2020.10.08 つづき

写真を選ぶ作業。こちらが飲まれてしまう写真、見つけにくい写真、背筋の伸びる写真、ひとりひとりぜんぜん違う。

すっごく惹かれる写真に会った。

ふわっと自分の身体の内側(内側のどこかということが、知識がなくてわからない)が浮くような、自分の重たさを感じた写真があった。このひとはかなり基礎を鍛えているのだろう、つねにあらゆる美を意識しているのだろう、内面の根を感じつづけ、動かし、深めているのだろう、と分かる。分かる気がする。自分に知識があればきっともっと分かる。なんて自由でしなやかでかっこいいんだろう、独特なんだろう。

なぜ写真なのにこんなに身体や空間を、身体の内側の繊細な力を感じるのだろう、なぜこんなに目立たない、なんということのない顔なのに見つめさせるのだろう。

言葉に置き換えたらぶちこわしになってしまう、適切にかたちにしないと潰してしまう、なんていい写真なんだろう。

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