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先進的な働き方「Coworkation(コワーケション)」とは? 仕事と休暇の間だからこそ、繋がるもの。



「Coworkation(コワーケション)」
という言葉をご存知だろうか。

Coworkation=Co+Work+Vacation

コワーキング(Coworking)
休暇(Vacation)が加わったイメージで
考えれば分りやすいと思います。

都会の喧騒から離れた自然豊かな土地の
共有ワークスペースで、様々な企業の人々が
リモートで働く。そういったスタイルです。

補足:コワーキング(Coworking)
事務所スペース、会議室、打ち合わせスペースなどを共有しながら独立した仕事を行う共働ワークスタイル


先日、有難いことにモニターとして
この「Coworkation(コワーケション)」という
貴重な経験をさせていただいたので、
簡単に私自身の意見も含めて
noteで発信したいと思います。


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◆前提

今回は、
株式会社JCBと株式会社JTBの合弁会社である
J&Jグループ主催のプロジェクトとして、

様々な企業から10名のモニターが集まり、
オブザーバーや取材を含めると約20名が参加。

東京から電車を乗り継ぐこと約6時間。
訪れたのはここ、

京都舞鶴の「赤れんがパーク」


この歴史ある優美な建物の中に
「Coworkation Village MAIZURU」という
オシャレなコワーキングスペースがあります。

今回は、
ここで4日間リモートワークを行いました。


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◆プロジェクト内容


リモートワーク(通常業務)は
もちろんのこと

最新技術を用いた業務ツールの体験や、
イノベーションに関する講義、
舞鶴地域の方々との交流など、
非常に充実した4日間でした。

・折りたたみ式バイク「Stigo」の乗車体験


・VR会議システム「NEUTRANS BIZ」の体験


・イノベーションに関する講義


・舞鶴の散策・地元の方々との交流


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「Coworkation」の可能性

仕事と休暇の間だからこそ、
繋がる形がある。

これが今回の最も大きな気付きです。

仕事と言いながらも
少し余暇を感じられるからこそ
生まれた繋がりがありました。


① 業界を超えた繋がり

 他社も含めたメンバーで数日間を共にすることは初めてで、自分の業務と直接関係がない人が、隣で仕事をしている環境は非常に新鮮。単にカフェで作業するのとは異なり、毎日顔をあわせる中で自然と生まれるコミュニケーション。その中で、業界間のギャップを感じたり、意見交換ができるというのは、新たな企画が生まれる環境に適している気がしました。
 改めて「自分が他業界の常識をいかに知らない」ということに気付けたのは良い経験になったと思います。


② 地域との真面目な繋がり

 コワーケションとして地方を訪れると、より真剣に観光し、その土地を知ることになります。友人との遊び中心の旅行とは異なり、そこには修学旅行のような真面目さがありました。地方創生という面から考えると、この真剣な姿勢は、意外と重要なキーワードになる気がしています。
 また普段、企業に勤めている中では築きにくい地方との自然な関わり。そこから新たな事業が生まれる可能性も強く感じました。


③ 自分自身との関わり

 今回、会社という存在から少し距離を置くことで、自分を客観視できました。これは社内からは私のみが参加したところもポイントだったと思います。他の企業の方々と交流する中で、不足している知識や、足りない思考が見えてきて、刺激が多い毎日でした。
 またゆっくりと時間が取れたことでやりたいことを見つめ直す良い機会になったと思います。


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「Coworkation」の課題


上記で述べたように、
良い点が多かったコワーケションですが、
本質的な課題も感じました。


①日本社会への適応

 誰もが感じていると思いますが、未だに残る休暇を良しとしない日本の風潮に正面衝突するスタイルなので、まず上司や先方の理解を得ることが難しいです。企画職である私個人としては、アウトプットをしっかりと明確化しておけば、さして問題は無い、むしろ普段よりプレッシャーが高まり、モチベーションのアップになるように思えました。
 また誰かを選出する場合、不公平感が生まれるという点も否めないかと。場所やメンバーの決め方も重要です。


②技術的な課題

 リモートワークに共通しますが、オンライン上でのやり取りに対して、まだ技術が追いついていない部分があります。電波や回線スピード、オンライン会議をする上で聞き取りづらいということが、大きく理解度の低下に繋がることを実感しました。とはいえ5Gが開設する頃には、VRシステムを使った会議も現実的となり、この辺りの問題はクリアするのかなと思います。


③非日常感の演出

 根本的な話ですが、このコワーケションも非日常的であるから意味をなしています。つまり、オフィスで働く日常があってこそ効果があるのだと。ということで、年間どの程度導入するのかという、バランス調整はかなり重要に感じました。個人的には、すべてをリモートワークで完結するのは、人間が人間である以上は、まだ想像が出来ません。※マトリックスの世界であれば可能だけれど


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◆結論

クリエイティブ性が求められる
現代においては「コワーケーション」を
恐れることなく導入するが吉。

今回のプロジェクトの中で
「大企業におけるイノベーションのあり方」
という講義を受けました。

その中で、教わったのは
イノベーションを生む大切な要素は
「MENTERSHIP」であるということ。

「MENTERSHIP」とは、
人間はすべてにおいて平等であるという概念

黒人と白人の差別社会を
乗り越えてきたアメリカ社会では、
この概念が浸透しており、
大人と子供、男性と女性、白人と有色人種を
フェアに接する基盤があります。


そのベースに基づき
裁量が大きい業務を任せることで
組織が柔軟に動くという話でした。



この「MENTERSHIP」という考えを
日本企業も様々な面で、
見習うべきだと感じます。

今回の「コワーケーション」も、
その1つです。



この働き方が浸透するには
社員を管理するのではなく、
信頼で包み込む土俵、

つまり多少リスクがあっても
1人1人の働き方を尊重する
柔軟性が必要です。


今やAIが、人間の仕事を
請け負いつつあり、
人間の労働は激減すると言われています。

数年後には
どの業界においても例外なく、
その現実に直面するでしょう。


求められているのは
「人間にしかできない仕事」

人間同士が関わることで
生まれる仕事です。

そこにクリエイティブが存在し、
イノベーションが生まれます。



近い将来、もしかしたら
「Coworkation(コワーケション)」
「未来を切り開く鍵」になるかもしれない。


そう感じた体験でした。

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自己紹介のnoteも、もしお時間あれば。


"楽しい"をつくっていきます。