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【書評?】コンジュジ

コンジュジ 木崎みつ子著 集英社

はじめに

これはあくまで書評?であり書評ではないかもしれません。読書感想文として楽しんでいただけると嬉しいです。ここに書いてあることは個人の感想であり、それ以上でもそれ以下でもありません。

あらすじ

二度も手首を切った父、我が子の誕生日に家を出ていった母。
小学生のせれなは、独り、あまりに過酷な現実を生きている。
寄る辺ない絶望の中、忘れもしない1993年9月2日未明、彼女の人生に舞い降りたのは、伝説のロックスター・リアン。
その美しい人は、せれなの生きる理由のすべてとなって……。

「死せる偶像」を蘇らせる、苦しみのたびに、何度でも。
一人の少女による自らの救済を描く圧巻のデビュー作。
(帯より)

感想

ろくでなしの親のせいで、悲惨な少女時代を送るせれな。そんなせれなが恋をしたのは、今は亡きロックスター・リアン。
父親からの性的虐待や、それから逃れるために行った行為のせいではじまるいじめを淡々と語る切り口はこれがデビュー作なのかと、感嘆させられた。

いないはずのリアンとの日々はとても楽し気で、痛々しく、けれど実際に痛みを伴う毎日を送るせれなにとっては、日常から逃れるために必要だったんだなと思うと胸が締め付けられる。

苦しいはずの物語なのに、後味がスッキリとしているのも独特な、不思議な作品だった。

終わりに

感動したわけでもなく、ただ淡々と切り取られたせれなの人生を覗いた感じの作品だった。現実の部分はしんどくて見ていられなかったので、妄想の恋人リアンとのやりとりの部分でなんとか、暗くなり過ぎない感じかなと思った。それも後半はどんどんと……。

というわけで今回はコンジュジを読みました。タイトルの意味は私は調べましたが調べたうえでまた読むと、違った感想になるのかもしれません。

みなさんも読んでみてはいかがでしょうか




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