「あなたの1番大切なモノ」この質問は非常にむずかしい。

なので、とっさに思いついたものを書く。

私が中学生の時、家族で犬吠埼に行った時の写真だ。

父と私が写っている。

バックは水平線だ。

父はおなかが出ている。

胸ポケットに入っているのはタバコ（ハイライト）だろうか。

平日、父は残業で、休日は寝ていることが多かった。

いろいろなおもちゃを買ってくれたが、一緒に遊んだ
記憶はあまりない。

そして私が高校1年生の時、45歳という若さで短い
生涯を閉じた。

それから20年近くがたち、自分が人の子の父親になった。
一緒に遊んだことをくっきり覚えている。

ただ、もっと子どもが大きくなって、
まじめな会話をしたことがあるかと聞かれると、自信がない。

過ぎた時間は二度と戻らない。

私の息子も頼りがいのある立派な大人になった。

父から私へと病弱な体質は遺伝したが、私から息子へとは
遺伝しなかったようだ。

父母がいなければ私という存在はこの世になかったわけで、
感謝してもしきれない。

今日も一生懸命生きようと思う。