スライド1

はじめに

 このテキストは、原作:前田真孝、文章:廣木涼によって作成されているが、まずはこの両名の紹介から入ろうと思う。
 原作の前田真孝は、2018年時点で15店舗のチェーン展開に成功しているマジックバー、手品家の社長である。とりっと、という名で知られるマジシャンでもあったが、現在はパフォーマーとしてよりも、経営者としての活動のほうが多い。
 前田がマジックバーの経営を始めたのは、2006年の手品家高松店がスタートであった。高松店では経営的な様々な失敗をし、そこから得られた教訓が、今も手品家を支えるノウハウのひとつとなっているが、そのノウハウをマジックバーの経営を目指す読者に伝えるのが、本書の役割でもある。
 2008年には、期せずして手品家高知店を開店することになり、思いもよらず手品家岡山店をオープンさせることになったが、これが、前田が手品家を展開していくきっかけだったのかもしれない。前田は2009年に法人成を果たし、2010年に福山店、2011年に広島店、2013年に三宮店、と展開していくこととなる。
 その後、経営の勉強をしながら、2014年梅田店、2016年新宿店、2017年仙台店をオープンさせ、2018年には郡山店、静岡店、川崎店、博多店、福井店、札幌店と一挙に6店舗を開店させた。2019年は、さらに10店舗をオープンさせる予定で、鋭意活動中である。
 一方、筆を執っている廣木涼は、公益社団法人・日本奇術協会のマジシャンでもあり、推理作家でもある。サラリーマンを経由した脱サラ系マジシャンである廣木は、世界8ヶ国、国内8都市、都内80店舗の飲食店で出演を果たし、今も執筆業とマジシャン業とを掛け持ちしているが、数少ない筆の執れるマジシャンとして、その責を全うすべく、このテキスト作成を手掛けている。
 より詳細な紹介は、こちらの記事(マジシャン必見!とりっと式経営術:第一章)を参照していただくとよいだろう。

 さて、先述したとおり、本書は手品家のノウハウをマジックバーの経営を目指す読者に伝えるためのテキストである。
 このようなテキストが作成されることになった理由は、原作者・前田の理念にある。前田は、より多くのマジシャンの活動の場を作りたいと思い、手品家というマジックバーを全国に展開している最中である。前田がそう考えたのも、認知症予防や引きこもり対策など、現代社会の抱える様々な悩みをマジックという手段によって解決できるのではないか、という発想があってのことであるのだが、しかし、実際にそういった解決策を提案するにあたって、圧倒的にマジシャンというリソースが足りない現状がある。ではマジシャンを増やさなければならず、マジシャンを増やすためには学校を作って教育しなければならないが、しかし、学校を出たマジシャンの働き場も整っていないのが今の状況である。そこで、前田は、全国に手品家を展開し、まずは全国のマジシャンの職場を確保しようと考えるようになった。しかし、実際にチェーン展開を始めると、その展開のスピードには限界があることを知ることになる。
 前田の望みは、現状から見て遥か先にあるのに、それを実践するまでにクリアしなければならない課題が山積していた。前田は、同じ志を持つ仲間を求めている。孤立無援で歩くには、あまりにも長い道のりであるからだ。
 これを読むあなたが、仲間となってくれることを願い、マジシャンたちの職場を作ってくれることを願って、マジックバー経営のノウハウを提供するためのテキストが、本書なのである。
 ひとりでも多くの人が、このテキストを見てマジックバーを出店し、そして経営的な成功を掴めることを両作者ともに願っている。

 なお、このテキストは、随時更新していく予定であり、コンテンツの量に合わせて価格を変動させていく予定である。単品のノートを購入するよりも、マガジンを購入するほうが、後の更新も読むことができるようになるという点でおススメである。

ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 100

無料記事に価値を感じていただけた方からのサポートをお待ちしています。より良い情報をお伝えするために使わせていただきます!