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外部環境と内部環境について考える理由

目指すものを決めた次は、目指すものを実現するために、自分たちを取り囲む状況や自分たち自身の状況について理解して行きます。
その時に、「②外部環境」や「③内部環境」などの情報収集や分析を行います。

外部環境:自分たちを取り囲む環境

「②外部環境」とは、会社組織など自分たちを取り囲む、まさに外の環境です。
外の環境と言ってもかなり広範囲なので、どういった情報収集を行ったらいいかから考えると難しいです。
そこで、思考の枠(フレーム)を使います。
外部環境を整理する型では、政治・経済・社会・技術で整理するPEST(ペスト)分析、売り手・買い手・競争関係者・新規参入者・代替品で整理する5フォース分析などを使う方を見かけます。(ざっくりとですが…。)

内部環境:自分たちの内側の環境

「③内部環境」とは、会社組織など自分たちの内側の環境です。
内の環境をどういった切り口で整理するかや、どこまで分けて整理するかといったことを考える必要があります。
こちらも枠がいくつかあり、人・もの・金・情報といったものや、経営システム・経営管理システム・業務システムでの切り口のものがあります。

外部環境と内部環境の整理に使うことができる思考の枠については、別の機会にもう少し踏み込んで整理して行きます。

判断に使用するための情報を収集

ちなみに、外部環境と内部環境の情報を収集する時、どこまで掘り下げて情報収集するかという疑問が生まれてきます。
私が考えているこの疑問への今の所の答えは、判断する内容に合わせて収集するというものです。
別の言葉で表すと、収集する情報は、何かしらの判断ができる情報にまで加工することができ、見積りの焦点に合っているもの、と考えています。

判断をするために加工された状態の情報には、いろいろあるとは思いますが、ここでは以下のものを記載します。

外部環境では、
「①目指すものを実現するために、活かすことができる機会」、
「②目指すものの実現を妨げる要因となり得る脅威」、
「③目指すものを実現するために、変わると良い外部の環境」

内部環境では、
「①目指すものを実現のために、活かすことができる強み」、
「②目指すものを実現する上で、妨げになり得る弱み」、
「③目指すものを実現するために、変わると良い内部の環境」

外部環境と内部環境から、前提事項や制約事項も考えます。

機会と脅威、強みと弱みは表裏一体であることが多く、「目指すもの」を実現する上で、どのような意味を持つかによって変わります。
そのため、予め「果たす役割」や「目標が全て達成された状態」を決めると、後の作業が捗ります。


情報を加工するときに意味を考えてみる。

この収集・加工をする時、状況の「性質」と「特質」とを意識して洗い出すと、分析がしやすくなります。
「性質」とは、その状況や事象を観察して得られる情報そのもの、とここでは考えます。一方「特質」とは、その状況や事象が、自分たちに直接的、間接的に及ぼす影響とその意味、と考えます。

また、強みは、他と比較して優位であることが必要です。
競争環境の中では、この強みや機会が「勝ち目」となり得ます。

これら機会・脅威・強み・弱みで環境を分類する分析は、SWOT分析と言われています。
経営戦略などの議論の時にはよく聞く手法であり、ご存じの方が多いのではないでしょうか。

競合がいない、全くの新しい市場を作っていくための分析を行う時は、強みや弱みといった他との比較がないため、別の分析手法が使いやすいのではないかと思っています。

まとめ

外部環境や内部環境について考えるのは、「目指すもの」の実現に必要となる判断をするため、と思っています。
私は凝り性のようなので、ともすれば情報を集めることが目的になりがちで、この単純なことが意外に難しいです。

情報を集めることが目的にならないようにするためにも、「目指すもの」を意識して物事を考えて行きたいです。

さて、外部環境と内部環境について考える理由を、他にもいろいろと発見できるといいなと思いながら今回はここまでとします。

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