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U2 「I still haven’t found what I’m looking for」~ 探し続けても見つけることができないもの

『Joshua Tree』

アルバム『Joshua Tree』の1曲目を飾る楽曲です。

このアルバムのタイトルJoshua Treeというのはアメリカ南西部の砂漠地帯に群生する樹木(ユッカという樹木)の事を指しています。ここには、その名も「ジョシュアツリー国立公園」があります。

アルバムのジャケットにもありますが、特徴的な樹木の姿は、それだけで何かを語りかけてくるような気もしますね。

このジョシュアツリーという言葉の由来は、19世紀にこの地域に住み着いたモルモン教徒に由来するそうです。彼らはその姿を見て「イスラエルの約束の地、カナンのに向かって、聖人ジョシュアが祈るように手を伸ばしている」を想起し、このイメージが聖書に描かれた世界のように思えたことからきているのだそう。

このアルバムが、どことなく聖なる存在を思わせるのはこういった背景があるのかもしれません。

I still haven’t found what I’m looking for



探しているものを見つけられていない。。。
探しているものとは何でしょうか?

アルバムタイトルから読み解けるように、大いなる、聖なる存在の事を指しているのでしょうか?

I have climbed the highest mountains
I have run through the fields
Only to be with you
Only to be with you
そびえたつ山脈を超え
大地を駆け抜けてきた
あなたと共にあるために
But I still haven’t found what I’m looking for
でも、まだ、探しているものを見つけられないんだ

U2 「I still haven’t found what I’m looking for」
より

What is they are looking for?

さて、探し続けていて、見つけられないものとは何でしょうか?
後半に、我々が犯した罪をあがなう、贖罪の十字架を背負ってくださったとありますから、やはりここは、キリスト教世界でいうところの神「イエス」でしょう。

そう考えるのが自然ですね。

聖人ジョシュアの名を冠したといわれる樹木、ジョシュア・ツリー。
その名を冠したアルバムタイトル。
そして、そのアルバムの冒頭で、何かを追い求め続ける姿が描かれています。

いずれ『Joshua Tree』というアルバムについても書こうと思いますが、おそらくはこのアルバムを貫くテーマは、目には見えないが我々の生活や日常に大きな影響を与えている大いなる存在についてでしょう。

すがりつきたい存在、祈るべき存在、なにかをささげるべき存在、それは、我々の贖罪のために十字架を背負い続けている感謝の気持ちの表れ。

探し求めた彼の姿を、感触を、言葉を、少しでもつかみ取ろうとすること、、、それが信仰というものの一つの側面なのかもしれません。

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