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死について

5年前、友人が事故で死んだ。
時々、彼のことを思い出す。
今、生きてたら、どうしてたかなと。
友人は死んだ。今、自分は生きている。

死とは何かと考える
友人は5年前に死んだけれど、よく考えてみると、5年前の自分も存在しない。髪も皮膚も骨も、物質的に全部入れ替わっている。
5年前に考えていたことも、今では思い出せない。
そう考えると、5年前の自分も死んでいるのだ。

では、なぜ今、自分は生きているのか。
身体は、細胞がタンパク質を複製して、作り変えている。
いわば、日々生まれ変わっている。
昨日の自分の一部は失われ、新たに一部が複製されている。
それを繰り返している。
日々、自分のDNAからコピーが複製されている。

つまり、生きるとは「生まれ変わる」ということである。
死とは「失って取り返しがつかない」ことである。

取り返しがつかないこと=死であるとするならば、
毎日、死というものは存在している。
そもそも時間は取り返しがつかない。
寿命が尽きたところが死ではない。
日々、死んでいるのだ。
今の自分は、失なわれたものが複製され、取り返しがついてるように見えてるに過ぎない。
過去の自分は死に、今日を生きる。未来は、また別の自分


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