戦前の教科書

仕事とは別に、個人的な頼まれ事で雑多な資料を当たったりして簡単なまとめを行うという事をしている。
今日は戦前の教育資料、ということでデジタルライブラリで教科書をあたっている。
https://www.nier.go.jp/library/textbooks/K220.html
過度のネット依存やカバーストーリーなどを利用した情報の隠匿やミスリード、扇動への警戒が叫ばれる昨今だが、こういう時ばかりはインターネットの恩恵を存分に受けているなと実感する次第だ。

そんなわけで戦前の教科書だが、
今でもある教科もあれば現代より統合もしくは細分化されて様相が違う教科もあり、そしてよく左巻きの人たちがブチキレている修身や当然のように列されている「軍事科学」など時代を感じさせる教科もあり。
個人的に面白かったのは気象と火器・化学兵器かな。現代ではあまり習わないような知識が列挙されている。

やはりというか戦後教育と教育・育成の方向性が大きく違える事が確認できる。
感じたのは教科設定自体には明確にその先の大目的が存在していて、悪く言えば全体統制(現代教育にも別の形でみられるが)、良く言えば一本芯が通っているという一方で、内容自体については頭を使わせる・考える力を伸ばすという方向性が見て取れ、戦後からの知識偏重教育とは隔たりがあるという点。

そして何しろレベルが高いなという事。
これは列強なりますわと。そして復興できますわと。納得の水準の高さだと。むしろこっちの方が実用的だよなと。俺たちが受けてきた教育は一体何だったのかと。

ともあれ、ここまで歴史と文明を紡ぐ力となった教育。そこに万感の敬意を表して事に当たろうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?