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ミッドライフ・クライシス


今日のおすすめの一冊は、鎌田實氏の『ミッドライフ・クライシス』(青春新書)です。その中から《人生は「下り坂」からが勝負》という題でブログを書きました。

本書の中に「ミッドライフ・クライシス」に陥る原因に対する鎌田流分析が書いてありました。

発達心理学者エリク・エリクソンの提唱した「ライフサイクル・モデル」という考え方がある。彼は、乳児期から65歳以上の老年期までを8段階に分けた。そのうち、40歳からの65歳の間を成人後期と区分けした。人生が上り坂から下り坂に入っていくまさに成人後期、人間は心の問題だけでなく、身体の問題も微妙に関係しながらさらなる下り坂に入っていく。
このいくつかの問題を抱えやすい成人後期に「ミッドライフ・クライシス(中年危機)」は起きるのだ。ミッドライフ・クライシスが起きる原因を鎌田流に分析してみたので紹介しよう。
《自分の人生の山頂が見えてくる》 40代に突入し、人生の山頂が思い描いていた以上に低いことを知った途端、言葉では言い表せない絶望感が押し寄せる。 これからの人生が下り坂なのは承知しながら、自分の限界を知った時、ほとんどの人は心の憂鬱に悩まされてしまう。
《病気が発見され、病気との闘いが始まる》 健康だった人が病におかされると、これまでのありふれた生活が突然できなくなる。日常に訪れるさまざまな困難は想像以上のストレスとなって、そのままミッドライフ・クライシスに突入してしまうことも珍しくない。
《酒・賭け事・不倫...自分でコントロールできないことにのめり込む》 この時期に、アルコールなど依存性のあるものにのめり込んでいく人も多い。 また、賭け事や不倫に走ってしまう人が多いのもこの時期の特徴と言える。「ミッドライフ・クライシスの厄介なところは、多くの場合、本人が自分の不安定さを自覚していないことだ。 40歳から65歳のこの成人後期を上手にコントロールして脱出しないと、ほんの些細なことで取り返しのつかない事態が起きてしまうということを意識しておく必要がある。
他には、《下り坂の向こう側に、遠くではあるが死が見え始めている》《自分探しが終わらない》《子どもが自分の元から巣立ち、「空の巣症候群」に陥る》《過度なストレスを抱えたまま、オーバーワークを続けている》《人生をうまく乗り切った人が初めて「つまずき」と向き合う》

人は誰でも歳をとります。その過程で、上り坂もあれば、下り坂もあります。上り坂の時は気づかないのですが、下り坂に入ったとき、この「ミッドライフ・クライシス」に陥るのです。これは、有名なタレントやスポーツ選手など、傍目には華やかな職業の人達にも容赦なく襲い掛かるのです。

長い人生です。なかなか難しいですが、下り坂も楽しめる「がんばらない生き方」も大事なのだと思います。

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