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「Hirotomusicと読書」第3回 高田渡「バーボン・ストリート・ブルース」

「Hirotomusicと読書」第3回

「バーボン・ストリート・ブルース」高田渡

今回紹介する本はフォークシンガー高田渡さんの自伝「バーボン・ストリート・ブルース」です。

私が高田渡さんに出会ったのは、私が好きなミュージシャンの1人であるカネコアヤノさんが、高田渡さんの「私は私よ」をカバーされていて、すごく良い曲だなって思って、そこから他の高田渡さんの曲を聴き始めました。

高田渡さんの曲のほとんどは日常生活の歌っていて、その歌詞の世界観は自分の目指す歌詞の世界観の理想に近いものでした。

何気ない日常の1コマに光を当て、それを描くことによって、聴く人が自分の日常が少しでも楽しいと思えるものを私は作りたいって思うのです。

私は高田渡さんの色々な曲を聴く中で、なんだか一見地味に思える日常も実は歌にできるくらい面白いストーリー性を帯びているのだと思えるようになりました。

この本は高田渡さん自身が自分の人生について書いた自伝で、生い立ちから自身の音楽の考え、人生を通して、ずっと日本全国を回って行ってきたツアー中での人々との交流とエピソードなどが綴られています。あと高田渡さんがライフワークにされていた写真も載っています。和田誠さんの表紙のイラストも大好きです。

この本を私が紹介する理由はこの本の中で、自分がすごく大事にしたい言葉に出会ったのからです。

「僕は、自分の日常生活をそのまま歌うことが最高のプロテストソングではないかと思ったのだ。そう思った根底にあるのは、やはり深川時代(筆者注:高田渡さんが少年時代に貧困生活を過ごした場所)に見てきた労働者の人たちは、どんなに虐げられようとも絶対に音を上げなかった。だが、なにも言わずに日々一生懸命生きている人たちにこそ、積もりに積もった声なき叫びがある」高田渡「バーボン・ストリート・ブルース」p126

"日常生活をそのまま歌うことが最高のプロテストソング"

この言葉に出会った時、なんだかこれまで自分が作詞をする中で、言いたかったことを高田渡さんに言ってもらえたと思いました。

高田渡さんとの出会いは自分の中でとても大きかったです。
この言葉をこれから大事にしていきます。

今回の「Hirotomusicと読書」は高田渡さんの「バーボン・ストリート・ブルース」でした!最後まで読んでくださりありがとうございました!

良かったら、今回、「Hirotomusicと読書」連動で、YouTubeチャンネルで高田渡さんの「私は私よ」という曲をカバーしたのでぜひ聴いてください!


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