見出し画像

香りを記憶したければ、映像を記憶しなさい

この場の香りを記憶したい。
そう思ったことありませんか?

なかなか香りを記憶するのは難しい。
どうやって覚えればいいのかわからない。
そんな「出来たらうれしい」ことのヒントになる方法をご紹介します。

その場の香り、例えば、ひまわりの花の香り。
ひまわりの花の香りご存知ですか?

山梨県北杜市にあるひまわり畑に行ったとき、甘い香りが立ちこめていました。

ひまわりの花には香りがある。

よくひまわりの花の香りを嗅いでみると、タネになる部分に香りがあります。
柑橘系、オレンジが熟したような甘さと、わずかに砂糖を焦がしたような甘さを感じました。

今でもその香り思い出せます。

どのように香りを記憶したのか?

ちょっと得する香りの記憶法です。

ひと言で言うと、

映像を記憶してから、香りを覚える

ひまわりの花を例にご紹介します。

まず、ひまわり畑の風景を記憶します。
一面にひまわりが咲いています。

ひまわりの花に顔を近づけて行く様子を記憶します。
ひまわりのタネになる部分が、目の前にあります。ゆっくりと香りを嗅いでいるところを記憶します。
香りがします。どんな香りか知っている言葉で表現します。
私の場合、さきほどのような言葉です。

柑橘系、オレンジが熟したような甘さと、わずかに砂糖を焦がしたような甘さを感じる。

できれば言葉はメモに書きとめましょう。

香りの表現と、花の香りのした部分の映像を記憶します。

思い出し方ですが、
ひまわりの花のタネの部分を思いだし、香りの表現を思い出す。
すると、鼻で感じた香りの雰囲気を鼻のあたりで思い出せます。

場所を思いだすと記憶の中で香りがよみがえります。

香りをメモした時点で、頭で香りを記憶しているとは言えないのでは?と思われるかもしれません。
しかし、この方法の利点は、鼻の部分に香りを再現するように思い出すと言うところ。
そのため、思い出してからもう少しこんな感じだったかもと香りを再評価できるのです。

慣れると意外と簡単ですが、慣れるまで何度も試してみてください。繰り返していくと記憶できてくるポイントが訪れます。

あれっ?これってと思った方いませんか?

プルースト現象をご存知でしょうか?
香りを嗅ぐと昔の風景や場所、人を思い出すというもの。

今回ご紹介した方法は、その逆をたどって憶えているのです。

香りを記憶したければ、逆プルースト現象で憶えなさい。
略して逆プル現象。略しすぎですね。

プルースト現象は、無意識に憶えてしまったことを、香りがトリガーとなって突然思い出します。

マルセルプルーストと言う小説家の小説がこの現象のきっかけです。
小説では、マドレーヌを紅茶に浸して食べると昔の情景を思い出すシーンでした。
そこから、彼の名を取ってプルースト現象。

話を戻して、意識的に香りを記憶するときは、

1.映像を記憶する
2.香りを嗅いでいる時の映像記憶する
3.香りを言葉で表現して記憶する

この手順で覚えます。

香りを記憶するときは視覚にたよって記憶すると記憶しやすくなります。

思い出すときもこの順番です。
1.映像を思い出す
2.香りを嗅いでいるときの映像を思い出す
3.鼻に香りがよみがえる

更に正確に記憶したいときは、鼻のあたりに感じた感覚を同時に記憶します。

4.鼻に感じた感覚を記憶する

花の香りなら、嗅いでいるときちょっと花粉が鼻に入って、鼻がむずむずしたなぁなんて感じ。鼻が痛くなったなんて感覚があればそれも憶えます。

映像は色も憶えておくと効果的。

ひまわりの花なら、黄色。

友達と行った場所なら、その時起こったハプニング何かも憶えておくと役に立ちます。

ひまわりの花の香り、どこで嗅いだっけな?
そういえば、行った日は暑くて、日陰がなくて涼しい場所を探すことに必死だったな!なんて感じです。

香りは記憶できる

はじめはなかなかできませんが、映像を記憶して、香りを嗅いでいる自分を記憶してください。するとその場の香りを記憶できます。

香りを記憶するときは、視覚にたよって映像と一緒に記憶する。

温泉地の香り、山の香り、海の香り。
映像を思い出してから、香りを思い出すと言う流れで鼻のあたりに記憶した香りを再現します。

ぜひ試してみてください(^-^)

#コラム #エッセイ #香り #調香師

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?