アイデアの三角形

発想法については「ゼロからイチの幻想2  組み合わせの発想法」、「「ギルフォードの創造性テスト」と小説著述 」、「拡散的思考と収束的思考」と書いたので、ついでに「アイデアの三角形」という私の考え方を加えておきます。アイデア出しについては、息をするように出来ますが、その質については次のように考えています。

アイデアの三角形


アイデアは、良いアイデア、悪いアイデアという一軸で考えてしまいますが、実は上のような三角形に分布するという様に考えた方がわかりやすいです。X軸は「ありきたり - 型破り」という軸、Y軸は「良い - 悪い」という軸。アイデアというものは、ほぼこの三角形に収まり、左端の平凡なアイデアにいくと、そこは良くも悪くもない、ありきたりなモノばかりです。最高のアイデアとは、奇抜でありながら良いモノ、最悪なアイデアは奇抜でありながら悪いモノです。

一般人がアイデアを出すと、大抵はありきたりなものばかりで、悪くもないし良くもありません。アイデア出しの失敗原因の第二位は数が出ても平凡なところに落ち着いてしまうことです(第一位は、前提がそもそも間違っていること)。アイデアマンというのは、悪いもの、良いものを超えて奇抜なモノを出すことができます。

かつてあるプロジェクトのワークショップで、奇抜なアイデアを出させる練習として「最悪なアイデア」を出すというのをやってみました。最高のアイデアというのを考えさせるのは心理的に難しいのですが、最悪のアイデアを出せというと、楽しく一生懸命考えてくれます。また、最悪の部分を変えていくと、そこには最高へのヒントが見えてきます。アイデアにおいては、平凡と最高は距離が遠いですが、最悪と最高の距離は意外に近いのです。

良いアイデアを出すのではなく、型破りなアイデアを出そう
型破りなアイデアというのが難しいなら、最悪なアイデアを一度考えてみるといい

小説もそうですが、平凡なところに最高なアイデアはありません。最高を目指すなら、最悪を恐れずに型破りなアイデアを出しましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?