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メンバーの才能を開花させるリーダーシップとは②(「才能のマグネット」としての技法)

前回はメンバーの能力を最大限引き出すリーダーの特徴について書きました。

リーダーシップに関してはこの本がすごく分かりやすかったので、こちらを参考にしております。

ちなみに、私にとっての理想のリーダーの1人がワクセル主宰の嶋村吉洋さんです。

嶋村さんはまさに下記に書いたような、メンバーの能力を増幅させるリーダーの特徴をもっていらっしゃるなと感じました。

増幅型リーダーの5つの習慣
①才能のマグネット:人材を惹きつけ、その才能を最大限に発揮させる
②解放者:最高のアイデアを求める
③挑戦者:難しい課題に挑戦させる
④議論の推進者:議論を通して決定する
⑤投資家:責任を明確にする

今回はその中でも、「才能のマグネット:人材を惹きつけ、その才能を最大限に発揮させる」について書いていきます。

●才能のマグネットとしての技法

私は自分の頭脳だけでなく、借りられるものはすべて使う。

ウッドロー・ウィルソン(第28代目アメリカ大統領・政治学者)

人材を惹きつけるリーダーの特徴は、時間を割いて1人1人とコミュニケーションを取っているということです。
その際に、下記のようなことをちゃんとメンバーに聞いて、メンバーそれぞれの意思決定を引き出しています。
・次にどんなことに挑戦したい?
・どんなことなら、君の能力を伸ばせるだろう?

また、進捗について聞くのと同時に、下記のようなことも訊ね、自分で課題に気づき、それを乗り越えるようサポートしています。
・成功を妨げているものはなんだと思う?

こうして、メンバーの自己決断を引き出す関わりをするような才能のマグネットになれば優秀な人材が集まってきます。

出展:メンバーの才能を開花させる技法

逆に消耗型リーダーの帝国の構築者になると優秀な人材は去っていきます。

出展:メンバーの才能を開花させる技法

そうした才能のマグネットのようなリーダーになるために下記のようなことを実践していきます。


・4つの実践

①どこにでも人材を探す

才能のマグネットのようなリーダーは、自分はメンバーより優秀であるとは捉えず、メンバーには自分にはできないことができるという風に考えます。
自分と違うものの見方をする人の考えに耳を傾け、知らないことは教えて欲しいと素直に教えを乞います。
また、自分のチームだけじゃなく、もっと広範囲に人とつながり、その中で才能を発掘して伸ばしていきます。

②天賦の才を発掘する

その人にとっては当たり前だけど、他の人から見たらすごいことがあると思います。
そういう息をするくらい簡単にできることがその人の天賦の才です。
その天賦の才を見つけるためにも下記のようなことを意識してメンバーを見てみると良いと思います。
・この人がなによりも優れていることはなにか?
・この人が他の誰よりも優れていることはなにか?
・この人が努力しないでもできることはなにか?
・この人が頼まなくてもすることはなにか?
・この人が報酬なしでも喜んですることはなにか?

また、その才能を特定したら、本人に伝えることも大事です。
人は誰かに教えられて初めてその能力を認識し発揮するようになるからです。
・えっ?誰でもできることじゃないの?
・たいしたことじゃないよ
こう思っていることがあればそれが天賦の才です。

③才能を最大限に活用する

天賦の才を特定したら、次にその能力が発揮できる機会を探します。
よく人を見てその人が輝ける場所を探し、みんなの前でその人の才能を発揮できている点を紹介することにより、その人にスポットライトが当たり活き活き仕事に取り組むようになります。

④障害を取り除く

また、才能が伸びていくような環境づくりをしたいなら、周囲の人間の成長を阻む雑草のような人を取り除くのも肝要です。
メンバーを守ってくれる、大きな木のようなリーダーの下では、なにも育ちません。
大きな木の下は涼しくて居心地が良いが陽がささないのです。

自分のやり方と違えばイライラすることもあるけれど、いずれ気にしなくなります。
メンバーに対して、「あなたの判断を信じるから、やり続けて結果を出してね」と伝え、自己決断で進んでいくメンバーを作るのが大事になってきます。
才能のマグネットは、新たな挑戦への準備をさせ続けるのです。

消耗型リーダーは、人材を囲い込んで、過小評価し、自分の指示がないと何もできないと思っています。

出展:メンバーの才能を開花させる技法

優秀な人材が、ヘトヘトになるくらいまでやり切ってでもまたやりたいと思うような仕事や環境を整えることが、才能のマグネットのなせる業です。


●才能のマグネットになるために

才能のマグネットになるためには下記のようなことに取り組むと良いでしょう。

・才能の発掘者になる

①才能を見出す
メンバーが自然と無理なくできていることをそれぞれ書き留めると良いでしょう。
なぜ、この人はあれがうまいのか?ということに興味を持ち、それを書き留めていきます。

②検証する
周りの仲間に書き出したことが合ってるか聞いてみると良いでしょう。
そして、その人自身にも聞いてみましょう。
自分自身がなにに優れていると思うか、さらに上達したいと思うことはなにか、などを聞いてみることで、本人が自分で能力を認識し発揮できるようになります。

③活用する
その才能を活用し、さらに伸ばせるような仕事を5つリストアップすると良いでしょう。
メンバーが才能を発揮し、どんどん輝いていくでしょう。

・雑草を抜く

じつのところ、リーダーはたいていの場合、誰が障害になっているかを知っています。
ですが、なぜかなかなかその人をクビにできないまま時間が経ってしまいます。
チームの潜在的な才能を開花させたいなら、雑草を見つけ次第、速やかに引き抜かなければなりません。

才能のマグネットはメンバーの成長と飛躍を促します。
才能のマグネットが生み出す好循環は、チームの収益も、メンバーの成長も、優秀な人材が集まってくることも、すべて右肩上がりになるでしょう。

●まとめ

「帝国の構築者」から「才能のマグネット」へ

帝国の構築者は優秀な人材を獲得しながら、彼らを囲い込んで自分の利益のためにしか使わず、せっかくの才能を浪費する。
才能のマグネットは最高の舞台を手に入れる。チームメンバーは十二分に活用され、成長して、次の舞台に飛躍できるとわかり、多くの人材がここに集ってくる。

才能のマグネットの四つの実践

①どこにでも人材を探す
 ・多様な才能を認識する
 ・境界を超える
②天賦の才を発掘する
 ・生まれ持ったものを探す
 ・才能を特定し、本人に伝える
③才能を最大限に活用する
 ・人々にチャンスを与える
 ・スポットライトをあてる
④障害を取り除く
 ・女王様を排除する
 ・自分が妨げにならない

才能のマグネットになるために

①才能の発掘者になる
②雑草を抜く

意外な発見

①才能のマグネットと帝国の構築者はどちらも優秀な人材を引き寄せる。両者の違いは、引き入れた人材をどう使うかだ。
②才能のマグネットは、メンバーにより大きくよりよい機会を与えるが、このチームに入りたい人材はあとを絶たないので、人材が枯渇することはない。

吉村先外

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