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運はため込まず、使っていくこと

今日のおすすめの一冊は、秋元康氏の『企画脳』(PHP文庫)です。その中から、「運は人が運んでくる」という題でブログを書きました。
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松永修岳氏の『一生お金に困らない人の運の習慣』(中経出版)の中にこんな話があります。

「幸運」も「不運」も、突然やってくるわけではありません。実は、「幸運」な出来事の中に「不運の種」が、「不運」な出来事の中に「幸運の種」が隠されているのです。その種が知らず知らずのうちに育っていき、次の「不運」な出来事や「幸運」な出来事をあなたにもたらすのです。しかし、この原則を知っておけば、早め早めに「運の種」を見つけていき、それぞれの「運の種」について、事前にしっかりと手を打っていくことが可能となるのです。
例えば、ビジネスで大成功をした人がいたとします。資産が一気に増え、人脈も急速に広がり、豪華なマイホームも手に入れるなど、まさに人生は順風満帆…。ところが、幸せの絶頂を迎えた途端に、ビジネスがうまくいかなくなったり、家族に突然、不幸な出来事が起きたり、災難が降りかかってきたりと、あっという間に、その栄華が終わってしまうことがよくあります。
特に、「時代の寵児(ちょうじ)」になった人などは、こうしたケースに陥ることが多いようです。これを「運」の観点から分析すると、「幸運をため込む」ことに躍起(やっき)になってしまい、その「ため込んだ運」が、本人の知らぬ間に「邪気」に変わってしまったことが原因となった、と言えます。幸運もひたすらため込むだけでは、せっかく入ってきても次々によどんでいきます。そして、いつしか「邪気」に変わり、あなたに不運をもたらすようになってしまうのです。
では、運を「ため込みすぎ」てはいけないとすると、幸運を長く維持するのにはどうしたらよいでしょうか…。それには、「運を使っていく」ことが大切です。「ためること」よりも、「使うこと」を意識することが、運をマネージメントする際には、まず覚えておいていただきたいことです。ただし、ここで注意してほしいのが、使うのは「自分のため」ではなく、「他人のため」「世の中のため」にです。
なぜなら、自分のためだけに一生懸命使うのは、ためていることとあまり変わらないからです。運を上手にマネージメントしていくためには、ため込もうとするのでなく、世の中のためになることに使っていきましょう。経営者であれば社員や株主への還元などに、個人であればビジネスへの投資や寄付などをしてもよいでしょう。よいご縁があったなと思ったら、自分からも積極的に人と人を引き合わせる役目を引き受けるなどをして還元する。よい情報をもらったのならば、同じようにそれを必要とする人たちにも伝えていく。あるいは自分がもつ有用な情報を、どんどん周りの人たちに発信していくのがよいでしょう。

幸田露伴は「幸福三説」を唱えました。それは、「惜福(せきふく)」「分福(ぶんぷく)」「植福(しょくふく)」の三つのことをさします。「惜福」とは、福を惜しむことであり、自分だけで使い尽くしてしまわないことをいいます。自分にまわってきた福とご縁に、謙虚に感謝する姿勢のことです。また、ご先祖様や神社において、感謝の気持ちをあらわすことでもあります。「分福」とは、幸福を人に分け与えること。世のため人のために尽くすという姿勢。恩送りという考え方でもあります。「植福」とは、木を植えるように、将来に向かって今から幸福の種をまいておくことです。人知れず、社会の役に立つ努力をコツコツと重ねることでもあります。

「勢い使い尽くすべからず」という禅語がありますが、まさにこれも同じで、調子のいいときほど、行動を慎み、感謝の心を持ち、謙虚に生きることが必要だということです。「運をためこみすぎる」と謙虚さがなくなります。だからこそ、この「幸福三説」が必要となります。

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