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今、SmartDriveのSalesにJoinすると得られること 〜 チャレンジャー・セールス・モデルからの脱却

2023年4月からSalesの責任者に戻ったこともあり、改めてSmartDriveのSalesが目指す姿と、このタイミングでSmartDriveのSalesにJoinすることでキャリアにとって、どのような魅力があるのかをお伝えできれば嬉しいです。
また、2023年4月から営業の仕方を変えようとしていて、その背景やどのような営業を目指しているのか。また、そこで得られるものには何があるかをお伝えしてSmartDriveのSales職にご興味をお持ちいただいた方を増やしていきたいなと思っています。
 https://smartdrive.co.jp/career/b2bsaassales/

チャレンジャー・セールス・モデルからの脱却

元々、SmartDriveでは2019年3月から移動の進化を後押しするというビジョンを達成するために、チャレンジャー・セールス・モデルの実践を進めてきました。
チャレンジャー・セールスを目指すべく、社内で利用しているSalesforceの商談成功パスにもチャレンジャーセールスの中から各自フェーズで重要なポイントを記載していましたが、それも全て一新していきました。

上が元々のPhase1(チャレンジャーでいこう)という確認から始まっていましたが、
4月からは下のように商談の中で意識していくことに切り替えてます

なぜチャレンジャー・セールス・モデルからの脱却を考えたか

チャレンジャー・セールス・モデルに倣い、これまでの4年間は(当然営業の力だけではありませんが)営業の人数をそこまで増やすことなく、なんとか数字を積み上げてきました。
しかし、直近は新しいメンバーも入ったことや事業のフェーズ(対象となるお客様の層)が変わってきたことなどもあって、これまでの営業手法を変えないとSmartDriveとして新しいステージに上がることはできないんじゃないかなと考えるようになりました。
下記は、一例ですが営業手法を見直すことによって更にレベルアップできるのではないかと期待していることです。
(当然、この改善は営業手法を変えずに別のアプローチからもできるしチャレンジャー・セールスが良い/悪いということではないのですが、僕たちは営業手法を見直すことで改善効果が大きいのではないかと考えました。)

チャレンジャーからの脱却で実現したかったこと(対お客様)

  • 契約締結行為をクロージングではなくてオープニングにしたかった
    弊社サービスでは、契約後に運用するのは商談をしている窓口の方が比較的多くなります。この時にMy Baby感(自分で生み出した・自分で意思決定をして選定をした)をしっかりと持っていただくことで導入後の活用にもしっかりと意識を合わせて進めていけるのではないかと考えています。ですので、提案をこちらからの指導型ではなくて"共創"型の提案にしていくことで一緒に考えて一緒に活用していくという「契約をクロージングではなくて"関係性のオープニング"にしていく」ことを目指しています。

  • お客様のことをもっと理解していきたかった
    4年前はCASMでいうとイノベーター、アーリーアダプターの方々へのアプローチが多かったです。それが導入社数も1,000社ほどになりCASMの谷に入ってきました。
    CASMを超えようとする中で営業段階でできることは、お客様の「感情理解」+「業務理解」を深くしていくことで、こんなに自分の業務を理解してくれて且つ感情的にも寄り添ってくれる人が薦めてくれているんだというパートナーへの道を進めることができるのではないかと考えています。

  • お客様と中長期の関係を築いていきたかった
    SmartDriveの事業・サービスは単発の契約で完結するものではなく、車両を所有している期間はあらゆる価値を感じていただけるものになっています。単発の「今回の契約」にフォーカスするのではなくて営業段階から共創関係を作ることで、中長期のお客様の課題や今後お客様が何かお困りごとがあったらSmartDriveに相談しよう、彼らは自分の相談事に対して自分の目線と一緒になってくれるパートナーだと思ってもらいたいと考えています。困ったことがあったら一番に頭に浮かぶ存在がSmartDriveである状態。それは営業だけの力ではなくてマーケティングが配信するコンテンツや活用支援をしているカスタマーサクセス、困り事を解決するカスタマーケア、など全部門で対応していきますが、その時に営業の◯◯さん、というのが頭に浮かぶ状態を目指していきます。

ここまでに記載したことは、お客様とどういう関係性になりたいのか、ということを言葉を変えて同じようなことを言っています。同じようなことを言っているのですが、ニュアンスは違っていて一言でいうと「お客様とパートナー」になりたい。ということですが、パートナーとはどういう状態かというと上記かなと思っています。

チャレンジャーからの脱却で実現したかったこと(対社内)

  • 営業に再現性を持たせたかった
    これは世のSales Enablementの方に聞きたいのですが、、チャレンジャーって育成に時間がかかるし、営業の素養みたいなものが関係していて再現性が低くないですか?笑 体感ですが10人営業担当者がいたとしたら頑張って6人はチャレンジャーになれるかもしれないくらい。さらに数を増やすには面接段階からチャレンジャーに絞って面接していかないといけないので、とにかく強い営業しか採用しない!みたいな銀河系チームならできるかもしれませんが、あんまり現実的ではないかなと思っています。
    営業プロセスを支配する よりも お客様と共創してプロセスを進める
    の方が再現性が高いと考えているので営業手法を変えることで営業の成果に再現性を持たせることを目指しています。

  • 社内の情報流通の頻度と密度を高めたかった
    社内で提案内容の共有はこれまでも行なってきましたが、全営業の提案フォーマットを固めていくと、インサイドセールスやカスタマーサクセスのメンバーが見ても提案内容の違いやお客様の課題と解決までの道筋の違いが分かりやすくなります。レベニューチーム全体でお客様の課題と解決策について理解を深めることでお客様とのパートナー関係は生まれやすくなる(誰と話してもSmartDriveさんは自社のことを理解してくれるなと思われやすい)ことを目指しています。

具体的にどのように変えたのか

お客様と一緒に提案を進めていくために以下のような"提案マテリアル"を作成しました。

加工多めにしておりますが入社いただいた方は全て確認できますw

上記は、それぞれの商談の段階で誰に対してどのようなアプローチをすべきかを記載しております。そして、それぞれのSTEPにおいてどういうフォーマットを使って、お客様と検討を進めていくのが良いかを提案マテリアルにまとめています。

提案マテリアルの構成

提案マテリアルは「活動計画」と活動計画を補強していくための6つのフォーマットから成り立っています。フォーマットをもとに自身の提案を整理して足りていない点や、この部分を強化するには活動計画でxxをしなければいけない、という形でフォーマットで提案の品質を上げにいきマネージャーや経営層と一緒に活動計画を考えていくためのものです。
お客様との共創ということを前半ではお伝えしましたが、この提案マテリアルを用いることで社内の営業の進め方でも共創を意識していけると良いなと考えています。

①提案内容を顧客にとって価値あるものにする

最初のSTEPでは、提案内容を価値あるものにするために上記のフォーマットで整理していきます。お客様は色々な検討を日々されています。
今回のSmartDriveの提案が経営課題にもつながる優先順位の高いものと認識されなければ商談が進むことはありません。「いつか取り組む」から「いますぐ取り組むべき」に変えていくことを目指しています。そのためには、3つ目のどうしたら優先順位が上がるのか?を徹底的に考え抜くことと、優先順位を上げるためには自分の提案優先順位が現状で何番目かを把握しておかなければいけません。同時に今回の提案を実行しなかった場合の損失が大きくないと判断されると失注理由第一位の「何もしない」ということになりますので、何もしなかった場合の損失・リスクまで考えていくことが重要になります。
また、導入効果に関しては定量的な効果も重要ですが、定性的な効果(お客様が話を聞いて、「あ〜、確かにそれあるな。」と具体的にイメージできる変化)を説明することも重要です。定性効果を出す際にはお客様が腹落ちできる具体性でなければ意味がないので、徹底的に業務内容とその中で各部門・個人がどのように動いているかを把握して改善イメージを伝えなければいけません。役員会などの場では定量効果を聞かれることが多いですが、目の前の担当者の方の心を動かすには定量効果よりもまずは「これは自社(部門、個人)が明確に変わる!」と思える定性効果をしっかりと証明することが重要です。
※STEPと書いてますが、当然商談が進むことで聞ける内容も出てくるのでSTEP通りに進まないといけないということは全くありません。

②経営課題から現場の課題までを一気通貫で繋げる

次のSTEPでは経営課題と部門-現場の課題のつながりを見つけていきます。
先ほどのSTEP1で検討の優先順位がどうしたら上がるか?という問いがありますが、検討の優先順位を上げるための手段として経営課題との関連があります。経営層の視点では、一般社団法人日本能率協会様が作成している日本企業の経営課題2022などから、一般的な経営課題とはどのようなものがあるかを確認していき大枠を抑えつつ、中期経営計画やIR、代表挨拶などから経営課題を見つけ→部門の課題→現場の課題と落とし込んでいきます。
IRなどがない場合には、窓口の方に「経営層の方がよく言っていることにはどのようなものがあるか?」ということや「直近の会議や年始の挨拶でどのようなことを言っていたか?」などから経営課題らしきものを推定していきます。ここで良質な課題を見つけて紐付けができることで一気に提案内容がその企業様オリジナルなものになります。
よく、この場合の経営課題が「売上向上」「コスト削減」「顧客満足度向上」「DX強化」のようなものが上がることが多いですが、これだとどの企業様でも同じことなので、一段階深堀りしていき「どこの売上(コスト)?」「顧客満足度とは?」「DXは攻め?守り?なんのツールを検討しようとしているか」などまで、しっかりと把握していくことが必要となります。

③お客様企業としての意思決定とするために関係者を確認する

窓口の方が個人/部門で決定したという状態ではなくて、会社の総意として導入をしたとするために、しっかりと活用までの関係者と直接コンタクトをとっていくことと各部門から見た時の懸念点を洗い出しておきます。これは受注までの最短ゴールを考えた際には、遠回りになってしまう可能性が0ではありませんが、しっかりと各部門の合意を得て「会社として導入を決定して活用していく」ことをゴールに置くと避けては通れないと考えています。この窓口を増やすために、どのような情報を提供すると紹介してもらえやすいのかを考え抜くことと、この窓口を増やすタイミングこそ会社-会社の総力戦になります。営業本人だけで色々な窓口を作ることは難しいので、上司同席で上層部のパスを作ることもそうですし、時にはプロダクト責任者や法務部、インサイドセールスからアウトバウンドで他部門とのコンタクトを作っておくことなども考えられます。1人で関係を作って1:Nの関係構築をするのではなくてN:Nの関係値を作ることを目指します
また、この際によくある懸念として「まだうちの上層部を出すのは早いかもしれない(=商談フェーズが浅いのに同席してもらっても・・・)と思って、終盤まで自社で切れるカードを切らないということがたまにあります。
この時の僕個人の考え方としては、こちらのカードを出し惜しみするよりも先方のコンタクトを広げる方が5倍は重要なので、初回訪問からでも良いのでバンバン同席依頼を出してもらって窓口を広げにいきましょうということです。こちらのカードを残しておいても商談が進まないことには出すタイミングがなく、追い込まれてから出しても効果は半減ですので、商談が進んでいるor 進みが悪くなった際のコミュニケーションパスが複数ある方が商談における選択肢が増えるので、出し惜しみしないで積極的に活用してほしいと考えています。

④自社の強みとお客様のニーズを揃える

"競合比較"は規模が大きくなる商談では必ずといっていいほど発生します。この際には、自社と競合の強み/弱み、そしてお客様のニーズがどこの4マスに存在しているかを把握することです。把握の結果、左下(自社が弱く、競合が優位)にお客様のニーズがある状態であればよほど価格差があるケースじゃないと決まることはないので、右上のニーズをいかに作り出せるかということになってきます。右上のニーズを作り出すために、ここまで触れてきた
・経営課題に振り返って解決すべき課題を再定義する
・他部門の方のニーズを拾いあげてニーズを大きくする
・まだお客様が気づいていない課題がないかを考えて提案する

などのアプローチができる余地がないかを議論して活動計画に追記していきます。競合比較のケースで、機能比較表を作成するケースがありますが機能の違いを競合製品含めて正しく理解しておくことはもちろん重要ですが、それ以上にお客様のニーズを満たすための比較ポイントをしっかりと定義するということの方が重要です。
また、比較の軸を変えましょうという話が出ることもあるかと思いますが、比較の軸を自社都合で変えてもお客様にとって響くものではないので必ず起点はお客様のニーズです。そのために経営課題や窓口を広げてお客様の解決すべき課題を徹底的に広く・深く把握しておかなければいけないのです。ここでいう"お客様"は目の前にいる窓口の方だけではなくて、その企業全体を指しています。

⑤提案のメリットを3階層で整理をする

今回の提案が"誰にとって"メリットがあるのかを整理していきます。この中でどこかが欠けていると、活用までの道のりではその部門から反発の声があがります。経営層の合意で導入が決定された製品が実は利用部門としては作業工数が1.2倍くらい面倒になってしまうものだったり、繁忙期の導入で本業がおろそかになる可能性があるというものが活用が進むイメージを持てるでしょうか?反発がくることがわかっているがスルーしてまずは契約を獲得しようということは起きやすいことかと思います。ただ、冒頭に記載した通り関係性をオープニングし、お客様とパートナー関係になり、中長期的なお付き合いを続けていく場合には避けて通れません。しっかりと向き合って解決していくことが必要になります。
その際にも工数は1.2倍くらいになるが同時にxxxのメリットがありますというポイントをしっかりと探すこと、繁忙期を考慮して導入ステップを切り直して活用ができるタイミングで本格稼働に持っていくようにすること、などできることはたくさんあります。
ただ、契約獲得が第一義になってしまうと本当は提案できること、やらないといけないことが置き去りになってしまうので、クロージングではなくてオープニングを意識していけると動きがスムーズになると考えています。

⑥導入してから成果を出すまでのロードマップを描く

導入してから活用を行い、成果を出すための流れをしっかりと確認・合意しておきましょう。当然、この通りに進むケースは稀で進んでいる途中でこの段階では気づけなかった課題にぶつかってしまいスケジュールが後ろ倒しになるということはあると思います。
ただ、そうなったとしても時期をずらすのかor取り組み内容の順番を入れ替えるのかなどの方針決定と、お客様が今のスケジュールだと本来nヶ月後にxxの成果を見込んでいたとするものがn+nヶ月に遅れてしまう、というアラートを確認することができます。
また、この資料を作るには営業部門だけではなくてカスタマーサクセスと協力して作成する必要があります。営業は導入後の流れや活用指針について事前にお客様に伝えることによって提案力を上げることができますし、カスタマーサクセスはこれから受注されるであろうお客様の課題や背景、期待値、ゴールを把握することができるのでキックオフから活用までの情報にも厚みが出ることで支援がしやすくなります。
0からカスタマーサクセスと一緒に作るとカスタマーサクセスの本来業務の時間を削ってしまうので、ここまでにフォーマットに落とした①〜⑥を確認してもらい、そこに対してフォードバックをもらうなどすることで案件ごとで一から全てを説明受けて理解する必要がなくなり情報共有にかける時間も短縮されます。

Salesにおける地力・Salesで結果を出し続ける再現性について

ここまでが、SmartDriveの営業手法とそれぞれのタイミングで利用していくマテリアルについてご説明しました。
今このタイミングでSmartDriveにJoinいただくことのメリットとしては、マテリアルを通して本当の営業の地力をつけることができるという点だと考えています。いろいろな営業手法やTipsが世の中に溢れていますしサービスを売るためのKSFも単価や対象業界で変わっていきます。契約獲得のためのキラートークもおそらく異なっています。
ただ、絶対にどんな業界・どんなサービスを売ることになったとしても「お客様のことを誰よりも深く理解し、お客様の成果から逆算して提案しきる」ということは通用しますし、このプロセスを通して
・深く理解するための引き出し
・成果から逆算して進めていくための引き出し

を増やすことが、どんな業界にいっても通用する不変の営業の地力だと考えています。
軽快なトークでお客様をその気にさせる、圧倒的なプレゼンで魅了する、などが決して重要ではないということではないですが、提案をお客様に寄り添い進めていくことができれば内容で負けることはありません。内容が負けていないのであれば、プレゼンが緊張で失敗したとしても資料をお送りして丁寧に説明をする機会をもらうことでひっくり返せるチャンスは残っています。ここまで貴社のことを考えて提案を考えたので10分だけくださいとお願いして資料を説明する機会であれば、もらえる可能性の方が高いと思います。
今このタイミングでSmartDriveにJoinして一緒にマテリアルを用いながら、再現性が高い営業の地力を身につけることができるというのが今これを見ていただいてる貴方がSmartDriveにJoinするメリットだと考えています。

最後に

このマテリアルを使って社内MTGをする際のポイントも記載しておきます。
"マネージャ-メンバーで活動計画を一緒に考える時のゴールとしては、メンバーがMTG後に「受注できる確率があがった気がする」「提案を進めていくための道が少しひらけた」という状況を作ることです。"
これはメンバーを詰めるためのものでなければ、アラを探すためのものでもありません。マネージャーがこれまでの経験を必死で思い出しながら過去の自分の成功/失敗体験を踏まえて「新しい活動計画」を共創して更新し続けて一緒に活用成功まで進めることになります。

一緒に、お客様の成功と本当の営業の地力をつけるために死ぬほど頭に汗をかきながら頑張りましょう!
 https://smartdrive.co.jp/career/b2bsaassales/

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