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決断に於けるリーダーシップ

戦争をする時、リーダーが無能ですとその軍隊は不利です。チームで戦う場合、味方をまとめて強い軍団になるには大将がリーダーシップを発揮することが大事です。

決断に於けるリーダーシップ

リーダーシップはその組織に集まってきた人つまり自分の部下に安らぎを与えてメンバーに勇気と自信を与え彼らが職場に還っていけるように心を尽くす事が重要な役割です。常に、いよいよこれからと言う決心、また決心の繰り返しによってこそ皆が鍛えられて精神の若さを生みます。

希望が若さを生み、決心が人を作るという事を忘れてはなりません。これは各職場のリーダー達をその地位に昇りきった事で終わらせる事なく、そういう心掛けの繰り返しの上に更にリーダーとして成長させていくという事です。

リーダーは場合によっては独断で異常な決心をしなくてはなりません。それがリーダー個人だけではなしに部下の人生も決定し、かつ歴史をも変える事になります。ブルーターク英雄伝に出てくるシーザーがルビコン川を渡る決断。

ローマ人達は彼がそこを越えてきたら反乱軍と見なすという脅しをかけ、よもやその境を越えまいと思っていたところへシーザーは僅かな手勢を率いて河を渡り奇襲をかけます。これによってシーザーの政権が誕生し、かつまた部下たちも繫栄するわけです。

信長も桶狭間で同様な事をしました。信長が見事であったのは10倍以上あった今川義元の軍勢の挙動について諜者を放って精密に把握し、最終的に義元がどこからどこへ動くという事を通報した部下に最大の褒美を与え、殴り込みの戦いの中で今川義元の首級を挙げた部下にはさほどの褒美を与えていない事です。

これは指揮官(リーダー)として戦のメカニズムへの正確な認識とそれを構成している要素が何と何であり、それらにいかにプライオリティーを付けるかと言う指導者としての判断の正しさの証です。

バカの一つ覚え

洋の東西を問わず、成功したら『自分がやった』失敗したら『お前の責任だ』と言う人がいます。もちろんこう言う人は信用されません。『誰があんな人間の為に働いてやるか』となります。でもこういう人間は少なくありません。

狡猾な人間は表現が巧ですから、ついつい上層部は騙されます。例えば責任を取っているようで実は責任を転嫁する技術さえ持っています。『今回の失態は私の指導不足です。彼がきちんと処理したかどうか、忙しいとは言えチェックするタイミングを逸しました。もっと早く指導すればよかったのです。そうすればこんな事態にはなりませんでした』と責任を取っているふりをしています。

一方、バカの一つ覚えに対して利口の一つ覚えもあります。それは何か。失敗したら『自分が悪かった』成功したら『君のお陰だよ』たったこれだけです。こんな会話が二人の人間関係をぐっと縮めます。

ドバイのメンバー

徳川家康の『大将の戒め』

『大将というものは敬われているようでその家来に絶えず落ち度を探られているものだ。恐れられているようで侮られ、親しまれているようで疎んじられ、好かれているようで憎まれているものじゃ。大将というものは絶えず勉強せねばならぬし、礼儀もわきまえなければならぬ。良い家来を持とうと思うなら我が食減らしても家来にひもじい思いをさせてはならぬ。自分一人ではなにもできぬ。これが32年間つくづく思い知らされた家康が経験ぞ』『家来というものは禄で繋いではならず、機嫌を取ってはならず。遠ざけてはならず近づけてはならず。怒らせてはならず油断させてはならないものだ。』

『ではどうすればよいのだ』

『家来に惚れさせねばならぬものよ』 1616年6月 徳川家康


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