見出し画像

【会計】財務会計は利害を調整する。

 一口に会計といっても,外部用の財務会計と内部用の管理会計とに分かれることは以前に取り上げました。

 財務会計は外部の利害関係者に対して情報を提供する機能があることは想像しやすいですが,この利害関係者の利害を調整する機能もあります。

 一つは、財務会計により所得の前提となる当期純利益を算出しますが、これには企業としては金額が大きければ課税の負担が大きくなり、金額が小さければ課税の負担が小さくなります。国としては金額が大きければ税収が大きくなりますし、小さければ税収が小さくなります。企業と国との利害調整です。

 もう一つは、分配可能額の算出です。これは財務会計における勘定科目を用いて計算することになります。これは株主に対する配当のための計算ですが、株主としては大きければ配当がたくさんもらえますが、企業の債権者としては企業の財産をあてにして貸し付けたりしていますので、その財産の流出が大きければ弁済を受けられない不利益を被るおそれが高まります。株主と債権者との利害調整です。

 こういった利害を調整する機能が財務会計にはあります。

 なお、管理会計は内部の意思決定用なので財務会計にに出てくるような外部の関係者は出てきません。

 本日はここまでとします。読んでいただきありがとうございました。 

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?