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【理由】僕がなぜ某IT企業からデザイナーに転職したのか?

まえがき

どうも。ヤノ〆(シメ)です。〆はなんとなくトレードマークで浸透していけばいいなという感じで最近(なぜか)執着しています。なんというか、流行にのるのが遅れてしまうことも多々有り、noteをやっとはじめました。

まずはじめに、前々から書こう書こうとおもってはいたものの、忘れていたことを書きます。就職したばかりの人や、転職活動をしている人に向けてではなくて、自分のいまの考えや感情を整理するために書きます。

2018年新卒で某IT企業へ入社した。

具体的な名前は伏せますが、誰もが聞いたことのある企業に大学卒で入社することができました。職種はいろいろ悩んだ末、WEBエンジニア。本当は漠然と「デザイナー」のほうがかっこよさそうだなー。とか思っていたのですが、美大芸大出たわけでもなく独学でも特にきっかけをつかむこともできず、狭き門という現実を鑑みての決断でした。個人的にはデザインにも関われるエンジニアになればいいのでは?と少し甘ちゃんな考えを携えたまま、入社半年の研修をこなし、仮配属、ゆるりと実務へとシフトしていきました。

そして夏頃、デザインの専門学校へ入学。

だんだんと出勤して退勤するのがルーティンワーク化してきた頃、たまたまネットで見つけたデザインの専門学校に心奪われました。地方から東京に出てきたおかげで、デザインの学校なんてものが通える範囲にあるという事実を知り、とにかく行動しなきゃ何も始まらないと思っていた当時の自分はすぐに面談をセッティング。そこでは、自分の考えを真摯に受け止めてくれるスタッフにグラフィックデザインのコースを勧められました。

今まではなんとなくの憧れだったデザインをちゃんと学びたい!

でも〇〇デザインっていろいろありすぎてどれを自分は本当にやりたいんだろう!?

全ての根幹にあるのがグラフィックデザイン(以下GD)だという話もされた結果、GDのコースを専攻することにしました。学費は半年間の授業で約60万円。毎週土曜日1日8時間拘束での講義、実技です。

デザインの守備範囲広!?そして深!?

学びはじめて2ヶ月ほど。自分が今までなんとなくでしか触れてこなかったデザインの深さを痛感します。世の中のものはデザインされているものばかり。アートのように見えてそこにはロジックがある。センス任せにやるだけがデザインじゃない。

デザイナーなら当たり前のようなことも、僕にとっては衝撃ばかりで、必死にメモを取り、インプットアウトプットを増やしました。できそうだと思っていたデザインもやってみると意外に難しかったり、でも自分の納得できるものが少しずつ作れるようになってくる達成感にどんどんのめりこんでしまいました。そして。

年末頃、仕事にモチベーションを保てなくなってくる。

これは自分の中で結構大きな出来事で、特に何があったというわけではないのだけれど、デザインにのめりこむあまりエンジニアというポジションでの仕事にモチベーションが保てなくなってしまっていた。

早く帰ってデザインの勉強したいなー。そんな時間が続くと、仕事にも身が入らず、会社の昼食でだべる時間がだんだん長くなっていった。

もちろんやらなきゃいけないことは最低限こなして、迷惑はかけないようにしていたけれど、与えられたもの以上の成果を出す気がない時間が続くというのは自分にとってはかなり苦痛だった。向上心がないと人間はこんなに時間を無駄にしてしまうのかと実感した時期だった。

年明けすぐに先輩や部長に相談をした

このままじゃいけないと思った自分は、とりあえず人に自分の現状を話そうと思った。そしたら何かモチベーションをあげるものが出るかもしれないし、気持ちも変わるかもしれない。

そんな淡い期待を抱きながら話をした。

でも現実はそんなに甘くなかった。実際、先輩たちは親身に相談に乗ってくれたし、過去の話もしてくれたのだけれど、結局新卒で入社してずっと今の会社にいる人だったというのもあるのかもしれない。自分の考えをひっくり返すような言葉を得ることはなかった。

結局のところ自分の人生には自分で責任を持つことしかできない。

一旦やめてみよう。デザイナーになってみよう。

いろいろ悩んでいても何も解決しない。エンジニアよりデザイナーに気持ちが向いているのはわかるけど、やってみないことには何も始まらない。

とりあえずデザイナーになってやろう。そう思った。(デザイナーの皆さんには浅はかな考えで気軽にデザイナーになろうなんて思ってほんとすみませんと昨今つくづくおもっています。・・・)

ここで普通の人なら、IT系のWebエンジニアだったならWebデザイナーじゃないの?とおもうのかもしれないのだけれど、僕はグラフィックを選択した。学校で学んでいたというのもあるのだけれど、何より「リアリティ」を求めていたからだと思う。そして長い目で見て、「Webデザイン」をやるようになった時の差別化として、グラフィックをやりたいと思ったのも事実だ。

色々考える中で、自分の人生において大きな影響を与えてきたのは、結局のところリアルな体験だということもこの時強く感じた。

波乱の転職活動の開始

部長と話をして、「3月末で退職します」と伝えた。今考えれば、次の会社を決めてから辞めるといったほうが安全だったのだけれど、就活なんてなんとかなるものだとタカをくくっていた僕はとりあえず辞める宣言。

部長は考え抜いた決断ならと受け入れてくれた。

正直辞めると決めて部長に話した後は、年末の2倍くらい仕事に身が入ったと思う。何事も終わりが決まっていればダレないものだ。いつでもできるという環境こそが自分にはとてつもなく合っていないことを悟った。

さてその裏で着々とエージェントを使って転職活動をはじめた僕は、拙いポートフォリオと就活を舐めきった金髪で面談や面接に出向いた。といっても面接までいけたのはいい方だったし、書類審査だけで15社くらいは落とされたのだけれど。デザイナーという職種の門の狭さと厳しさ、学歴フィルター、1年で転職活動という周りから見れば一見甘えの状況は、今考えれば、かなり無謀だったと思う。それでも本気だった。

自分なりになりたいデザイナー像を突き詰め、言語化し、熱意を語った。

学校には土曜日に通っているので、会社を退勤してから19時過ぎに面接という生活を1ヶ月ほど続けた頃だった。最終的に2社の内定をもらうことができた。とはいっても、前職の会社のネームバリュー、前職のWebエンジニアという職種、23歳という若さ、学校に週末通っているという行動力、どれか一つでも欠けていたら多分どちらも内定は出なかっただろうと思っている。

振り返っただけでも恐ろしい。

デザイナーは本当に楽しい。

そして現在は、制作会社に入社し、1からグラフィックデザインのイロハを学んでいる。実際給料に見合う仕事なんて当分できないだろうけど、本当にやりたいことをやっている実感がある。

帰宅時間が前職より平均3時間後ろに倒れ、年収も100万近く下がったけど、全く後悔がないのは自分でも不思議なくらいだ。

ペーパーレスの会社にいた分、紙をこんなに使うのは人生初だし、作ったものがそのまま手に取れるのも新鮮で、「リアリティー」の塊のような日々を送っている。

早く戦力になりたいなーと日々精進。

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