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大傑作『まんぷく』ネタバレぶっかけレビュー

全151話

え〜・・・どうも〜。
noteで長文レビュー練るぞ!と気合い入れた矢先にですね、長年愛用していたTwitterアカウントがですね、チンポの画像やら暴言やらを景気よく呟いていたら永久凍結しちゃいましたので、超ダルくなってカビが生えるまで放置しておりましたが、やっとこさ重い腰を上げる運びとなりました(遅っ!)。

さて今回、
第1回目の長文レビューとなりまするは、NHK連続テレビ小説『まんぷく』でございます…が、話数なんと全151話というクソ長さ。感想まとめる身にもなりやがれ〜っコンチク小便ジョジョジョジョニーデップという気持ちで、すでに胸が張り裂けそうであります・・・が、代わりに僕の尿道がはち切れたとしたらどうしますか?(知るか)。

御託はいいからさっさと本題に入れよと、無性にイラついてる生理の女性もいらっしゃるのでは・・・とお見受けします。どうか、どうかご安心ください。僕のレビューは生理痛に効くらしいので、あなたのイライラ解消の為にも早速語っていきましょう。

まずこの『まんぷく』という作品、僕が今までに観てきた朝ドラ作品群と比べても、かなり面白い部類に入ります。かなりというか、きゃなり面白かったかもしれません。えぇっ・・・違いが分からないですって?!例えを出すならば、国名を発言するときにですね、カナダのことを敢えてキャナダと発言したくなる瞬間ありませんか?・・・ですよね、僕もありません(いや何の話?)。
『まんぷく』を10点満点で評価するならば、う〜ん・・・中々難しいですが、ところ点といった感じでございましょうか(さっきから何を言ってるの?)。

このドラマのモデルとなった人物・・・
それは、インスタントラーメンを生み出した日清食品の創業者・安藤百福(あんどう ももふく)君とその妻・仁子(まさこ)ちゃんであります。

うぅ〜む、実にスケベな表情をされていますね。

百福君をモデルにした立花萬平(たちばな まんぺい)という、女性器が屁をこいたっぽい名前の人を演じるのは、ド変態俳優の長谷川博己さんです。
ド変態を演じさせたらピカイチと評判が高く、僕の大好きな役者さんでございます。今回も見事なド変態演技を見せつけており、アッパレ ド変態!としか言い様がありませんでした。

え〜・・・
次にヒロインです。朝ドラはヒロインが主役のドラマなので、誰に決まるのか、最も注目を集める超重要ポジションであります。
毎回選ばれるのは基本的に、裏ではどぎついプレイを散々しておきながら、表ではセックスのセの字も知りませんが何か?と、惚けた表情をかましたお澄まし清楚ビッチばかりです(例えば能年玲奈、榮倉奈々、堀北真希、有村架純などなど)。

・・・・・・。
どうしましょう。神のいたずらか、運命の導きか。今回決まったのは実力派女優の安藤サクラさんです。何やら顔が福笑いに似ていますね。正月に遊ぶと盛り上がる、あの楽しい福笑いに。
当時の安藤さんは夫・柄本佑さんとセックスをして赤ちゃんを授かったばかり。つまり非処女です。そればかりか結構なブス顔おばさんです。目には目を、歯には歯を・・・安藤には安藤を、そういう事でしょうか?

撮影当時32歳の安藤サクラさん。安藤仁子ちゃんをモデルとしたヒロイン・今井福子(18歳)を演じるところから撮影が始まります。

32歳が18歳を演じる・・・無理があるのではと、聞いただけで思わず屁が漏れそうになる衝撃です。
しかしながら、これが凄いのです。
どこからどう見ても、誰が見たとしても、おばさんに違いない安藤サクラさんが、18歳の幼気な少女を演じている、その姿に全くと言っていいほど違和感がないのです。おばさんが少女を演じてる・・・それは間違えようのない事実かも知れません。しかしどういう訳か、少しも痛々しさを感じないどころか、ふとした瞬間に可愛いとすら思ってしまう。恋しちゃいそうになる。そんな理屈を超えた愛嬌に溢れています。結果として、朝ドラヒロイン史上最も好感を抱いてしまいました。ブスには間違いありませんが。

朝ドラが他のドラマ作品と比べて明らかに違うのは、その膨大な話数です。『まんぷく』は全151話(1話15分)あります。即席ラーメン開発を目指す旦那と、寄り添い応援する良き妻の姿を描いた物語ではありますが、100話近くになるまでラーメンを作る気配がチン毛1本足りともありません。

つまり、どういうことか。
即席ラーメンの発明だけでは、尺を持て余してしまうのです。かつての朝ドラがそうであったように『まんぷく』も例に漏れず、そこに至るまでの寄り道が避けては通れないのです。

だからといって、即席ラーメンへ至るまでの経緯にダルみは感じません。『まんぷく』は序盤から目まぐるしい展開が目白押しなのです。次から次へと何かしら事件が起こり、息付く暇がなく、貪欲にこれでもかと盛り上げていきます。

その証拠といっては何ですが、開始早々間もなく、萬平さんが福ちゃんに愛の告白をします。とてつもなく精力漲る眼光で迫りくる萬平さんの圧、迫真の演技、たまりませんでした。これで断ったら何されるか分かりませんよね、無論OKせざるを得ないでしょう。

さらにその翌週。
福子のお姉ちゃんに当たる咲という人物(演じるのは美熟女優の内田有紀さん)が、何の思い入れも一切なく、結核の病気であっさり死にます。略して、咲姉ちゃん思い入れ一切ないまま結核あっさり死です。全然略してませんが、何か?

実はですね、咲姉ちゃんの死に関して、嫌な予感がしたんです・・・以前に『わろてんか』という朝ドラで、ヒロインの旦那を演じる松坂桃李さんが、クソの役にも立たないまま病死したのですが、幽霊になって呆れ返るくらい何度もしつこく登場したのです。さすがに死生観が狂うわ!と、我慢ならず激しめのツッコミを浴びせてやろうと身構えたところ、身構えた姿勢が災いとなり、吹奏楽団が鳴らしたラッパみたいな屁を漏らす結果となりました。見るも無惨、履いていたパンツの肛門位置には親指ほどの風穴が空きました。僕のパンツを編んだ職人の方、この場を借りてお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした(嘘ですプップップーッ!)。

まぁ、予想は見事に的中しましたよ。
さも当然の如く、咲姉ちゃんは幽霊となって定期的に登場するハメになります。

しかし、そうですねぇ。こんなべっぴん幽霊が枕元に突然現れたら、夜這いかと間違えそうですよ。非常に性的でそそられますが、残念ながら幽霊なので触れることは叶いません。これじゃあVRでAV観るのと一緒ですよね。幽霊の咲姉ちゃんが現れたら神出鬼没にセンズリこかすつもりでしょうか?これではむしろ悪霊よりもタチ悪いんじゃないですかね(別にお前の前に現れる訳じゃないから)。しかしながら過去の朝ドラの過ちをダイナミックに真似るスタイル、逆にグッときたのも事実です。

咲姉ちゃんの死を少しずつ受け入れた福子は、傷心も癒えて、久しぶりに萬平さんと再開します。ですが、つかの間の幸せは一瞬で終了です。何故ならば、在らぬ疑いをかけられた萬平さんは、福子の目の前で憲兵に連行され、牢屋という名の豚小屋に放り込まれるからです。朝ドラだからといって生ぬるさを与えぬ怒涛の展開でございます。

やってもないことを認める訳にはいかないと、萬平さんは拷問に耐え続けます。絶食ストライキにも挑戦したりと、全面的に抗っていく姿勢をみせます。

萬平さんは、この物語の中で計3回も逮捕されて豚小屋に閉じ込められます。その度に、周りの登場人物たちが知恵をふり絞って行動し、萬平さんを無罪放免へと導いていきます。

話運びに困ったときの、手頃な盛り上げ手段として常備しておき、脚本家の「そろそろ萬平ぶち込んどくか」くらいの気軽さを感じました。
ひとつの作品に同じ人物が3回も繰り返し牢獄送りにされるケースは稀なので、途中から天丼ネタのコントみたいな面持ちで楽しめます。
堕ちても堕ちても這い上がる、萬平さんはまるで人間サンドバッグの矢吹丈みたいな男ですねぇ。

とまぁこういう具合に、常にジェットコースター並の加速度で物語が転げ倒して行くのです。作品を通して漂う、スタッフの飽きさせてたまるか精神をビンビンに感じて、思わずイッちまうところでしたが、なんとかガマン汁で抑えました(何が?)。

ところで萬平さんの職業は起業家です。
即席ラーメンの開発に取り掛かるまでの過程で、あらゆる事業に手を付けては展開してみせます。

幻灯機や根菜切断機を開発し、航空機エンジン部品の製造を務め、製塩業をやっては、栄養食品ダネイホンの開発に明け暮れ、信用金庫の理事長に就任…そうしてようやく即席ラーメンです。

この流れから不意を突く即席ラーメン。
長かった尺埋めが終わり、急に方向性ガラッと変えて、突然ラーメン作り始めますからね。この思いも寄らぬ流れから、まさかのラーメンです。さすが萬平さん、頭の中ぶっ飛んでますね!

“世のため人のためになる物を開発する”

これが萬平さんの信条です。
すべてはこの一貫した萬平人生のテーマに従って行動した結果なのでございます。新たな事業に携わっては、成功と失敗を重ねて、挫折する。結果、無一文となり47歳の初老を迎えた・・・ある日、インスタントラーメン開発に情熱を捧げ、もう一花咲かせようと躍起になるのです。もう立派な変態です。

そんな変態おじさん立花萬平に人生を振り回されるのが、妻の福子です。まさに理想の妻といった感じでございまして、萬平さんの波乱万丈人生に最後まで文句も言わず寄り添い、100%の信頼を持って支えていきます。最高の妻ですねぇ、福笑いみたいな顔してる割には。

そういえば、最初から展開が目まぐるしくて全然飽きない等と記述したと思いますが、今となってはぶっちゃけ嘘でございます〜!って感じですね。

即席ラーメン開発までの100話近くの内容は全てが茶番でございます。あれもこれも全部、萬平さんがラーメン作りたくなるまでの完全なる繋ぎ、いや、うんこ・・・は、言い過ぎですね。失礼しました、うんこ改めちんこです(いや、そこはまんこだろ(だから何が?))。

いやいや、呉々も誤解なきようお願いします。即席ラーメンまでの過程も、間違いなく面白いのです。ただですね、即席ラーメンの発明に取り掛かって完成させるまでの過程がめちゃんこ面白すぎて、これじゃあ今までのくだりは一体何だったんじゃあぁ〜っ!と、格の違いを思い知らされるだけだと、そういう意味であります。

築き上げてきた起業の成功により、信用金庫の理事長へと就任するも、トラブル発生の全責任を負い退任し、財産を丸ごと失った無一文の萬平ボンビーさんが「お家でラーメンが作れたらどうだろうか!?」と、底辺の生活に叩き落とされたことにより“安い金で美味いラーメンを家庭で手軽に食べれたら”願望が突如芽生え、未だ想像の域を脱し得ない即席ラーメン開発に情熱を捧げ、ひとり小屋に篭もって研究を始めるのですが・・・その姿がまるで、熱い男を通り越して狂人って感じで、完全にイッちゃってました。

兼ねてより狂いつつあった萬平さんでしたが、ついに取り返しの付かない域に達してしまったと、周囲の人たちは驚嘆します。しかしながら、絵空事だと揶揄される萬平さんを唯一、信じて疑わなかった存在こそが、妻の福子です。泣けます・・・。

ここからは夫婦パワーと根性であります。
失敗を何度も何度も経験し、微量ながら成功を重ねては、また新たな壁にぶち当たり、振り出しに戻っては再スタートを切る・・・。
思い通りの成果が得られないまま、家計だけは確実にすり減っていく忍耐の日々を過ごします。

・・・・・・。
そしてついに、即席ラーメンは完成します。
周囲から呆れられながらも、諦めず思考を練って練って練りまくり(頭悪そうな幼稚園児のガキんちょが鼻くそをほじっていつまでもネチョネチョこねくり回してるくらい練りまくり)、ついに理想の即席ラーメンへと辿り着くのです。

身内をかき集めて試食してもらい、全員から「美味しい」と感想を貰えれば、本当の意味での完成となります・・・しかし、ひとりでも「美味しくない」「不味い」など否定的な感想がでた際は、また1から作り直すと、瞳孔の開いた萬平さんは覚悟を決めて発言します。

完成した即席ラーメンに対して、それくらいの覚悟と自信があっての発言ということもあってか、無事に全員から「美味しい!」とお褒めの言葉を頂き、萬平さんはニッコリ笑顔。福子ももんじゃ焼きみたいな顔して笑ってます。もう本当に、この瞬間に得られたカタルシスにより心の底から幸せを感じ、ビックリするくらい感動しました。苦労が報われた瞬間というのは、実に素晴らしいものですね!

・・・と、ここで終わっていたら素晴らしく完璧な幕引きだったのですが、NHK連続テレビ小説を甘く見てはいけません。即席ラーメン完成の最高潮な盛り上がりが第113話なのですが、残りあと40話ちょっと残っています・・・そうなんですよ、本当はここらで綺麗に終わっておきたいところなんですが、そこそこのボリュームで尺が有り余っちゃってるので、そうは問屋が卸さないらしいです。

せっかく苦労して発明した即席ラーメンなのに中々売れず、世の中に便利な食べ物だと浸透させるまでに割と時間が掛かったり、売れ出したと思ったら今度は質の悪いパチモン即席ラーメンが出回って萬平さんの怒りが沸点MAXにブチ上がったりと、絞り出せる限りのトラブルを萬平さんや福ちゃんに続けざまにぶつけていきます。

そんなこんなで、福子の偽物が登場したときは腹が捩れるかと思いました。絶妙な塩梅による福子の偽物を御収めください。

あとこちらのエピソードも傑作でした。萬平さんが一生懸命に腰を振って福ちゃんを孕ませて、バトンタッチを受けた福ちゃんが、よっこらしょっと膣口から絞り落としてブリっと産まれた娘が成長して年頃になり、イケメン外国人にトキめいてしまう初恋エピソードです。ヘラヘラした娘に人生の厳しさ、恋する難しさ、イケメン外国人が酸いも甘いも手取り足取り教えてくれます。大人になるって簡単じゃないですよと、シビアに叩きつけてくれます。

最後にもうひとつだけ紹介します。僕の記憶が正しければ26週目の予告で間違いないと思うのですけど、福ちゃんのお母さんに当たる、鈴さんの葬式シーンが予告カットとして入るんですね。ちょっと前に病院へ担ぎ込まれるなど死を匂わせるくだりがあったので、あぁ・・・ついにばあさん死ぬのかと、そう思いまして。鈴さんは初回から登場してピーチクパーチク騒ぎ倒しの轟音ばあさんだったので、やっとくたばってくれるのかと、身体が勝手に小躍りして死の瞬間を心待ちにしておりました。

咲姉ちゃんも霊界から現れて、あの世へと呼び込みを行ってましたので、ほぼ間違いないだろうと。
ところがどうでしょう・・・

問題の26週目、鈴さん自分の葬式でめっちゃピンピン跳ね上がっておりました。予告の振りに見事騙されてしまいましたが、なんと、自分の葬式を生きている内に実行してしまう生前葬だったのです。 鈴さんは死ぬかと見せかけて生きるを反復するので、朝ドラ史上最もしぶといばあさんとして僕の心に刻印されました。

と、このようにですね、ピークである即席ラーメン完成を過ぎ去った後も、視聴者を飽きさせてなるものかと、多種多様な展開を魅せて我々を間髪入れず楽しませてくれるのです。最終回を終え、全151話分を摂取した余韻に浸り「はぁ〜・・・まんぷく まんぷく」と、幸福な時間が僕の心を優しく満たしてくれました。萬平という、世のため人のために生きた男を・・・愛する旦那を寄り添い支え続けた福子という女を・・・僕は決して忘れません。2週間くらいは。

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