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全員一律の到達目標は人間教育にそぐわない

 全員一律の到達目標や評価規準を立て、全員が目標に到達することを保障しようとする教育は、機械には当てはまるかもしれないが、人間にはそぐわない。
 全員一律の到達目標を立て、診断評価や形成的評価をしながらその目標を目指しても、終了時間が来れば総括的評価をして、だれがどれだけ目標に到達てきていないかを明らかにして終わるだけ。
 人間は大量生産される機械ではない。一人一人に感情があり、一人一人異なる能力と個性と事情があって生きている。一人一人が自分の得意・不得意をもってこの社会を構成して、共に生きている。だから私は、全員が同一の目標レベルに到達できなくてもよいと考えている。
 一人一人が自分のペースで学び育つことを楽しむ学校や教室が実現することを願って私は、国語教育のことを考え、その方法を提案し続けている。
 それが、私の人間尊重の教育論であり評価論であり、「同時異学習」の方法論である。
 拙著『国語を楽しく プロジェクト・翻作・同時異学習のすすめ』の第1章「人間尊重の学習支援」と第2章「学習と評価」より。
 https://qr.paps.jp/wH6bm

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