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【映画の感想】モンスターハンター

実写映画「モンスターハンター」を観てきましたので、その感想です。
出来る限りストーリーのネタバレはしないように心がけますが、世界観や演出内容に触れる部分がありますので、基本的には映画を見た後の人向けの内容です。
ただ、一部点滅が激しいシーンがある事だけは知っておいてから観た方がいいかも知れません。

映画を観たきっかけ

これはなんと言っても、この映画と同日に発売されたNintendo Switch「モンスターハンターライズ」をプレイしているからです。
監督と主演のミラ・ジョヴォヴィッチの過去作の実写版「バイオハザード」もいくつかは観たことがあるのですが、最後までは観てないので、製作陣に特別な思い入れがあるというわけでもありません。
僕としては完全に、モンスターハンターのゲームのファン、であることが入り口になっています。

好きなところ

・モンスターの存在感
ゲームにあるような、みんなで協力してモンスターを打ち倒す爽快感!みたいなものもないわけではないのですが、この映画が魅せたいところはそこではありません。
ちっぽけな人間が巨大モンスターに蹂躙される恐ろしさや、目の前で咆哮を浴びせられたる迫力など、とにかくモンスターがリアルに目の前に現れたらどんな風だろう?というところを魅せることに振り切っています。
全てがそのど迫力の映像を魅せるためだと思って、頭を空っぽにして観に行った方がいいです。
もちろん、映画館での鑑賞をオススメします。

・音楽がクール
好みが別れる部分になると思いますが、音楽の異世界感がお気に入りです。
上述の通り、この映画はとにかくモンスターの迫力や恐ろしさを魅せることに振り切っていて、音楽面からもアプローチされています。
シリーズのメインテーマである「英雄の証」が流れるなんて期待してはいけません。
エッセンス的に入っていて僕が気付かなかっただけの可能性もありますが、多分流れてないと思います。
異世界に住む謎のモンスターであることが強調される、ダークでエレクトリックな音楽が非常にクールで個人的には好きでした。

・原作愛溢れる要素
原作お馴染みの要素やアイテムの登場が原作愛を感じられます。
砂を泳ぐ船、モンスターを狩猟しての剥ぎ取り、剥ぎ取った素材を使って装備を作る、支給品ボックスを模した箱、双剣での鬼人化、「ワールド」で登場したスリンガー、等ファンはニヤリとできる要素が多く登場します。
アイルーは少しキャラ付けがされていて好みが別れるかも知れませんが、しっかり茶目っけがあり、映画を最後まで観れば愛せる存在になっていることと思います。
ですが何度もいう通り、モンスターの迫力を追求した映画ですので、それらの描写は一瞬で過ぎ去ります。
それはそれで良いのです。モンスターがすごかったから。

気になったところ

・世界観の落としどころ
これも好みが別れる部分ではあるのですが、この映画はとにかくモンスターの迫力や恐ろしさを魅せることに振り切っています。
何回同じこと言うねん、って感じですが本当にそうだから仕方ありません。
原作ゲームの環境豊かな自然だとか長閑な村の風景だとかは一切なく、モンスターの恐ろしさを強調するようなダークな世界観です。
サバイバルでホラーな演出も多くあるので、暗い、怖い、痛い、といった描写もあります。
よくぞここまで振り切ったなと拍手を送りたいところではありますが、決して万人受けする描写ではないので、気になったところとして挙げました。

・ストーリーの薄さ
これまた同じことの繰り返しですが、モンスターの迫力を強調する内容なので、ストーリーはあってないような物です。
一応、主人公には愛する家族がいるとか、相棒となるハンターの悲しい過去とかの描写もありますが、伏線でもなんでもなく、ストーリー展開には一切関係ありません。
序盤は特に、人物や世界の説明、モンスターの恐ろしさの強調に時間がかかっていた印象を受けました。
の割りにストーリーはあってないような物なので、人間ドラマとかを期待して観るとかなりの肩透かしを食らいます。
ただ、上映時間がやたら長いわけでもないので、本当に好みの問題かなと思います。

まとめ

難しい話とかは一切なく大味な内容ですが、ゲームのモンスターハンターの内容を丁寧に分析・分解して、モンスターの迫力や恐ろしさを強調するダークでホラーな方向へと勇気を持って舵を切っている印象です。
個人的にホラーが苦手なこともあり、結果的にかなり好みが別れる作品になっていると思いましたが、モンスターハンターの新しい方向性が観られて楽しかったです。
興味がある方は断然映画館での鑑賞がオススメです。

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