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会議が時間どおりできない理由

こんにちは、辻村です。金曜日はゆるめの話題を書こうと思っています。今回は、いろんな国の人と仕事をしててありがちな、会議のときのあるあるをお話ししてみたいと思います。

時差になれない

いろんな国の人と仕事をしていると、会議をやるとなったときに時差を考慮する必要があります。例えば、日本で朝の8時だと、インドでは午前4時半、イギリスでは前日の夜11時だったりするわけです。

世の中便利になったもので、時差を計算するツールが無料で使えたりします。個人的には Time Zone Converter – Time Difference Calculator というのを使っています。

これで問題は一件落着な様な気もしますが、慣れてくると暗算できるので使わなくなったりします。

インドは3時間半遅いから、今は、11時ね。

こんなことを考えながらミーティングをスケジュールしたりするわけです。ところが、忘れた頃にやってくるのが、「夏時間」です。

夏時間は、夏と冬の日照時間が大きく異なる高緯度地方で「太陽がでている時間を有効活用しよう」という意味でできました。北海道の北の方ならともかく、日本ではあまりメリットがない気がします。

アメリカでは、3月の第2日曜日の夜中に1時間時間を繰り上げ、11月の第1日曜日に1時間時間を繰り下げます。11月の最初のに日曜日は、午前0時、1時、2時、2時、3時とすすみます。つまり、アメリカのように夏時間がある国は、夏と冬で時差が異なるわけです。

多くの日本人は夏時間になじみがありません。問題は夏と冬で時差が変わると言うことだけでなく、国によって切り替わるタイミングがバラバラであることでしょう。さらに、アメリカやオーストラリアのように複数のタイムゾーンがある国では同じ国の中ですら、実施時期が異なったり、そもそも実施しない地域があったりします。

そんなわけで、私自身、時刻を1時間間違えて、うっかり会議にでれなかったことも一度や二度ではありません。

会議開始時に人が集まらない

会議をおこなうとき、時間通りに人が集まるかとか、時間通りに終われるかというのは、会社によっても若干雰囲気は違うでしょう。また、チームによっても差異があるのだと思います。そして、国それぞれの気質というのもあると思います。でも、ここでお話ししたいのは、そういう話ではありません。

私は出張に行く前、インドの人たちが時間通りに集まらないことに疑問を持っていました。

時差を考慮して、そしてミーティングの準備の時間もあるだろうからと、10時くらいにセットしても、なかなか全員集まらない。日本だと、ミーティングで遅れる人というのはだいたい決まっているものですが、そういう雰囲気でもない。違う人が違うタイミングで、でられないのです。しかも、彼らの上司が主催のミーティングですら同じ感じです。

あるとき、電話会議の直前、参加者の一人から電話をもらいました。

会議の時間を1時間遅らせてもらえないか?

電話の主に参加してもらえないと会議にならないメンバーだとはいえ、「ギリギリに言うなよ」と困惑しながら話を聞いていました。すると、彼はこう言うのです。

今会社に車で向かっているのだけども、渋滞がひどすぎて何時につけるか分からない。

「日本でも渋滞にはまることはあるけれども、それなら早くでるのが礼儀だ」そう思いました。なんなら、自宅から電話会議に出てもいいはずです。へそを曲げられてでてもらえなくなる方が厄介なので、そんな思いはぐっとおさえて「わかった。1時間後にしよう。」と伝えました。

ところが別の機会には違う人が同じようなことを言うのです。

理由は実際に出張してみて分かりました。とにかくハンパない渋滞なのです。バンガロールは人口が1000万人近くいるのに地下鉄もバスもろくに整備されていない街です。

ちょっと想像してみてください。

車に乗っていれば前後左右と4つのすべての角に車かバイクがギリギリでいるのです。バイクに乗っていれば肩が触れるんじゃないかと言うくらい近くに他のバイクがいます。渋滞で速く走ることができないので、バイクやスクーターはみんなまたがりながら歩いている始末です。誰も車線を守らず、割り込みでもめるのはあたりまえなです。イライラして、しょっちゅうクラクションを鳴らしています。

昭和40年代くらいの古いニュースを見ると、日本でもイライラしてドライバーというドライバーがクラクションを鳴らしています。そんな状態なのです。

早くでれば何とかなるなんていう甘っちょろい渋滞じゃないのです。
「百聞は一見にしかず」を実感しました。

技術的問題

会議を始めるにあたって意外に多いのが「技術的問題」です。

普段何気なく使っていますが、日本は電話回線もインターネット回線も世界でトップクラスです。ITの会社はこのあたりにかなりお金を投じているとはいえ、やはり国によって多少の差はあります。

朝早かったり夜遅かったりするとき、私たちは家から電話をしますよね?最近の会議では、資料を画面で共有しながら何てことも多いですし、何なら、電話自身が Cisco の Jabber とか、Skypeとか、FaceTimeとかのネットワークを使った電話だったりします。

日本では、電話もこれらのツールもストレスなく使えます。突然切れたり、雑音が乗ったりと言うことはまずお目にかかれません。

生まれたときからあたりまえのように使っているので忘れがちですが、これはかなり恵まれた話です。電話回線に雑音が乗ったり、回線が切れる国、ネットワークの回線がのスピードが遅くて画面を共有することが難しい人が多い国がまだまだあります。

少し前になりますが、日本なら半日で送ってもらえる大きさのファイルをマレーシアのお客様から送ってもらおうとして4日かかると言われたことがあります。もう直接お邪魔してファイルをいただいてきた方が速いですね。

IT化がすすんでいると思えるインドのスタッフに聞いてみると、彼らでも自宅の回線の細さの問題でオフィスに来て会議をすることが多いようです。

そんなわけで、国によっては会議の準備をしてみても一発で設定できる国ばかりでもなく、なんなら数少ない会議室がなかなか空かなくて時間通りに始められないこともあるのです。



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