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スタートアップ奥義!母の日スペシャル!ママ起業家・ママVC談義:前編

Clubhouseで毎週 日曜日  午前11時から「スタートアップ奥義」として、グローバル人材が開催する「スタートアップジャーニー」をテーマとした部屋です。一般的に知られてないスタートアップのこと(奥義)についてオープンに話します。国内外の資金調達、採用、市場展開からファウンダーと投資家の関係管理、チームの精神保健などまで幅広くディスカッションをしよう!起業を考えている方、起業を悩んでいる方、ちょっとだけ興味を持った方でも大歓迎です。

Moneytreeのポール チャップマンさんと、メリービズの工藤博樹の二人でこの番組をお送りしています。

今回は、第8回目の放送として、2021年5月9日(日)「母の日」に開催された回の内容をここにまとめます。(記事にだいぶ時間がかかりすみません!)

ゲストとして(名前あいうえお順)
- 株式会社aba 代表取締役 宇井吉美さん
株式会社Waris、共同創業者・共同代表 田中美和さん
Yazawa Ventures 矢澤麻里子さん
をお呼びし、後半では
- サスティナシード株式会社 代表取締役CEO/株式会社ナック 社外取締役 中畑 裕子さん
にも加わっていただきます

ぜひ、Clubhouseにもご参加ください!

母の日特別ゲスト!ママさん起業家・ママさんVCのご紹介

メリービズ 工藤 博樹 以下工藤: 今日は、本当にまずは感謝しています。急な、そして昨日・一昨日ぐらいに母の日企画ということで参加していただけますかっていうとこで声掛けさせてもらったにも関わらず、ご参加いただきまして本当にありがとうございます。

皆さんもママさん・お母さんなので、もしかすると隣でお子さんが「お母さん早く終わってよー」とか言われながら今クラブハウスに参加してるかもしれませんが、そんな中で、貴重な時間をいただきまして本当にありがとうございます。

マネーツリー ポール チャップマン、以下ポール: 本日「グローバル人材が語るスタートアップ奥義」第8回ですか。皆様、母の日には時間を、スケジュール空けさせていただき、ありがとうございました。

今日はマネーツリー株式会社の代表取締役、ポール チャップマンとメリービズの代表取締役、の工藤博樹、2人でモデレーションをやります。よろしくお願いします。

博樹さん、今日のテーマ考え出してくれたので今日の目的等、どのようなお話を聞きたいのかについて少しご発言いただけますでしょうか?

工藤: 主旨としてましては、今日は母は日だねっていうとこで、そう、その女性起業家・ママさん起業家ですね、ちょっとスポットライトをあてたいなっていうところで、思いつきましたってとこでそこからいろんな方にお声掛けしました。残念ながら参加できなかった素敵なママさんお母さん起業家の方もいるますが、今日は素敵なお三方にご参加いただいております。

今日のテーマとしましては、まだまだ日本社会って働く環境においては、男性優位・男性社会のところがまだまだあってその辺変えていかなきゃいけない。スタートアップの世界見てても、そんな状況かと思っています。そんな中でも頑張っている皆さん、起業家の皆さん・VC(ベンチャーキャピタル)の皆さんの、現在の状況や、何を今やってらっしゃるかとか、そこにおける課題点、男性としてのその辺なかなか気づかない部分もあるかと思うので、いろいろ話を伺えて、それを我々として反省すべきところもあり、解決すべきところもあるので、いろいろ話を伺えればなというふうに思って今日は迎えております。

皆さんの自己紹介をちょっとお願いする形でスタートしましょうか?

矢澤

Yazawa Ventures 矢澤麻里子さん、以下 矢澤麻里子さん: ありがとうございます。こういった素晴らしい機会に呼んでいただいて、大変光栄です。Yazawa Venturesというベンチャーキャピタルを立ち上げいます、矢澤麻里子と申します。

Yazawa Venturesは、働くというところを中心として、働くに関わる課題を解決するスタートアップに投資をしていくベンチャーキャピタルでして、基本的にシード特化になります。それ以外には、ダイバーシティを重視しておりまして、女性起業家にも積極的に投資をしていきたいなというふうに思っいます。

私も子供が1歳7ヶ月になっていますし、今日参加されてる宇井ちゃんのお二人目のお子さんとお年齢も近かったりするんですが母親としてちゃんとやっているか、あれですが、いろいろお話できるのを楽しみにしています。

田中さん

株式会社Waris、共同創業者・共同代表 田中美和さん、以下 田中美和さん: はい、本日はお招きいただいてありがとうございます。株式会社Waris、共同創業者で共同代表やってます田中美和と申します。

株式会社Warisは、2013年設立の会社になります。私と共に2名、女性3人で作った会社になります。やってることとしては「Live Your Life」という言葉をビジョンに掲げておりまして、全ての人の自分らしい人生を実現するということを目標に掲げて立ち上げた会社になります。

具体的にはですね、私達は先ほど矢澤さんの方から「働く」っていうキーワード出ましたが、我々も「働く」に軸足をおいたベンチャー企業になります。具体的にはフリーランスとして働きたい女性等企業との仕事のマッチングをしていたり、あとは離職女性の再就職支援をしたりですとか、あとは最近は意思決定層にもっと多様性をということで、女性役員を企業様にご紹介するなんていうこともやり始めております。

今日私も一人娘で今3歳なんですけど、今ちょっと公園に遊びに行ってますけれども、母の日っていうキーワードでお呼びいただいてすごい嬉しいです。よろしくお願いします。

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株式会社aba 代表取締役 宇井吉美さん、以下 宇井吉美さん: はじめましてabaの宇井といいます。

元々は介護ロボットの研究開発を大学でやっていまして、その介護ロボット製品化するために学生のときに起業して、今ちょうど会社が10年目になってます。自社プロダクトも出してますし、最近は介護機器・介護ロボットを作りたい会社さんとか、あと介護機器とか限らず介護業界に参入したいと思ってる企業さんの伴走支援コンサルティングとかも最近はやってまして、その二本で今事業の方を展開しています。

プライベートは4歳の息子と1歳半の娘がいて子育て奮闘しております。今日はよろしくお願いします。

ポール・工藤:皆さん、よろしくお願いします。

工藤:ちなみに、ぼくも今12歳と5歳の男の子が居ます。最近毎日喧嘩があったりして、大変ですが。ポールさんもお子さんいらっしゃいますよね。

ポール:はい。そうです私も2人居ます。はい多分2日ごとに1回、2回ぐらい喧嘩してるかな。

スタートアップ界における、ここが変だよ!「女性」ならではの扱い

ポール:これまでは男性ほど女性が活躍できる機会与えられていないということは社会的に大きな問題だと思いますけれども、少しずつは良くはなっていますが、まだまだだというふうに私も考えています。

私はシングルマザーに育てられ、ワーキングマザーのつらさもよく理解してます。あと女性の方にかかる家事の負担などについては(自分の家庭経験から)よく知っています。

また、外国人起業家としてお世話になってるメンター2人いますが、1人はオーストラリア人で、女性の元インベストメントバンカーで今は資金調達のコンサルをやっていらっしゃる人なんですけれども、ナターシャさんといいます。ナターシャさんにアドバイスをいただいて、日本で外国人起業家が体験していることはおそらく女性の起業家に近いと言ってくださったんですね。

つまり、日本人の男性起業家では聞かれない、言われないことを言われたりします。例えば資金調達するときや営業先行くときとかに、「あなたはなぜこういう仕事にしていますか?」とか、しなくてもいい質問が結構されると思います。

どのようなことを経験されてきたんでしょうか?ぜひ教えていただければと思います。

田中美和さん:

そうですね、女性起業家だから特に難しかったっていうことは私自身あまり感じてないんですけれども、私達自身(Waris)はその女性たちの働き方に非常に課題を感じて、もっと時間と場所の自由度が高い働き方が日本にあれば、女性の生き方の選択肢も広がってすごいハッピーな方が増えるんじゃないかなっていう思いから、特にビジネス系のフリーランス、広報とか営業とかマーケティングとか人事とかそういう領域でフリーとしてやっていきたいという女性たちと企業様をマッチングするっていうことから事業をスタートしたんです。

そういう意味では、女性が抱えている課題感に着目してそれを解決するために事業を今まで8年間やってきたという流れがあります。

一方でその女性の一起業家としてっていう部分で言いますと、やっぱり我々がやってる事業がジョブマッチングがメインなので、そうするとそのそこまでその大規模な資金を必要としない事業になりますので、これまで融資・自己資金で事業やってきています。なかなか調達に非常に苦労するとかはこれまではなかったんですね。ただ仲間の女性の経営者と話してると、やっぱりベンチャーキャピタルさんと話してると、その女性経営者が着目している事業上の課題意識になかなか共感いただけないみたいな声はやっぱり多いですね。具体的には女性の経営者ですと、例えば子育てですとか、女性のヘルスケア、最近フェムテックだという言葉もありますけど、このような領域や、あるいは家事、そういった領域に着目し事業を起こした場合に、なかなかユーザーペインが男性投資家さんですと、そこまでご理解いただけないという話はよく聞きます。

宇井吉美さん: それはすごいなんか私も感じますね。

私自身でいうと、わたしたちに投資してくれてる方々ってすごい理解がある方々で、むしろ私が妊娠したときとかに「頑張ってね!」とか、「何かつらいことがあったらいってね」と声掛けしてくださる方ばかりなのですが、私の知り合いや女性起業家の方とかは、妊娠したから、決まっていた出資やめるわっていう話とか、あったり。

もう一方で、言われてないんだけど女性起業家側が断っちゃう、ということも結構あるみたいです。その心理は私もすごいわかります。二人目妊娠したときに実は出資が内々に決まってる案件が2個ぐらいあったんです。ですが、自分から断りに行きました。

要するに、創業者側で事業にフルコミットしなきゃいけない立場なのに、一時的に出産のときとかフルコミットできないじゃないですか。だから、大げさに言えば、投資契約違反になるかなってと思って、私は自分で断りに行ったのです。結局投資家の方々は「そんなこと気にしなくていい」と言ってくださって大丈夫だったんですけど、でもやっぱり女性起業家側がすごい気にして責任感が強いからか、断ってるってケースも結構あるんじゃないかなと思っています。今日ポールさんが女性の人を盛り立てるというか、考えてあげようというふうに言ってくれ、これすごいいいなと思った反面、女性自身が自分で勝手に諦めてるってパターンが結構あります。

矢澤麻里子さん: うん。本当にそう思っていて、それすごいもったいないんですよね。ただ皆さんにやっぱり気づかないんですよね。というのがやっぱり女性は責任感があり、自分がそれで正しいと思ってる。

どうしても主観的にしか人間って考えられないので、そういったところを実はそれもったいない、そんなに大したことじゃない、もっと長い目で投資家も期待してたりしています。そうすると、そこで資金調達をしない、受けないっていう選択肢は実はもったいないんだよ、と言える女性起業家が出てきたり、そういった状況でも資金調達できた、例えば妊娠中に資金調達できたとか、そういうのをしてもいいんだって思える環境だったりとか知見というのももっと広がっていくべきなんじゃないのかなって思ったりします。

宇井吉美さん: 何か女が悪いみたいなふうに女性自身思っちゃってて、「何でコントロールできなかったんだろう」とか、そういうふうにだんだん思考が行ってしまって、、、、。自分が悪いんです、すみません、みたいな。投資家の方も「長い目でみたら、命が生まれるってことほど、素晴らしく大事なことはないんだから、気にしなくていい」と言ってくれたんです。

矢澤麻里子さん: さっきの田中さんおっしゃってた部分にも近いかもしれないんですけど、女性の起業家は自分自身は女性として不利なことを感じてないって思いつつも(さきほどの例のように)局所局所であったりもするんですね。きっと気づいていないところもあったりもして、それが数字にも表れていて、やっぱり女性の起業家の方が資金調達の金額も、件数・回数とか、男性に比べて低いです。

一方で、女性起業家もしくは女性がCo-Founder(共同創業者)に入ってるチームの方が収益が高いというようなデータでありまして、すごく優秀にもかかわらず、宇井さんの話のように自分から辞退しちゃうケースも含めて、どうしてもそこに対してギャップがあるからこそ、何かアンコンシャス・バイアスに気付ける機会みたいのはもっと増えてもいいんじゃないのかなっていうふうに思ってます。

宇井吉美さん:  今まで多分すごい気を遣ってくれている男性が、
盛り上げてくれるか、あとさっき田中さんが話されたことに関連するかもしれないですけど、そもそも現代の風潮として女性の社会進出に"共感しなきゃいけない"と思っている男性陣たちが元々過ごした幼少期は"男が社会を牽引するもの"だと習ってきた時代なので、なかなか共感でなくて苦しんでいると思っています。なので男性の特性も、どっちかに2分化してる気がしますね、ちょっとわからないですけど。

ちょっと偏見かもですが、たとえば金融系の投資家の中でも年配の方とかと話すと、共感しないといけない女性=私が考えてるビジネスだから、介護とか本当はよくわからないけど、どうにかこうにか共感しようとしてくれる感じがするんですよね。でもふつうに考えたら、介護なんて普段接しないから、わからないのが当たり前なんですよ。それは私もわかっていて。

今までお嫁さんが介護をやっていた時代を生きてきたのに、みんなで介護しようって言われても、ぶっちゃけよくわからないよなっていう風には思うでしょうし。そして多分そういう空気を作り出しちゃってるのには、実は女性側にも責任がある。

後編は、以下について記事にします。

男性も被害者?女性・男性の役割について

「嫁ブロック」「夫ブロック」夫婦で理解しあうためには?




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