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今週のモバイルアプリ関連ニュースまとめ Vol.6(3/7週) | Weekly Mobile Update

今週の注目ニュース

動画広告よりも静止画広告の方が効果が高い?

Pinterest広告で動画広告・静止画広告どちらが効果が高いかの調査をCreatopyが実施。
結果として、CPC・セッション時間は静止画広告の方がパフォーマンスが良い一方で、CVRは若干動画広告の方が高い結果となった。

それぞれのフォーマットのインプレッション数やCTR・CVRの高低を比較すると、静止画広告は間口を広げて認知を図るフォーマット・動画広告は既にサービスを認知しているユーザーを比較検討フェーズに進める訴求ができるフォーマットという特性が少し見えてくる。

Source:Case Study – Performance of Static Ads vs. Video Ads on Pinterest

Google Marketing Live 5月24日に開催

Googleの広告製品のアップデート内容を発表する”Google Marketing Live”が5月24日に開催予定。

先日発表されたADIDの廃止表明・新計測スキームである”Android Privacy Sandbox”のより具体内容が明らかになると期待。

開催日時は5月24日午前9時(太平洋標準時)で、開催日時が近付いたタイミングでより詳細のプログラム内容が公開される予定。

TikTok フェイクニュース法施行を受けてロシアでのコンテンツ配信を停止

TikTokがロシアでのフェイクニュース法施行を受けて、ロシアでのライブストリーミング・コンテンツ投稿機能を停止すると発表。

フェイクニュース法はロシア当局が誤情報と判断した情報を投稿した人物を処罰するという法律で、TikTokはユーザーが同法に抵触することを防ぎコミュニティの安全性を維持するために、ロシアでの機能を停止する。

「アラブの春」でSNSが革命を強力に後押しした事例もあるが、現代においてはSNSが情報取得・拡散にかつて無いほどに機能している背景もあり、TikTokユーザーが意図していない形でフェイク情報を拡散するリスクも孕んでいる。ロシア当局側もTwitter・Facebookのアクセス停止など海外SNSへの規制を強めており、TikTokにも影響が出るかは注目。

ゲームアプリの収益システム シーズンパス採用が隆盛

ゲームアプリのマネタイズ手法は広告モデル・ガチャシステムなど複数の種類が存在するが、売上ランキング上位のアプリの多くがシーズンパスを採用している。

シーズンパスは元々Fortniteを始めとするミッドコア・ハードコアゲームで主流だった手法なのもありランキング上位のアプリの多くがそのジャンルであるが、最近はパズルゲームなどのカジュアルゲーム領域でも採用が進んでいる。

カジュアルゲームでのシーズンパスは収益面でも効果があるようで、GardenScapeのような3マッチアプリでもシーズンパス導入後は週比較で85%もの収益増加が見られた。(もちろん広告出稿強化によるユーザー数増加などの影響もあるだろうが)

本ニュースで取り上げたようなシーズンパスの別ゲームジャンルへの普及のように、今後も別ゲームジャンルへの課金システムの適用や、非ゲームへのゲーム課金システムの適用などが加速していくと見られる。

参考記事・リソース

なぜATT施行でCPMは上昇したのか

ATT(App Tracking Transparency)施行後、広告ターゲティング精度の低下により広告関連指標の悪化が見られている。しかし、Facebookは広告あたりの収益性(CPM)が向上していると発表しており、この現象がなぜ起きているかを考察した骨太記事。

1つの仮説として、インプレッションは吐けているものの、実際にアクションをするユーザーがターゲティング精度の低下により減少したことで、CPA(Cost per Action)が上昇してしまい、それに引っ張られるようにCPMの水準が上がってしまっているのではというのが筆者の指摘。

つまり、CPMは上昇しており、実数としては上がっているものの、価値としては上がっていないのではないかと指摘をしているわけだ。

かなりアドテク寄りの細かい話が多いが、依然混乱が続くポストATT時代において広告関連指標の変動の要因と対策を考察するには一読の価値がある記事かと思う。

4年ぶりの改訂版 “ASO Book 2022 Edition” 発売

ASO(アプリストア最適化)に特化した解説本であるASO Bookが4年ぶりの大型改訂を行い、“ASO Book 2022 Edition”として発表。

600ページ超に渡ってASOの基礎から実践、かなりマニアックなテクニックまで完全に網羅して解説がされており、ASOを理解するにはこれを読めば間違い無いです。

2018年版からストア仕様変更や機能追加もされているため、最新のASO事情をキャッチアップしたい方におすすめ。

星・ハートの数の評価システムの課題の考察

一般的に使用される星・ハートの数の評価システムの課題を考察した記事。

点数評価にすると人によってその捉え方は変わるため、真に正統性のある評価システムとして機能しづらいというのが趣旨。回避策としては主に以下の2つが存在する。

①絵文字で感情を表す →ネガポジの感情が直感的に伝わりやすい
②いいね・よくないで二分する →少なくとも好きか嫌いかの気持ちで二分できる

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この課題は特にtoC商材で多く発生し得るだろう。

実際、フードデリバリーアプリのChompyでは各店舗の平均評価を非表示に、マッチングアプリのwithでも検索結果一覧での「いいね数」を非表示にすることで、主観でバイアスがかかるのを防ぐ仕組みを取り入れている。

各個人の嗜好にその判断が大きく左右され、且つ同一商材内にも多様なジャンルがある、食やエンタメなどはその傾向は顕著になるからこそ慎重に評価システムを取り入れるべきでは。


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