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山あり湖あり ~かすみがうら市の二面性~

霞ヶ浦(かすみがうら)と言えば
茨城県の南東部に広がる湖。
琵琶湖に次ぐ日本第二位の面積の湖!

そして「かすみがうら市」と言えば
その霞ヶ浦の全域に広がる大都市…
ではないんです。

霞ヶ浦は「ピースサイン」のように
V字型になっていましてね、

北の指の先が「高浜」
ここは茨城県の中央にある
「石岡市」に属します。
南の指の先は「土浦」です。
茨城県南部の都市のひとつで、
つくば市の東にあります。

その「石岡市」と「土浦市」との
間に位置するのが、かすみがうら市。

V字の間に、ぴょこっと
突き出ている半島は、そのまんま
「出島」とも呼ばれていました。

…ただ、かすみがうら市は
霞ヶ浦近辺エリアばかりではなく、
北西の山間部も市域に含んでいます。
ちょっと奇妙な市の形…!

そう、かすみがうら市は
湖のほうの「霞ヶ浦町」と
山のほうの「千代田町」
という
二つの異なる性格を持つ町が
対等に合併して生まれた市なんです。

そのため、かすみがうら市の観光協会の
トップのキャッチフレーズはこちら!

◆『山あり湖あり』

…かなり違った二つの面を持つ
不思議な市、かすみがうら市!
この魅力を本記事で書いていきます。

まず、湖のほうから。

霞ヶ浦は東京の大都心、
霞が関に語感が似ていますので
某国から霞が関と間違えられて
サイバー攻撃を喰らったこともある場所。

しかし、霞が関が超過密な
大都会、都心にあるのに比べ、
霞ヶ浦には広々とした晴れやかな
開放的な空間がどこまでも広がっています。


最近、力を入れているのが
「自転車」に乗る
サイクリストの方へのアピール。
隣の土浦市などとも協力して、
駐輪場や自転車道を整備しています。

人呼んで、カスイチ

琵琶湖一周だったらビワイチ、
淡路島一周だったらアワイチ。
霞ヶ浦一周だから、カスイチです。

一周の距離は、約130キロ程度。
(筑波山のほうまでつなげた
「つくば霞ヶ浦りんりんロード」まで
合算すると、約180キロにもなります)

霞ヶ浦と筑波山の雄大な自然、
れんこん畑などを見ながら
自転車ですいすいと風を切って走る…。
湖畔ですからカスイチは、
アップダウンもそんなにありません。
ぜひ、サイクリストの皆様に
一度は走って頂きたいコース!

市の観光協会ホームページ内で
霞ヶ浦を紹介するのは
「ホビキング」というキャラです。

ホビーキングではない。ホビキング。
これは霞ヶ浦で活躍していた
「帆引き船」(ほびきせん)
イメージして名付けたそうです。

その昔、といっても明治時代ですが、
多くの人を動員しないと
漁ができなかった当時の現状を憂いて、
湖畔に住む折本良平さんという人が
「帆引き船」を発明したんですよ。

それまでは2~3隻の船を使い、
20人以上いないと漁ができなかった。
そこで、霞ヶ浦の湖面の風を利用して
帆を張って走り、網を引っ張る
帆引き船の道具と技術を開発した。
少人数であってもワカサギや
シラウオの漁ができるようにした。


彼は、その発明を惜しむことなく
近隣の漁師たちに教えていきます。

網元中心・支配の組織的な操業から、
家族中心の個人的な操業を可能に。
日雇い的な賃金ではなく、
個人のペースで漁獲に見合った収入を
得ることができるようになった。


…どこか、SNSの発展によって
自分のペースで個人的な副業、
発信ができるようになった
現代に通じるところがありますね。

後にトロール船の発展により
帆引き船での漁は姿を消していきますが、
かすみがうら市ではこの帆引き船を
後世に伝えるべく、さまざまな
観光施策を実施しているようです。

次に、山のほうへ。

こちらのエリアを
観光協会のホームページ上で
紹介してくれるのは、
果物をかぶった三人の女性、
「フルーティーズ」です。
(それぞれ梨とブルーベリーと
イチゴをかぶっています)

この三つだけでなく、
ぶどうや柿、りんご、栗も美味しい。
そう、かすみがうら市の山のほう、
旧千代田町は果物生産が盛んなんです。
地理的には、筑波山の東のあたり!

『千代田果樹観光協会』の
文章から引用してみます。

(ここから引用)

『かすみがうら市千代田地区
(旧千代田町)は、

男体山と女体山の二つを山頂に持つ
名峰筑波山の東方の山麓に位置し、
昔から山の幸に恵まれ、
1885年に梨が植えられたことから
スタートした果樹栽培が盛んな地域です。

また、北には
水郷筑波国定公園の一部にもなっている
山本山、雪人山などの山々が長く延び、
西には筑波山、
東には一級河川の恋瀬川と天の川が注ぐ
霞ヶ浦から、遠く太平洋までを
一望におさめる景勝の地でもあります。

古くから果樹の味には定評があり、
1967年に果樹観光協会が設立されたことで
もぎ取り果樹園も更に増え、
テレビや新聞などのメディアにも
取り上げられたことから、
一躍観光果樹の村として有名になりました。

千代田地区の気象は、
県内の山岳部の接点にあたり、
気温は年平均気温が16℃と高く、
年間にして降水量がおおむね1000mmと
少ないのが特徴で、風が弱く、
晩霜の危険性も少ないため、
梨、栗、ぶどう、柿、りんご、
いちごなど、あらゆる種類の
果樹の栽培に適しています。』

(引用終わり)

このように山の恵みをふんだんに生かした
ジューシーでフルーティーな
地域が広がっている。

恋瀬川…。天の川…。
何ともロマンチックな名前ですが
フィクションではなく実在する川。
筑波山麓から霞ヶ浦へ。
「山」と「湖」を、この川たちが
しっかりとつないでいるのです。


最後に、まとめます。

本記事ではかすみがうら市の
二面性を紹介しました。

霞ヶ浦と自転車道と帆引き船。
筑波山の東のフルーツ。
全く異なる、二つの宝…!

市では、これらの恵みをまとめて

◆湖山の宝

と呼んでいます。

ぜひ一度、味わいにいらっしゃってみては
いかがでしょうか?

気になってきた方はまずは
観光協会のホームページをぜひ。

※『茨城県の本拠地の変遷』↓

合わせてぜひどうぞ!

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