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八村塁より先にNBAの度肝を抜いた日本人

2019年6月20日(日本時間21日午前)のNBAドラフトで、八村塁選手が一巡目9位指名を受けた。
田臥勇太、渡邊雄太に次ぐ、日本人3人目のNBAプレイヤーの誕生だ。

快挙も快挙、間違いなく日本のバスケの歴史に残る日である。
日本人初のドラフト一巡目指名、しかもトップ10ピック入り、そして、日本人初の"Yuta"じゃないNBAプレイヤーの登場は、全国のnon-Yutaなバスケ小僧に希望の光を与えるだろう。Hiroakiでも行けそうな気がしてきた。

さて、朝からドラフトを楽しみにしていたら、こんな良記事がツイッターのタイムラインに流れてきた。

日本の伝説的なセンター、岡山恭嵩の記事である。
これを読んである愉快な思い出がよみがえり、noteに書いておこうと思いたった。早起きは一投稿の得である。現在時刻は6:10。
リンクの記事の見出しに「幻の」とあるのは38年前、1981年のドラフト8巡目でウォリアーズに指名されながら、岡山がNBA行きを見送った事実を差す。

別次元のビッグマン

バスケファンなら「住金の岡山」を知らない人はいないだろうが、Wikipediaから抜粋しておこう。

九州学院高校卒業。大阪商業大学進学と同時にバスケットボールを始めた。中学高校時代は柔道選手(二段取得)であり、柔道選手としていくつか大学から勧誘もあったが、大商大バスケットボール部監督の人柄に引かれて転向を決意した。
1979年、住友金属工業に入社し、籠球団に所属。同年、日本リーグのリバウンド王、新人王を獲得。身長は歴代日本人選手最長の230cm、体重138kgだった。2019年現在、存命中の日本人としては最長身。 現役時代に周囲よりつけられたあだ名は、その容姿の逆をあえて言った『チビ』であった。

2メートル30センチというのはどれぐらいデカいのか。
バスケのゴールの高さは10フィート、3メートル5センチである。だからこんな感じになる。

左は岡山より1~2センチだけ背が高い(誤差ですな)NBA史上最高身長選手、マヌート・ボルである。右側が誰かは、分かる人には分かるだろう。172センチの私より背が低いのに、いや、だからこそダンクチャンプになった、あの選手である。「小さかったら高く飛べ」ってね。
ネットで拾ったので自信がないのだが、このユニフォームはマジック・ジョンソン主催の夏のチャリティーゲームのものじゃないだろうか。

ということで、2メートル30センチというのは、「飛ばなくてもリングに手が届く」という異次元の住人である。
岡山のポストプレーはスラムダンクの「丸男」そのもので、当時、日本リーグの試合を見ていると、「あんた、そんなん、どうしろって言うのよ」というものであった。

1990年のNBAジャパンゲーム

思い出話に戻る。
時は1990年、場所は千駄ヶ谷の東京体育館。ここで日本初の記念すべきNBAの公式戦が開かれた。
組み合わせはユタ・ジャズ対フェニックス・サンズ。ジャズはカール・マローンとジョン・ストックトンの2枚看板がそろう全盛期で、サンズにはKJことケビン・ジョンソンというスターがいた。
この歴史的ゲームを私は現地で観戦した。
ドーダ!
高校3年、受験直前の秋だというのに、バスケ部の友人たちと名古屋から上京して見に行ったのだ。いやぁ、一生自慢できるな、これ。ナイス判断。
このときの思い出はいろいろとあるが、そろそろドラフトが始まりそうなので、忘れられないシーンだけ駆け足で書いてしまう。
ちなみに現在7:34。ドラフトは日本時間8:00開始の予定。
noteなんて書いてる場合じゃないのである。

このとき、ジャズにはあるビッグマンがいた。
マーク・イートンである。またまた拾い画像。左がイートンだ。
というか、左に決まっている。右のマッチアップ相手が誰か分からない人はお引き取り願いたい。

さて、再びWikipediaから抜粋。

マーク・E・イートン(Mark E. Eaton、1957年1月24日 - )は、カリフォルニア州イングルウッド出身の元バスケットボール選手。ポジションはセンター。長身と高い守備能力で知られた。
ジャズ一筋でプレイして引退したイートンは875試合出場、5,216得点、6,939リバウンド、3,064ブロックの数字を残した。通算ブロックショット数はカリーム・アブドゥル=ジャバーの3,189回に次ぐ歴代2位であった。現在も彼の1試合平均3.50ブロックはNBA記録として残っている。

イートンの身長は7フィート4インチ、2メートル24センチである。
無茶苦茶でかい。
普段、NBAをBSで見ていても、ゴール下のイートンの威圧感は半端ないものだった。
バスケ小僧としては、マローン・ストックトンのコンビプレーはもちろんのこと、「生イートン」を見られるのも、大いに楽しみにしていた。

イートン、呆然

バスケでは、ゲーム前に両チームがコート上でシュート練習をするのが常である。この時のジャパンゲームでもそうだった。
「KJがほんとに動いてる!」
「マローン、ごつ!プロレスラーかよ!」
もう、バスケ小僧のテンションは、この練習の時点で上がりまくっていた

当然、コート上にはイートンもいた。
でかい。
もう、笑うほどでかい。
実際、「イートン、でかすぎ!」とみんなでゲラゲラ笑ったのを覚えている。

横道に逸れている暇はないが(現在7:50)、江戸時代の大相撲には「土俵入りだけする力士」というのがいたそうだ。客は「見たこともないでっかい人」がしこを踏むのを見るだけで満足するわけである。
イートンのデカさは、それに近い価値があった。

「でけー」「でけー」とバカみたいつぶやきながら見ていたら、イートンの様子がおかしいのに気付いた。シュート練習の手が止めて、ゴールとは別方向の、コートサイドにじっと目を向けていた。
彼の視線を追うと、なんと、その先には岡山の姿があった。
イートンに目を戻すと、彼の顔には"OMG,unbelievable..."とアテレコしたいような表情がうかんでいた。
そりゃ、そうだろう。
まさか、日本に来てみたら、自分よりデカい人間がいるなんて。
予想の斜め上どころのサプライズではなかったはずだ。
「イートン、岡山みてビビってる!!」
あり得ないシチュエーションを目撃して、腹筋が崩壊するほど笑いころげた。
しかし、「岡&山」ってマンガみたいなビッグマン的苗字だな(笑)

ということで、時間切れ(現在8:00ジャスト!)でございます。写真拾ったりググったりしてたら、案外時間がかかった…。
これからドラフトウオッチングに戻り、結果が出たら冒頭の予定稿部分を追記して本稿をアップします。

19年前のイートンの顎が落ちそうな表情を思いだしつつ、八村選手が米バスケファンのみならず、NBAプレイヤーの度肝をも抜く活躍をみせてくれるのを祈ります!

バスケ万歳!

(バスケネタ、毎回これだな…)

ライブ追記(現在8:48)
今、Rakuten TVのライブをツイッター経由で見ていたのだが、ライブ画像の横に流れるコメントが「スタジオの連中、うるさいから、だまってくれ」系連発で、笑える。タダで配信してくれてるんだから、文句言っちゃダメよ、という冷静な声もあるが。
しかし、実況やコメンテーターがやかましいのは、日本のスポーツ中継全体の問題ですなぁ。
ということで、私はYoutubeに切り替えて視聴いたします。

ライブ追記その2(現在9:34)
マジか!9位!ウィザーズ!
おい、NHK、速報テロップ流せよ!
↑これ、訂正します。流れてたみたいですね。高井が興奮して見逃しただけでした(笑)

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過去のバスケ関連の投稿を並べておきます。

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