戸田博之

国際金融から58歳で東大大学院へ。博士(学術)。ビジネス学術経験を活かし必要な英語力獲…

戸田博之

国際金融から58歳で東大大学院へ。博士(学術)。ビジネス学術経験を活かし必要な英語力獲得を最速支援。英検1級、通訳案内士、TOEFL(iBT)101, IELTS7.5。早明法でビジネス英語、専門(アカデミックライティング、金融英語)、テスト対策(TOEFL等)講師を務める。

最近の記事

ChatGPTに日本の年金システムについて質問してみた(再掲)

金融業務に携わる傍ら、英語の講師という顔を持っている私としては、最近の世の中の動向で最も気になるものの一つがAIの進歩です。昨日の記事ではコンピューターによる音声認識を取り上げましたが、今日はChatGPTに日本の年金制度について英語で質問するということを試みました。果たしてどのくらいちゃんとした情報をくれるのだろうということへの好奇心がありました。結論としては、以下のようなものになりました。 1. ChatGPTはほぼ正確に情報提供できる。但し、細部については不正確な部分

    • AIと翻訳ソフト

      昨日は日本ビジネスメール協会主催の英文ビジネスメール講座(オンライン)の講師を務めました。教材を作ったのはもう10年近く前ですが、内容的には変更すべき箇所はそう多く見当たりません。 しかし、一点、今後ライティング教育の内容として大いに取り込まなければと思えるのは、AIや翻訳アプリを使ったライティングの業務への取り入れ方だと思います。 今やビジネスで英文メールを作成する際に、日本語で書いたメールをAIや翻訳アプリで英語にする、あるいは日本語でポイントをAIに伝えて英語でのメール

      • ビジネス出身の英語講師として思うこと(1)

        YouTubeでの自己紹介動画に続いてビジネス出身の英語教師として世の中の課題として思っていることを載せてみました。2011年に金融のサラリーマンから自営に転じ、英語講師を生業としてきました。 幸いにも2018年以降は、本格的に大学での講義の機会をいただき、現在は、"I am a full-time part-time lecturer."(私はフルタイムのパートタイム講師です)と冗談を行っています。ほぼ毎日どこかの大学で英語を非常勤講師として教えています。 もう少し早く転

        • 一歩を踏み出そう!

          これまでブログを書いてみたり、YouTubeに身近なところで起こったことを動画であげてみたり、雑誌に投稿したりと発信を図ってきました。SNS系はFacebookとXですが、これらもあまり活発ではなく。 年齢を重ねるにつれ、今まで蓄積したものを何とか、少しでも多くの人に知ってもらいたいという思いが強くなりますが、空振りを多いような気がしています。 あるYouTuberさんが、YouTubeで本格的に動画アップをしていない人のために、あるいは一歩も踏み出せていない人のためにという

        ChatGPTに日本の年金システムについて質問してみた(再掲)

          英文ビジネスメール講座

          もうかれこれ10年以上、日本ビジネスメール協会主催の英文ビジネスメール講座の講師を務めています。四半期に1度程度の数少ない研修ですが、累計数は多分50回くらいにはなるのでしょう。 毎回の出席者数はせいぜい5〜6名くらいまでのこじんまりとしたセッションとなりますが、その分一人ひとりの受講者と向き合えて、和やかな雰囲気で進めていけるのは、大学で30名程度と一度に対峙する時とはかなり違います(もちろんそれぞれの良さもあるわけです)。 これまでも何回か書いてきましたが、さまざまなビ

          英文ビジネスメール講座

          ChatGPTに日本の年金システムについて質問してみた

          金融業務に携わる傍ら、英語の講師という顔を持っている私としては、最近の世の中の動向で最も気になるものの一つがAIの進歩です。昨日の記事ではコンピューターによる音声認識を取り上げましたが、今日はChatGPTに日本の年金制度について英語で質問するということを試みました。果たしてどのくらいちゃんとした情報をくれるのだろうということへの好奇心がありました。結論としては、以下のようなものになりました。 1. ChatGPTはほぼ正確に情報提供できる。但し、細部については不正確な部分

          ChatGPTに日本の年金システムについて質問してみた

          音声入力に挑戦

          今まで本格的に取り組みたいと思いつつ、ちゃんと取り組んでこなかったことは たくさんありますが、そのうちの1つが音声入力です。 今複数の出版企画を抱えているため、何とか楽をして大量の原稿を書けないかという 願望があり、ちゃんと音声入力に取り組もうと思い始めました。 幸い、1月の終盤と言うこの時期は、大学での講義も一段落し(採点作業と言う機能思い作業が残ってはいますが)、 ほぼ2ヶ月の休暇期間に入りますので、じっくりと何かをやるには良いタイミングです。そこで、このノートの記事を

          音声入力に挑戦

          Miroを授業に使ってみた

          今年初めての記事になります。長い間サボってました。 かなり以前、授業にGoogle Jamboardというオンラインホワイトボードを使っているという記事を書きました。 ところが困ったことに、ここで紹介したJamaboardをGoogleが今年中に提供停止することになったそうです。そこで、代替として使えるものを探したところ、良いものを見つけました。Miroというオンラインホワイトボードです。実は前から存在は知っており、ユーザー登録もしていたのですが、Jamboardがお手頃で

          Miroを授業に使ってみた

          歴史に残る一冊

          高校時代の友人である四國光(しこく・ひかる)君が、反戦平和の詩画人であった父君四國五郎についての評伝を出版しました。400ページを超える大著で、健康面でも万全とは言えない中、よく頑張ったなと賛辞を贈りたいと思います。 そんな大部なので、まだあまり読めていないのですが、まずは目次を眺めてから最初に読んだのは、「私の悔恨」というサブタイトルから始まる第11章「晩年、そして死」です。「私の悔恨」の一節に、「なぜもっと戦争やシベリア抑留は、戦後の峠さん(注:原爆詩人として著名で、四國

          歴史に残る一冊

          振返りシートの効用

          久々の投稿になりました。コロナ禍発生以来大学でのオンライン授業が本格化しました。その割と早い段階から導入した「振返りシート」を授業前に読むことが習慣となりました。自分が授業で伝えたいと思ったメッセージを学生はしっかり受け止めてくれたのか、授業内で行ったグループワークなどの活動はどうだったのか、授業に対する要望、苦情は何かを知る絶好の機会となっています。今回は、この「振返りシート」について書いてみます。 振返りシートとは これは授業後2日以内を期限として、毎授業後にすべての学

          振返りシートの効用

          金融教育とEメールの共通点

          昨日は、ある企業の外国人従業員の方々に、その企業が導入している退職金制度である確定拠出年金制度について、解説のオンラインセミナーを行ってきました。ご存知の方も多いかと思いますが、確定拠出年金においては、毎月会社(場合によっては従業員自身も)から確定拠出年金専用口座に入金されるお金を従業員自身が運用して、退職後の生活資金を蓄えていくという制度です。 一般的に言えば、「運用」という行為は、多くの日本人にとって初めて行う行為であり、それに知識もまったくないのが通例です。確定拠出年

          金融教育とEメールの共通点

          私の2.26事件結末

          ずっとNoteをさぼっておりました。最後に「私の2.26事件(続々)」を掲載してからすでに半年経ってしまいました。読み返してみると、結末をお伝えするに至らず、「以下は次回に」となっており、恥ずかしい思いです。 前回は、煙の中をOne World Trade Centerの85階から1階まで降りて抜け出した後病院に運ばれ、数時間の後にホテルに帰り着いたところまででした。 病院に収容された日本人が4名いたらしく(何年も後に当時の新聞を見て確かめました)、領事館経由だと思います

          私の2.26事件結末

          私の2.26事件(続々)

          私の2.26事件(続)という記事を書いたのが4月19日なので、ちょうど4ヵ月サボってしまいました。 前回は、テロに遭ったビルをやっと脱出して、階下にいた救急車に運び込まれたところまででした。 正確には覚えていないのですが、救急車に収容後30〜40分後に車は救急病院に向かうことになりました。着いたところはSt. Vincent Hospitalという病院でした。その時を彷彿とさせるような動画がありましたので、載せておきます。 病院の中は、大混乱。私も、ベッドに寝かされて状

          私の2.26事件(続々)

          私の2.26事件(続)

          3月11日に「私の2.26事件」という記事を書きましたが、最後に「そこの光景は…(疲れたので、続きは明日)」としたまま4月も半ばを過ぎてしまいました。橘たかし@毎日更新さんからご指摘をいただくまで、約束を果たしていないことに気が付きませんでした。4月に入るなり、大学での授業に関わる雑事が多く、noteから遠ざかっていました。 「私の2.26事件」を読み返すと、「これは、誰が読まなくても自分の記録のために残しておきたい」という気持ちが再び起こってきました。続きを綴ってみます。

          私の2.26事件(続)

          新学期始まりました

          2022年度の大学での授業が始まりました。今年は、過去2年と違い、対面授業が主体ですが、「春学期中はオンライン」を昨年中に早々と決めた大学もありました。学校による温度差を感じます。 今日のお勤めは来るのにJRと京王線を乗り継いで1時間半ほどの遠いキャンパスで、1時間目から担当するので早々に家を出ました。いくつか持つことになったクラスは、ほとんどが新入生。まず「入学おめでとうございます」から授業はスタートです。教室を間違えたり、学内のWiFiにつながらないといった小さなトラブ

          新学期始まりました

          金融教育、投資教育について思うこと

          この時期は多くの企業に新人が入ってくる季節。新人研修が盛んに行われています。私は、そうした研修の中で、確定拠出年金という年金制度を導入した企業で行われる新人向け導入研修を担当することがあります。企業によっては、外国人社員向けに英語での研修依頼があり、その講師を務めることもあります。 その中で常々感じているのは、たった90分や120分の講習でいきなり国内外の株式や債券に投資するまでの決断を受講者に迫ることには無理があるのではないかということです。 講習の内容は、ほぼ次のよう

          金融教育、投資教育について思うこと