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頼まれごとがあって、人生は人生と言える

今日のおすすめの一冊は、小林正観さんの『宇宙が味方の見方道』(弘園社)です。その中から「担がれる人になる」という題でブログを書きました。

「担がれる人になる」って、小林正観がよく言っている「頼まれごとの人生」を送っているとそうなるんだと思います。では、「頼まれごとの人生」ってどういう生き方なんでしょうか。それについて、小林正観さんはこう言っています。

達成目標を立てて、それに向かって努力する、そうすることが“幸せ”を得るために唯一の道だ、と考える方は、努力し続ければよいわけですが、私は、達成目標、努力目標を考えなくてもいいですよ、という立場の人間なんですね。なぜ、未来の達成目標を経てなくちゃいけないって思うんでしょうか。
自分の思いどおりの人生を歩む、達成目標を立ててそこに邁進していくというのは、かっこよく、いいことのように思わされてきました。私たちは、目標設定をして、努力をして叱咤激励して、よりグレードアップした自分に近づく…それが人間のあるべき姿だって、そういう教育をだけをずーっと受けてきました。
「いい大学に入って、いいところに就職して、人より多くの給料を得られるように頑張りましょう。お金や名誉や地位が手に入れば幸せになれる。それが価値あることなんだって…」。そいう教育しか受けてこなかったんです。それが、一番いいことで幸せになることだって、誰もが信じ込まされてきました。
でも、小林正観が到達した結論というのは、自分がやることを決めるのではなくて、自己達成目標や努力目標なんて全部投げ捨てちゃってかまわないから、いかに頼まれごとをするか、いかに頼まれやすい人になるか、ということに人生は尽きる、という生き方になりました。それは、単に努力をしなくてもいいと言っているんではないんですよ。もう一度繰り返しますが、努力することが趣味で、楽しいのだったら、いくらしてもいいんです。
目標に向かって頑張っている状況そのもの、プロセスそのものを楽しめているうちはいいと思いますし、そういうとらえ方があってもいい。でも、もうひとつ別の生き方があることに気がついたのです。それは頼まれごとをやっていって人生を終える、ということなんです。何も考えなくていいから、ただひたすら頼まれごとをこなしていく。「頼まれごとがあって初めて、人生は人生と言えるんだ」って。それは素晴らしい人生だと思います。
達成目標や夢や希望を「もってはいけない」と言っているのではなくて、それに執着してしまうと、とてもつらいものになるということです。夢や希望というのもは「どうしても叶えたい」というよりも「叶わなくても、それはそれでよし」と思う方が楽に生きられますよ、ということなんです。
それに、人がどんなときに達成目標を持つかというと「今の自分じゃいけない」「このままじゃダメだ」「さらにもっと」って感じているときではないでしょうか。人間は、何のために生まれてきたのでしょう。それは、幸せを感じるためなんです。幸せを感じるために、高い達成目標が必要なんでしょうか?
幸せというのは、パラダイスじゃなんです。ユートピアでしか手に入らないんです。パラダイスというのは、人が外から見たときにパラダイス状態であることが誰にでもわかって、欲しいものが全部手に入る状態なんだけれども、欲しいものが手に入る状態というのは、“もうこれでよし”というレベルは永久にこないんです。
パラダイスは、天国のように見えますけど、実は絶対に天国にはならない。天国が手に入るのは、唯一ユートピアだけです。ユートピアというのは、今、自分が幸せだと思うこと、幸せを感じるということです。でも、「幸せとはこうあるものだ」って常に規定をしている人は、その状態がきても「まだ足りない」って思うだけなんです。
今、「私」が幸せだと思った瞬間に、幸せが100%手に入るんです。私たちは、喜びの世界で生きているわけではない。苦しみの世界で生きているわけでもない。現象は、全部ニュートラル(中立)でゼロ状態。まったく色の付いていない世界に住んでいるんです。その現象について、幸せと思うのも自由だし、不幸だと思うのも自由です。

私の人生の大きなテーマの一つに「頼まれごとの人生」があります。このことは私は若いうちはなかなか理解できませんでした(まあ、今でもあまり理解できてないですが)。ただ、一つ言えることは、「頼みやすい人」と「頼みにくい人」がいるということははっきりわかります。「この人には気軽に頼みにくいな」とか「頼んだりすると怒られそうだな」とか「頼んだら不機嫌になりそうな人」には、人はあまり頼まないですから。

人は年齢を重ねれば重ねるほど、頼みやすい顔と頼みにくい顔に分かれていきます。そして、「頼みやすい顔の人」のところには多くの頼まれごとがやってきます。それを、人徳といったり、魅力のある人と言ったりします。一生かけてのテーマ、頼まれやすい人になりたいなぁと思います。

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