見出し画像

死の「自転車専用道路」in London

今日、というか昨日、引っ越しをした。
新居は地下鉄で2駅と近く、娘の自転車を自力で運んだ、というか、私がそれに乗って移動した。

傘をさしながらでも、川沿いに20分ほど走るとついてしまうので楽勝なのだが、つい最近、ここの道路が整備されて自転車専用道路と歩道が分離されたので、なおさら快適であった。

ま、こんな感じです。
車道は抜け道的に交通量が多く、朝夕は歩行者も多いので、江東区Good Jobである、と思ったら、墨田区かもしれない気がしてきた。どっちだろう?微妙な場所です。

この自転車専用道路を走っていたら、なぜかど真ん中を歩行者が歩いていた。

いやいやいや!

なぜ?

私が控えめにチリン、とベルを鳴らすと、チラッと振り返って、脇に寄った。

いやいやいや!

歩道歩こうよ(笑)

その青年を追い越したとき、ふと、ロンドン駐在時代に自転車専用道路で死にかけた記憶が蘇った。

子育ての敵、歩道の自転車

その話の前に、自転車の歩道走行について。

三姉妹が小さかったころ、私は歩道を走る自転車を忌み嫌っていた。
とにかく危なくて、目も手も離せない。
けっこうなスピードで小さな子どもの脇スレスレを追い越していくバカもいる。子どもなんてすぐふらつくのだから、見切ってるつもりかもしれんが、ほとんど殺人未遂に近い。

2人や3人の娘と並んで歩いていると、後ろからベルを鳴らされることもちょいちょいあった。
歩道は歩行者優先だろうが!
こういうヤカラに限って、譲ってやると追い越しざまに舌打ちなどかましてくれちゃったりする。

と、まぁ、歩行者として散々、嫌な目にあったので、私は基本、車道走行派で、歩道にお邪魔するときには、歩行者がいれば、止まりそうな超徐行か、降りて押す。

完全分離のロンドン

その点、ロンドンは快適だった。歩道を自転車が走る姿を、ほとんど見たことがない。取り締まりが厳しく、至るところに監視カメラがあるからだろう。
中心街ではほぼ皆無で、郊外の自宅周辺ではそもそも自転車自体をあまり見かけなかった。

我が家はわざわざ日本から船便で自転車を運んだのだけど、出番は全くなし。歩きか車の2択である。これは「歩道を自転車で走れない」という縛りがけっこう影響している。

自転車のステルスハイウェイ

と、書くと「出羽の守」感があるわけですが、実はそんなロンドンで一度、自転車とモロに衝突しそうになり、危うく病院送りとなりかけたことがある。
場所はトラファルガー広場に近いこちら。

劇場や高級ホテル、買い物スポットが居並ぶ目抜き通りである。
ここのオレンジで囲んだあたり、ここでリアルに死にかけた。
もうちょっとクローズアップします。

このA301という緑のライン、これが自転車専用道路なのだが、初見殺しで自転車用の信号が初めて通る歩行者にはなかなか見つけられない位置にある。
渡英して2週間ほど、私はトラファルガー広場経由でホテルから徒歩通勤していた、水色の矢印に沿う形でトコトコと歩いてきた。
そして、見事に自転車用信号を見落とした。
自転車用道路といっても、ここのは歩道がちょっと凹んでいるくらいの形式で、慣れてからでもうっかり見過ごすことがあるほどわかりにくい。
自転車用道路に踏み込んだ私の鼻先を、

ドビュン!!!

と猛スピードの自転車が横切った。お兄さんのリュックのヒモが鼻をかすめるほど、ギリギリの間一髪。
驚いて後ろに飛び退ると、振り返ったお兄さんが罵声をあげていた。
自転車くらいで死ぬことはなかろう、と思うなかれ。あの巨体で軽く30キロ近くは出ていたから、直撃していれば最低でも入院コース、打ちどころが悪ければ、だったと思う。
腰が抜けそうなほど驚いた私の前を、同じように猛スピードの自転車の群れが通り過ぎていく。

自転車専用道路がある、ということは、当たり前だが、そこに踏み込んだら、歩行者が責任を追う、という事実と表裏一体なのだ。
一方で、道路事情が悪いロンドン市内の自転車走行は交通事故のリスクが高く、けっこうなペースで自転車乗りの事故死が発生している。
まさに、自己責任の世界であります。

3年半ぶりのサイクリング

そんなことをツラツラ思い出し、やはり、今日の自転車専用道路を歩いてたお兄さんは、日本的でのどかだなぁ、と考えていたら、いつの間にか新居の近くまで来ていた。

あいにくのお天気でしたが、こんな感じでスカイツリーが見える街です。
別に、好きでも嫌いでもないというか、関心ないですけどね、スカイツリー。登ったことないし(笑)

ロンドンに行くときに十年来の愛車を処分してしまったので、思えばこの日は3年半ぶりのサイクリングであった。
こんな天気でも楽しいんだから、運動不足解消もかねて、新車、買おうかな。あー、でも、高校時代はバイク通学だったから、迷うな…。カブの新型がイカすんですよねぇ…。

とりとめのない文章になってしまいました。
スマホからなのでご容赦を。早くネット開通させないとな…。

=========
ご愛読ありがとうございます。
ツイッターやってます。投稿すると必ずツイートでお知らせします。
たまにnoteネタのリクエストアンケートもやります。こちらからぜひフォローを。

異色の経済青春小説「おカネの教室」もよろしくお願いします。


無料投稿へのサポートは右から左に「国境なき医師団」に寄付いたします。著者本人への一番のサポートは「スキ」と「拡散」でございます。著書を読んでいただけたら、もっと嬉しゅうございます。