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ふまれておきあがり

今日のおすすめの一冊は、青山俊董氏の『あなたに贈る 人生の道しるべ』(春秋社)です。その中から「おかげさまの心」という題でブログを書きました。

本書の中に「ふまれておきあがり」という心に響く言葉がありました。

《だまされてよくなり、悪くなっては駄目(だめ)。 いじめられてよくなり、いじけてしまっては駄目。 ふまれておきあがり、倒れてしまっては駄目。》(坂村真民) 

雪がとけて畑の黒い土に草々の緑が目立つころになると、遠き日、師匠と共に麦踏をしたことや「踏まれておきあがり」の坂村真民先生の詩を思い出す。 

麦は冬の寒さに堪えて春を迎える。 雪や霜で浮き上がった根を、水ぬるむ季節を待って、やわらかい藁草履(わらぞうり)をはき、やさしく、しかししっかりと踏んでやる。 踏まれることで麦は大地に力強く根を張ることができる。 

過保護では駄目になるばかり。 踏まれても倒れずに起きあがる力は、踏まれることで育つのである。 もう一つ大切なことは、踏むべき時があるということ。 地にはりついている幼い時に、しかも愛情をもって踏まねばならない。 

大きく育ってから、しかも乱暴に踏んだら、折れるばかりで立ちあがることはできないのである。 

たくさんの苦労をしたのに、それが顔に出てこない人がいます。 むしろ、それがために、味のある顔、いい顔になっているのです。 苦労と闘わずに、苦労を味わい、苦労と共に歩んだ人です。 

反対に、苦労が顔に出て、暗くて、重いオーラがただよっている人もいます。 苦労に対して、不平不満やグチ、泣き言を言ったり、いじけてしまった人です。

いい顔の人には、笑いがあり、感謝があります。 だまされても、いじめられても、踏まれても… そのことがあったおかげで今の自分があると、感謝できる人は大地に根をしっかり張ることができます。

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