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女性の地位向上

 ある女性経営者が「自分の経営する2つの会社には若い女性を採用しない、なぜなら一所懸命育てても結婚で退職したり、産休育休を取られてしまうから。国はもしも小さい会社の従業員に産休を取らせたいのであれば、私に助成金を支払うべき。」的な発信をしてウェブで話題になっていました。なるほど、そういう考え方をする経営者ってとても多いですよね。
 私の経営する小さな会社(正確には、吹けば飛んでしまう超零細な土地家屋調査士事務所)は、女性スタッフの割合が6割。全従業員10人程度の小さな会社です。女性従業員には就学前の子供や小学生の子供がいる人もいて、昨日も子供が体調悪いからと朝連絡が来て同時に2人が欠勤。欠勤者の業務はどうなってしまうのか、といえば、他の従業員の予定に多少の変更は生じるものの、みな淡々と業務をこなして、予定どおりに進んだ仕事もあれば、そうでない仕事もあったりして一日が終わります。
 この職場にもしも、先の経営者のような考えの従業員が一人でもいると、これは私にとって、とてもハードな職場のコントロールが必要になるのですが、現在うちの会社には、そんな従業員が一人もいないのでいたって平和。
 「現在」と言ったのは、過去にもこれからも、そういう考え方の人は少なからず、私が面接時に見分けられずに入社してしまうから。入社後数日でそれに気が付きますが、私が考える仕事への考え方を伝えて、理解してもらえるように努めます。
 そうすると何が起こるのか。
わかりやすく説明しますし、そもそも当たり前のことを言っているだけなので、ほとんどの人は理解してくれますが、ごく少数の「理解できない人、理解したくない人」は、例外なく自ら辞めてしまいます。とても残念でなりません。
 結果、急な欠勤や産休育休の意味を正しく理解して、育児を心から応援してくれる従業員ばかりになり、もしも朝子供が急に熱を出して欠勤することとなっても、必要以上に気を使うことなく、当たり前に欠勤できる、そんなちょっとステキな職場が意図せずにできあがります。
 今日も一日、そんなステキな従業員たちと一緒に、土地家屋調査士のお仕事をがんばります。

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