Hiro Oaks / 日々の雑感

日々の雑感の記録。食と健康とお酒に関することが中心。

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最近の記事

蕎麦屋で呑む そば三昧の夜

蕎麦屋で呑む、ということにはちょっと憧れがあった。 なんとなく、格好いいお酒の飲み方を知っている、というような。そういう人は「通」だ、というような。「蕎麦前で酒をやりつつ、シメに蕎麦」という、イメージ。 でも憧れだけで、自分ではなんとなくやってみる機会もなくて。 美味しい蕎麦屋さんというのも、そこまで知らない。有名な蕎麦屋の老舗といえば……というあたりなら名前はいろいろと知ってはいるものの、実際に食べに行ったことはそこまで多くない。 行ったとしても蕎麦を食べにいくこと

    • 『酒を食べる エチオピア・デラシャを事例として/砂野 唯』読了

      驚きの食生活を垣間見れたことに感謝。 著者は地域研究の博士で、生態人類学を専門とされている研究者の方。現在は助教となっていらっしゃるらしいが、2008年頃からの大学院生活で、エチオピアのデラシェという地域、そこに住む人々「デラシャ」を研究されたらしい。 と序章にあるとおり、研究をベースにしているものの体験記という体裁を取っている。研究論文にするくらいの濃密な調査をベースに、「酒を食べる」という、普通の日本人からしたらかなり無理のある食生活に、著者の言葉通り「体当たりしてい

      • よく噛んで食べる、ことの難しさ

        ある日の自作弁当。ごはんがひと口分残っているけれど、おかずがすべてなくなってしまった。ライスマネジメントの失敗。 仕方がないので、ごはんだけ食べる。せっかくなのでよく噛んでみる。 するとときどき、ぷちっ、ぷちっという感覚がある。というのは、自分のごはんは雑穀入りで、丸麦もち麦そばの実が少し混ぜてある。ぷちぷち感は特にこのあたりの雑穀を噛んでいるから。 よく噛んで、よく噛んで、よく噛んで。 甘味がしっかりと広がってくるのだけど、意外とまだプチプチ感が残っている。 あれ

        • [旅行記] ポルトガル旅行を思い返して

          長らく続けてきたポルトガルの旅行記も、一段落。それぞれの日々でどんなことを見て、感じて、思ったのか、思い出せる限りを書いてみた。 旅の全体を振り返ってみると、もちろんいろいろなことがあって。でもそのどれも今となってはもうおぼろげな記憶になりつつあることに、時間が流れているのだと改めて意識させられたり。 憶えているうちに、書けるだけ書いてみよう。 今回は、旅の総括。感じたことなどをいろいろとまとめてみる。 トラブルあれこれ 旅行記のはじめのところでも書いたけれど、初日、

        蕎麦屋で呑む そば三昧の夜

          [旅行記] ポルトガルを離れる日

          最終日前日、ナザレからリスボンへバスで移動し、この日はリスボンを少しぶらぶらしながら、帰る準備というか、名残りを惜しむような一日に。もう見慣れたアズレージョ、ヨーロッパらしい街並みに右側通行の道路、街ゆく人々の顔立ち。どれも日本に戻ったら見れなくなる風景を、目に焼き付けていく。 ランチの時間、地元のカフェっぽいところと、なんだか人の気配が少なそうな小さい食堂のどちらにするか迷う。カフェの方に入り、昨日も食べた「豚肉のアレンテージョ風」があったので頼んでみたが、どうにも昨日の

          [旅行記] ポルトガルを離れる日

          [旅行記] まさに背徳のアレンテージョ

          ナザレの町でランチを食べたあとは、チェックインできる時間になったので宿へ向かう。 一見すると普通の民家のようなのだけど、呼び鈴のところには宿のグレードを表す★のマークがついていて、ここで合ってそうだと安心する。呼び鈴を押すと、出てきたのは大柄で背の高いおじさん。と、右側を指さしながら向こうだぞ、と言う。玄関がふたつあって、こちらは別の入口? 他の家? だったらしい。 改めてもうひとつの呼び鈴を押すと、出てきたのはこれまた大柄だけど、今度は大柄で横に大きいおじさん。話してみ

          [旅行記] まさに背徳のアレンテージョ

          [旅行記] ポルトガルのイワシ 日本との違いは

          帰りのフライトの日が近づいてきている。最終日はリスボンで宿を取ってあるので、その最終日にポルトからリスボンに直接向かっても良かったのだけど、せっかくなので途中にある町、特に少し小さめの町に寄ってみたかった。ここまで、リスボン、マデイラ、ポルトという大きな町ばかりに泊まっていて、小さめの町に泊まるようなことがなかったので、なんとなく偏りすぎなイメージがあった。 本当はエストレーラ山脈の方にあるセイアの町に行きたかったのだけど、さすがにちょっとアクセスが難しくて時間的に厳しいの

          [旅行記] ポルトガルのイワシ 日本との違いは

          [旅行記] 祈りの街 ブラガ

          ポルトの街はひと通り見てまわったので、近場の別の町へ行こう、と思い立つ。 地図を見てみると、どうやら北にあるブラガという町がなかなか良いらしい。宿に近いサンベント駅から電車が出ているので、行ってみる。 朝のラッシュ時間帯の電車から降りてくる人の多さ、みんな足早に歩いていく姿は日本もポルトガルも大きく変わらない。ブラガ行きの電車は下りになるので、列車内はガラガラ。自分ともうひとりしかいない。 と思ったら、女性が声を掛けてきた。 「あなた、ブラガへ行くつもり? この車両は次

          [旅行記] 祈りの街 ブラガ

          [旅行記] アルト・ドウロ ワインの生まれる場所へ

          ポートワインのメーカーを見学した次の日は、ワイナリーへのツアーに参加。 ポートワイン製造の説明にもあったように、ポートワインはドウロ川で運ばれてきたワインを河口にあるポルトの街(ガイア地区)で熟成させて、そこから世界へ運ばれていった。つまり、ワインはどこからやってくるか、というとドウロ川の上流。 それなら、やっぱり川の上流の方がどうなっているのか、気になるというもの。 アルト・ドウロのワイン生産地域へは、アクセスがあまり良くなくて公共交通機関だとちょっと大変。駅まで行く

          [旅行記] アルト・ドウロ ワインの生まれる場所へ

          [旅行記] ポルトの町でポートワインを深める

          ポルトに来たいちばんの理由、それは、ここがポートワインの生産地だから。 これはマデイラ島を訪れた理由と同じで、お酒の生産現場を尋ねる、というのがライフワークみたいなことになっている自分にとって、酒精強化ワインの一角であるポートワインは、ポルトガルに来たのなら絶対に行くしかない場所。 ポルトの町を流れるドウロ川。世界遺産にもなっている観光名所の旧市街は、このドウロ川の北側。一方で、ガイア地区と呼ばれる南側の、この河のほとりにはたくさんの倉庫が立ち並んでいる。 北側から見る

          [旅行記] ポルトの町でポートワインを深める

          [旅行記] 北の町ポルトは寒さの中で

          マデイラを後にして、次に訪れたのはポルト。ポルトガルの北部にある、第二の規模となる都市。 飛行機の外に出て、まず気温のギャップに驚く。マデイラでは20℃近くまであった気温は、ポルトでは一気に10℃以下。春から冬に逆戻り。 メトロを使ってポルトの街の中心に向かう。このとき、タッチ式のクレジットカードであれば、切符を買わずに乗れるという便利さに驚く。 切符を買おうとして、料金のことがよく分からなかったので近くに居た係員の方に訊いてみたら教えてくれた。空港との間は料金が固定(

          [旅行記] 北の町ポルトは寒さの中で

          [旅行記] マデイラは魚とバナナとマンゴーと

          マデイラの最後は、せっかくなので良いお店で地元らしいものを食べてみようということで、少し奮発。 ラブラドーレス市場から少し東に向かったところにある小径は食の目抜き通りらしく、新鮮な魚料理を押し出す店が軒を連ねる。正直似たようなメニューを掲げる店ばかりなので、その差がわかりにくいのだけど、実際には店ごとにかなりクオリティが違うらしい。 いろいろとクチコミ情報を拾い集めて2,3店に絞ったのだけど、実際にお店に向かってみてピンときた、この店に決めた。 Restaurante

          [旅行記] マデイラは魚とバナナとマンゴーと

          [旅行記] マデイラの現状

          マデイラへ来る人たちの目的は、もちろん様々だとは思うけど、ほとんどの人はリゾートあるいはアクティビティを求めてやってくる。 アクティビティはマデイラの主要な観光資源。海と山がとても近くにあって、しかもマイクロクライメイト(局所気候)で景色は様々に変化する。高く急峻な山はハイキング~登山にうってつけ。しかもどのルートも個性的で、それぞれに凄い景色がある。海はビーチこそないものの、クルーズにダイビングにとひと通りはなんでもござれ。小さい島なのに、遊びつくそうと思ったらどれだけの

          [旅行記] マデイラの現状

          [旅行記] サイクリング in マデイラ

          マデイラ生活の後半では、自転車を借りて島を巡ってみた。 自転車乗りとしては、やはりこの陽気でこの風景のマデイラ、走らないではいられない。 ロードバイクもあるショップだったので、普通ならロードを借りるところなのだけど、正直坂道が大変すぎるのが明らかだったのでe-bikeにする。これまで何回か乗っている人を目にしていて、マデイラの坂道もなんのそのといった感じで軽々と走っていたのを見て、やっぱりこっちかな、と。 天気の心配があったのだけど、南側の沿岸なら今日は大丈夫、という話

          [旅行記] サイクリング in マデイラ

          [旅行記] 坂道のマデイラ島

          「なんだこれ……」 窓から見える姿に、浮かんだのはそんな言葉。 ようやくたどり着いた今回のハイライト、マデイラ島は、一見すると南国のリゾート風。でも、島の姿はとんでもないものだった。 海岸からすぐに山がそびえる地形で、その間は急激な坂道。その所々に引き裂かれたかのような崖がいくつもあり、そこを無理やり橋を渡してつなげたようにも見える。 こんなに生活しにくそうな場所だったのか。もちろんある程度は情報として知ってはいたつもりだったのだけど、それでもマデイラ島というのはリゾ

          [旅行記] 坂道のマデイラ島

          [旅行記] はじまりはリスボンから

          海外旅行をするにあたって、今までは現地のSIMを買うということをしてこなかった。いつも現地についたらデータ通信をオフにして、使えるのはWi-Fiのみ。常時インターネットに繋がっているのが当たり前な現在だけど、日本の知り合いと繋がって日常の延長にあるのでは、旅をしている感覚が希薄だと思うから。 でも、前回の台湾旅行あたりから、宿の人との連絡にもメッセージアプリが必要だったりして、いよいよ現地SIMを使わないとダメか、と思い始めた。スマホばかり見ないようにするには、自分の意志で

          [旅行記] はじまりはリスボンから