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ちょっと未来なスウェーデンのニュースから

こんにちは! スウェーデンの多様化社会、気候変動、移民、働き方などのニュースから毎日ひとつ選んで紹介するブログ「swelog(スウェログ)」を運営しているブロムベリひろみです。

スウェーデンは、キャッシュレスが進んで現金が日常生活からほぼ姿を消していたり、育児休暇を少し取るくらいでは誰もほめてくれないほど父親の育児参加が当たり前になっていたり、税金から医療、教育といった情報をすべてマイナンバーで行政に管理されていたりする国ですが、みんな結構のんびりゆったり暮らしています。

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住んでいる人のうち18%くらいがいわゆる移民ですし、最新の調査では必要があれば原発をもっと作ろう派が4割と多数派で、気候変動が心配だから飛行機には乗らないことがトレンドになったり、投票率が90%を超えていたりもする、そんな国です。

私は普段は外国人であることを意識しないほどなごやかにこの国に暮らしていますが、上にあげたように日本とかなりやり方が異なることも多く、スウェーデンにかれこれ20年ほど住んでいても未だに「おっと、そうくるかー? その手があったか!」など驚かされるニュースに出会うことも多いです。

国の成り立ちも大きさも違うので、単純に日本とスウェーデンを比較することはできませんが「こういうやり方もありまっせ、(ちょっと未来的な)こういうことが起こってまっせ」を伝えることで、なにかと閉塞しがちな日本へ暮らしのヒントを提供できないだろうかと、毎日ブログを書き始めて今日でちょうど1年になりました。

今日はブログを訪れてくれる皆さんに心より感謝しつつ、この1年でよく読まれた記事トップ10をご紹介します。今これを読んでくれているみなさんの明日からの暮らしの中で、なんらかのヒントになれば幸いです。

週に一回、更新をまとめてその週のトピック記事を一緒にお届けするニュースレターも配信していますので「ちょっと先のありえる未来」に興味をもっていただけたら、ぜひこちらからご登録ください

では一番読まれたものから、どうぞ!

1. 飛ぶのは恥だ、が及ぼす影響

(2019年4月25日)
4月末に書いたこの記事で使った「飛び恥(気候変動が問題になっているこのご時世に、国内移動に飛行機を使ったりタイまでチャーター機で休暇に行くのは恥ずかしいですよ、という意味のスウェーデン語 Flygskam)」という言葉とスウェーデンやヨーロッパでのトレンドを、7月末にNHKが朝のニュースで取り上げてくれたことから、多くの人が「飛び恥」を検索してこの記事を読んでくれたようです。

この夏はスウェーデンでは国内で休暇を過ごす人が多く、ヨーロッパへの電車での旅行もこれまでにないほどの人気でした。

2.ファクトフルネスとグレタ・トゥーンベリ(Weekend版)

(2019年2月10日)
毎日のブログはテレビや新聞のニュースからおもしろい記事を一つだけ選んで、基本それを中心に書いていますが、気になっているテーマを中心としてまとまったものを書きたくなり「swelog weekend」という不定期週末にアップする長めの記事を書き始めました。

その第一回目に取り上げたが、日本でもその頃話題となっていた『ファクトフルネス』。出版の成功を喜びつつ、どこかファクトフルネスの世界観に素直にうなずくことができない自分。なぜそうだったのか? その理由をグレタ・トゥーンベリに教えてもらった、という記事になりました。

この記事は結構長いし、こういうものをまとめて書くのも始めてだったのに多くの人が読んでくれたことに感激しています。

3. 世界を動かす15歳

(2018年12月1日)
スウェーデンはもとよりヨーロッパでも大きな波を起こしつつあった当時15歳だったグレタ・トゥーンベリが、日本のメディアではぜんぜーん話題になっていないことにちょっとイライラして書いた記事です。

この後、毎日新聞の八田さんがストックホルムにグレタのインタビューに訪れてくれるなど、いい記事がどんどん出てきたので喜んでいます。

4. 流行らない新語大賞

(2018年12月30日)
これは最初に書いた#1の「飛び恥」の記事にリンクを引用してあったので、多くの人が訪れてくれたのが4位になった要因のようです。でなければ、そんなに注目される記事でもない?

とはいえ「オンライン医師」とか「送金アプリジャーナリスト」とか他にも言葉としてもおもしろく、定着しつつある現象は取り上げてあったので書き手としてはホッとしています。

5. スウェーデンのインプラント問題

(2018年11月29日)
ネットで医療情報を検索している人がどれくらい多いかを思い知らされたのがこの記事。スウェーデンのことに興味があるというよりも、自分の歯の治療に関わる情報を探していた人が読んでくれたのかな? と思っています。

インプラント(欠損歯の代わりに顎の骨に直接チタンなどのネジ土台を埋め込み、その上に人工歯を取り付けたもの)技術発祥の地であるスウェーデンでも、施術を受けた人の20%近くがインプラント部位が膿んだり炎症を起こしてしまい、再治療を受けているというニュースを紹介しました。

書いた時には、実は私もインプラントにするかどうか悩んでいました。この後インプラント手術を受け、その後の治療も順調に進んでいます。スウェーデンのインプラント専門歯科医の職人技に感銘を受けましたよ!

6. 全国津々浦々じゃない未来

(2019年1月19日)
日本でも土曜日に郵便配達を行うかどうかの議論が始まったようですが、スウェーデンでは、そのうち郵便配達そのものがなくなるのではないか? ぐらいの勢いでサービス範囲がどんどん狭くなっていっています。キャッシュレスも急激に進んだ国なので、ポストレス(?)もそんな先の未来じゃないのかも?

サービス範囲が縮小されるのはまだわかるとしても、サービスの質もどんどん悪化していて、今日は5週間も集荷されていなかった郵便ポストがあった! という衝撃のニュースを読んだばかり…… 本当にいい加減にしてほしいです。

7. AVICIIと一緒に、上を向いて歩こう

(2019年6月7日)
いや、もう、AVICIIとか書いているだけで胸が痛いのでコメント、パス。代わりにAVICIIの記事をもうひとつどうぞ。R.I.P, AVICII. 

AVICIIは去年、人気絶頂の中28歳という若さで自殺した世界中で人気だったスウェーデン人のDJ、音楽プロデューサーです。

8. 民主筋肉体操!

(2019年7月8日)
これはニュース記事に「民主的な筋肉を鍛える」と書いてあったので「筋肉!」と聞いたとたん「みんなで筋肉体操」で活躍していたスウェーデンルーツの村雨辰剛さんを思い出したのでした。

彼の華麗な筋肉をみたかったのに、間違って私のブログに来てしまった人がいたのなら心よりお詫び申し上げます。

9. 外見で差別される医者

(2018年12月21日)
この話は深刻です。緊急医療の場で、医師が外国人だからと診察されることを拒否する患者の話です。差別や偏見は残念ながらどこにでもある。でも社会はそれを容認しないとはっきりさせ、起きた時にどうするのかのルールを決めていく必要があります。

医者だけでなく、薬剤師の同様の問題を扱ったニュースもありました。

10. 電動キックボードのはかなすぎるその命

(2019年5月1日)
今も進行中のちょっと頭の痛い問題が電動キックボード。はかなすぎたその命は記事中でも書いたように技術の革新で少しは延命しているようですが、使用者の駐車マナーの悪さ! は本当にやめてほしいレベル。

無駄な車の使用を減らすなど地球温暖化に好影響を与えるというのが触れ込みなのに、実際に車をおいて電動キックボードにかえた人はおそらくいないでしょう? いる?

これまで歩いていたりバスや地下鉄を利用していた人が、利便性だけで使っているだけという批判もききます。歩いていた人はこれに乗っちゃうと運動量は減ってるし、必要なかった電気まで新たに使ってますからね! ご注意くださいね! 

というわけで、読まれた記事1位から10位まで紹介しました。お付き合いいただきありがとうございました。

swelog(スウェログ)ではこの他にも「昆虫食」「電力はどうなる」「大麻ハウス」「オーディオブック」「ニュースメディアはデジタルでどうなる?」など、多彩なニュースを取り上げています。ブログ内検索もできるので、気になることがあればぜひ一度サイトを覗きにきてください。 Vi ses! (See you!)


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