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学び続ける知性とは何か

今日のおすすめの一冊は、前刀禎明氏の『ワンダーラーニングでいこう 学び続ける知性』(日経BP)です。その中から「今こそ挑戦を!」という題でブログを書きました。

本書の中に「学び続ける知性とは何か」という一節がありました。

この本のタイトル「学び続ける知性(ラーニング・インテリジェンス)」は、僕の造語ですが、正解を求めるのではなく、自分なりに観察し、推測し、考える姿勢を指しています。
思考停止は成長停止。何でも見て聞いて、五感で感じ取ったものから発想を広げ、思考を深める。シンプルにいえばそれだけのことですが、みんな案外、できていないのではないでしょうか。
せっかく街に出ても、移動中は手元のスマートフォンにすぐ目がいくし、コンビニに立ち寄ればいつも買うものの棚へ一直線。新商品を手に取って見ない人もいます。そういうのはもったいないなと僕は思っているのです。常に感度は高く。 僕が周りから「この人やたら元気」と見られるのも、身の回りのものに刺激を受けて、思索のきっかけにする気満々だからです。
学び続ける知性を養う過程は、ざっくり3つの段階に分けられると考えています。まず、「Free Yourself」…固定観念などから自分を解放すること。次に「Create Yourself」…自らの個性を確立すること。最後に「Exceed Yourself」…今の自分に満足しないでリセット&リスタートを繰り返すこと。
学び続ける知性とともに、よく語るのが「創造的知性(クリエイティブ・インテリジェンス)」という言葉です。学び続ける知性は姿勢や指針に近い概念ですが、創造的知性はそれを仕事や人生のあらゆる場面で実践するための力。僕のオリジナルではなく、アップルで仕事をしていた頃、米国のビジネスシーンやメディアでよく聞いた言葉です。
英語で5つの要素で構成されていましたが、それを僕は日本語で「観察力」「質問力」「実験カ」「相談力」、そして「関連付けるカ」と解釈しました。
かみ砕いて言うと、まずは物事を先入観や思い込みから自由になってよく見ること(観 察力)。それから、もしこうだったらどうなるんだろう、などと自問自答すること(質問カ)。さらに仮説を立てて、それが正しいかどうか実際に試してみること(実験力)。自分で一通りやったら今度は人と相談したり意見交換したりすること(相談力)。そして、これまでのプロセスで得られた知見を関連付けて考えること(関連付ける力)。
このサイクルを回すことによって、自ら考え、選び取る力が創造的知性なのです。これができれば、常識や論理性だけでは見落としてしまうような新たなビジネスの種や可能性も自ら発見し、選択することができる。米アップルの創業者だったスティーブ・ジョブズはこの創造的知性 がとても高い人でした。

現代は感性が鈍っている時代だといわれます。五感で感じることが少なくなっているからです。それはつまり、理性や理屈ばかりを磨いてきたからということでもあります。

行徳哲男師は「理性が強すぎると自由を止める。笑いを抑え、自分自身をがんじがらめにしてしまう。理性とは体裁をつくり出す。しかし自然を遠のけてしまう。感性は噓いつわりで固めることができない」と。

理屈や理性を磨き過ぎると、感動や驚きがなくなります。そして創造性が失われます。

「学び続ける知性」を大事にしたいと思います。

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