なんというか、独特。


こうして見てみると、クルドの人は野菜を美味しく食べる方法を知っているな、と。

土地柄としては、野菜類はかなり豊富に手に入る場所だということもあるだろうし、少し離れれば砂漠が近くて水がなかったり、もっとヨーロッパの北の方に行けば寒さで野菜があまり育たないなど、地域によっては野菜料理のバリエーションが乏しいところもあるけれど、それに比べたらかなり多種多様な野菜料理があることに気付く。

インドでも野菜の食べ方はたくさんあるけれど、トルコ周辺はそれとはまた違っていて、ちょっと思いつかないような味付けのものがたくさんあって、日本から見るとやはりエキゾチック。ヨーグルトの使い方とかは特に参考になりそう。

ごちそうさまでした。


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