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秋の訪れとタランチュラの思い出※閲覧注意

秋がすっかり深まってきた。気候も快適。空気もいい。色づく山を見ていると、キノコや秋刀魚が食べたくなる。東京にいた頃、青梅の方に原木しいたけ栽培農家さんが経営するきのこ園で、椎茸狩りをしたことがある。採りたてのキノコを七輪で炙って塩や醤油で頂くのだが、椎茸の概念が変わるくらい香り高く美味しかった。キノコピザや炊き込みご飯も販売されており、日本に戻ったら行きたい場所の一つ。値段もお手頃で楽しかった。秋が来るたびに思い出す。

アメリカの中でも日本やアジアの影響や繋がりが特に薄い土地で過ごしているものの、自分を育んだ味や匂いを思い出す。忘れてしまうことは山ほどあるのに不思議だ。アメリカ人はアメリカ人で、テントを張って薪で火を起こし、美味しそうなBBQの匂いをあたりに撒き散らしている。収穫の秋、食欲の秋。アウトドアし放題のアメリカではいい季節だ。

山道を歩いていると物凄く大きな毛むくじゃらの蜘蛛に出会った。タランチュラだ。毒などは無いらしいが流石に触れなかった。実物は初めて見たが、高校生の頃「アキラ」という友人がいた。誰かが家に遊びに行った時、何をどう間違えたのか家の人が「おーい、タランチュラ、お友達がきたよ」と呼んでいたことから、タランチュラになった。運動神経抜群で飄々として朗らかな友達だった。最後に会ったのは、渡米した2年前か。こんなところに来てまで不意に思い出すのも、多感な時期に強烈に刺激を受けたからに違いない。

何気ない記憶を積み重ね毎日を過ごしている。何十年経ってもあんなことがあったなと思い出せる日々を過ごしたい。


きのこ園はこちら💁


この後タランチュラの写真。スペース稼ぎに一枚

※蜘蛛の写真が出てきます。苦手な方は閲覧お控えください。





タランチュラ




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