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個人と組織がつながる時は、お互いの特徴と
凸凹を確認し合い、相互理解と合意に基づき、
つながりができますよね。

組織側から言えば「採用」。
個人側から言えば「就職」(転職)。

ここで大事なのは「の・ど・じ・まん」
四つができるだけ一致するかどうかだと、
私は思うのです。のど自慢。

本記事では、この四つの項目を
いかに相互理解していくか、考えます。

の、ど、じ、は、すぐに思い浮かびますよね。

組織側から、個人を見る時、
つまり、採用サイドの場合は、こう。

◆何ができるか?
◆何がしたいか?
◆何をしてきたか?

◆の:能力(現在)
◆ど:動機(未来)
◆じ:実績(過去)

の三つ。これは確認しなきゃ、ですよね。

能力は「実技審査」や「テスト」。
動機は「自己紹介」や「志望動機」の説明。
実績は「履歴書」や「職務経歴書」の記載。
学歴、社歴、転職歴、資格の有無…。
こういうものから少しずつ、見極められます。

…逆の立場なら?
つまり、個人側から組織を見た時。

◆この組織は、何ができるか?
◆この組織は、何がしたいか?
◆この組織は、何をしてきたか?

組織の「能力」「動機」「実績」を
見極める必要がありますよね。
ホームページやSNS投稿などに、
それらが詳しく書いてあることも多い。

「能力」:どんなビジネスができるのか?
どんな部署、どんなメンバー?
資本金は、社員数は、就業場所は?

「動機」:その組織のビジョンなり
トップの「ごあいさつ」なりから
推定することができます。

「実績」:組織の沿革です。歴史です。
いつ創業(結成)されて、いま、何年目か。
これまで何をしてきたのか。
何を社会にもたらしてきたのか。

このようにお互いが「の、ど、じ」を
確認し合う、言いかえれば、探り合って、


それぞれが求める個人や組織と
つながりをつける
のが、
採用、就職(転職)とも言える。

…ただし、すでに読者の皆様には
この後の展開がモロバレだとは思いますが、

この「の、ど、じ」だけでは
「ミスマッチ」になりかねない
危険性があります
、よね。
のどじまんの「まん」が必要。

◆どんな性格なのか?
◆どんな欲求があるのか?
◆何に価値を見出しているのか?
◆ひいては、何に満足(不満)するのか?

これらも見極めていく必要がある。
そう思いませんか?
「カルチャーマッチ」と呼ばれるものです。

個人も組織も、それぞれの地理や歴史に基づく
文化、カルチャーを持っているもの。
そしてそれは、能力や動機や実績に比べ、
「無意識」のことが多いので、
あえて意識して示したり探ったりしないと
よくわからないもの
、です。

(注:思想信条、個人情報、プライベートに
大きく関わることもあるので、
採用側は、法律に触れることがないように
特に注意する必要があります)

個人のほうから、見ていきましょう。

例えば、安いお給料でも
温かい人間関係が築ければ
それで良し、とする人もいますよね。
その逆のケースもある。
お金さえもらえればいい、という人。

組織のほうはどうでしょう?

とにかくお金を稼げ、とメンバーに
要求する、欲望の限りない組織があります。
お金など二の次でいい、
とにかくビジョンに沿った行動をしろ、
という組織もあります。
ワンマン社長の組織は、その人に左右されがち。

サビ残が空気のように
当たり前!の組織もあれば、
一分たりとも残業はできない組織もある。
人間関係は、もう千差万別。
カルチャー、カラーは、無数にある。


このようなカルチャー、文化も含め、
お互いに『何に「満」足するか』をこそ
事前に見極めることが大事ではないか?

つまり、私が言いたいのは、

能力、動機、実績、だけではなく、
個人や組織が求める欲求、
『満足』をも、事前に見極める。


この四つの頭文字をとった
「の・ど・じ・まん」をこそ、
合わせて見極めたい、ということです。

なお、「満足」は「不満」と表裏一体
まさかの離職や、懲罰人事などは、
「不満の鬱積、爆発」から生じやすいもの。

「この組織の文化の、ここが不満」
「この個人の働きの、ここが不満」

満足や不満は、それが潜在的で無意識的な
欲求であるものが多いので、
一方が知らないうちに、もう一方の
不満がたまっていくことが多いのです。

能力は、見せやすい。
動機は、言葉にしやすい。
実績は、売上額や資格・学歴の形で見えやすい。

しかし満足や不満は、見えにくい。
見せない人や組織も、多い。
無意識のものだから。
個人や組織の、性格や文化にもよるから。
あえて見せないと、わからないから。

「この人は、スキルも申し分ないし、
やりたいことも明確で言葉にできているし、
これまでの実績も十分、だけど、
『我が社』には合わない」

「この会社は、時代に求められることが
できそうだし、ビジョンもしっかりだし、
取引先も優良企業ばかり、だけど、
『自分』には合わない」

そのように事前にお互いの
「満足」(不満)を確認し、

お互いの「満足」が全く合わない人や
合わない組織には近づかない、
つながりをつけないほうが、無難
です。

(もちろん、実際の採用や転職において、
「のどじまん」が完全に一致することは
まれ、というか、有り得ない。
給料が安くてもいいそうだから採用する、
給料がいいから他のことに目をつぶる、
何かに妥協するケースが多い、と思います。
かく言う私も、安易に「妥協」してしまい、
迷走してきた経験があります…)

最後に、まとめます。

本記事では、能力・動機・実績だけでなく、
「満足(不満・文化)」も見て、
個人と組織がつながりをつけるのが
いいのではないか…
ということを書きました。

この話は、色々なケースにも
援用できるように思います。

これが、個人と個人のつながり、
例えば「恋愛」となれば、特に
お互いの「満足」が大事になりますよね。
その時々、満足ができるかどうか。
「好きだ、つきあいたい」だけでもいいかも。
あまりにも不満がたまれば、別れる。

ただ、これが「結婚」となると、
「家」「親」という組織がからみがち。
能力・動機・実績なども合わせ、
総合的に考える必要が出てきがちです。
(「お見合い」などは、この面から事前に
フィルターをかけるシステムです)

補足しますと、この「のど自慢」は、
不変ではなく、刻々と変わり得る。
能力や実績はもちろん、動機・満足も。

もし世界的な歌手を目指していくなら
卓絶した能力・動機・実績に加えて
鋼のメンタル的な満足感の欠乏、つまり
ハングリー精神が必要でしょうし、

ささやかな仲間内の
カラオケレベルで良しとするなら
それなりの『のどじまん』でOK。

さて、読者の皆様の
「のどじまん」は、いかがでしょうか?
皆様の組織の「のどじまん」は?
…SNSの投稿は?

「お互い」が「満足」しているでしょうか?
「ひとりカラオケ」状態で
自己満足に終わっていませんか?


(私の投稿もよくひとりカラオケになるので、
ほどほどに自戒しようと思います)

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