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「新しいこと」を学ぶ姿勢

今日のおすすめの一冊は、曹洞宗徳雄山建功寺住職、枡野俊明氏の『小さな悟り』(三笠書房)です。その中から「諸行無常とは」という題で書きました。
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「諸行無常」とは、万物は流転し、常に変化しているということです。

世の中は常に変わっていく、ということはビジネスに関わっている人は、みな感じることです。いや、ビジネスだけでなく、学校も、教育も、政治も、経済も、スポーツも芸術も、すべてのものが変わっていきます。そして、どの世界でも、その変化についてこれる人と、乗り遅れてしまった人が出てきます。

これは、会社であったら、変化に取り残された途端、あっというまに倒産の憂き目にあいます。人であったら、使えない人、面白くない人、古い人、過去のことばかり話す人、になってしまいます。つまり、「新しいこと」に興味や好奇心を持てなくなったり、取り入れようとしなくなったとき、人は「老いる」のです。

もちろん、「不易流行(ふえきりゅうこう)」という言葉にもあるように、変えてはいけないことと、変えなければいけないことがあります。変えてはいけないことは「心」に関することです。それは、常に「心を高める」「魂を磨く」という姿勢を持つことができるかということです。

もう一つは「新しいこと」を学ぶ姿勢です。それを安岡正篤氏はこう言っています。

「行年六十にして六十化す」(荘子)という言葉があります。七十にして七十化す。八十にして八十化す。生ける限りは化していく。これが本当の生、生き方です。変化する能力、適応する能力がなくなるといわゆる老耄(ろうもう)である。生ける限り駸駸乎(しんしんこ)として進化していく。それが本当の人間の生であります。

難しいことだが、非常に適切なことで貴重なことで、歳をとることは自然だからいくらとってもいいが、歳をとっただけ変化していく。人生の問題はここに極まると言うてもいいわけで、立派に歳をとることを成し得れば、尊くまた楽しいことだと思います。(「酔古堂剣掃(すいこどうけんすい)」を読む/致知出版)より

「化す」とは変化して何かになる、ということです。「あいつは、大化(おおば)けしたなぁ」などと言ったりします。別人と思えるくらい、芸が上達したり、腕前があがったりするようなことです。60になっても、70になっても進化し続けることこそが、人間の本当の姿なんですね。心して毎日をおくりたいと思います。

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