公開講義財務管理論ー演習形式で学ぶー Seminar on Financial Management

2022年2月10日 17:49

財務管理は、大学の経済学部では企業金融論corporate financeとして開講されることがあります。大学の経営学部や商学部では財務管理論financial managementとして開講されます。前者は、ファイナンス論の一部であることを意識しており、後者は経営学の一部であることを意識していますが、学問の内容は交流が進んでおり、両者に大きな差はないと考えてよいでしょう。もともとは大学の3年次から上の専門課程の講義でしたが、近年、専門課程の講義を2年次まで下ろす傾向にあります。科目内容は専門性がありますので、体系的に履修する上では、履修を急がず(会計学が経営学の基礎を学ばれたあとの)3年次以降に学ばれることをお勧めします。会社や社会に出られて実務的問題に直面されたあと、社会人として大学院などで学ばれる科目と考えられることが、むしろ適当です。
　この科目では、企業経営をする立場から、企業経営にかかわるお金の話を考えてゆきます。関連する学説やトピック（話題）などを理解する。そして得られた知識をもとに、企業経営を分析できるようになる。といったことが年間の目標として考えられます。あとでも議論しますが、かつてこの科目では、資金調達の問題が重要でした。しかし現在では、先進国の大企業では、内部資金の余剰がむしろ顕著です。こうした大きな変化の中で、財務管理で議論することの内容は、資金調達より、企業経営の在り方や、さまざまな経営リスクのマネジメントが比重を高めています。またこの科目について、実は、社会的に話題になることが含まれているために、どなたでもある程度の基礎知識があるのです。しかしそれは今はバラバラで断片的、知識としてもあやふやです。それを全体として体系付け、誤解がない確実な知識として深め向上させることもこの講義の目標になり得ます。
講義で使ったパワーポイントはResearch Mapの私のpageに保存してあるのですが、一部作成されている2023年版は本文中からアクセス可能です。改変せずご利用ください。内容についての疑問は別途お問い合わせください。動画として利用する場合は「スライドショー」をクリック、つぎに「最初から」をクリックすると動画再生が始まります。コンテンツの量に応じて6秒から10秒位でスライドが変わります。早すぎるときは停止させ、急ぎたいときは自身で早めてください。パワーポイント資料の末尾に演習が用意されています（実際の講義で演習も行うには、講義を圧縮して演習の時間を確保する工夫が必要です）。
　毎回の資料が用意されています。事前に読ませることで理解が深まるでしょう。対面式の小さな教室では、資料にある用語について直接質疑や討論をする。資料の中にある言葉について小テストを行って講義を終えることも有効です。
なお　辞書を用意しました。経済経営用語辞典　姉妹編として「公開講義　　
　証券市場論ー演習形式で学ぶー」があります。

1) 企業の経営目的　ガバナンス　 音声ファイル１
　企業金融　銀行産業 Corporate Governance(CFI)
　コロナ収束とウクライナ侵攻　ウクライナ情勢下の金利、為替、株価
　ロシアのウクライナ侵攻後の日本経済　　