見出し画像

特定の地域で使われるのが、方言。
特定の会社で使われるのが、社内用語。

「社内公用語」と表現すれば
例えば「外資系の会社で英語」を普段
使ったりするのがそれですけれども、

「社内用語」は、それとは少し違う。

たとえ同じ日本語、言語であっても、
独特な言い回し、表現をしたりする。
違う会社の人や新参者には、
なかなか伝わらない…。

ですが、このような社内用語
(あるいは社内隠語)には、
その会社や組織の文化・ビジョンが
あらわれる
ものです。

本記事では社内用語や社内隠語について。

ちまたでよく知られているのは
リクルートの言葉ですよね!

中には、会社の枠を超え、
他の会社でも使われたり
一般的な言葉に変わったりする
言葉もあったりします。

少しだけ例を挙げますと…。

◆よもやま
◆ATI
◆ブレスト
◆レポ
◆やるやら
◆アスピ
◆フィジビリ
◆SNHR
◆オブリ
◆ZD
◆ジャストアイデア
◆テレクリ
◆バジェット
◆エビデンス
◆アジェンダ
◆フィックス
◆ナレッジ
◆ボール
◆壁打ち
◆TTP

…なんか、たくさんありますね!
少しだけではなかった。
他にもたくさんありそうです。

私はリクルートに勤めたことは無いので
すべて検索して出てきた言葉。
でも、初めてこんな言葉を使われると
「やるやら…ウッチャンナンチャン?」
と言ってしまいそうです。

全部意味を書いていくのも野暮ですので、
ぜひ気になる方は検索してみてください。
たぶん、すぐ出てきます。

ただし「ブレスト」や「壁打ち」など、
今では他の会社でも普通に
使われつつある言葉
もある。
さすがは天下のリクルートと
言ったところでしょうか。

お次は三菱グループで使われている言葉。
私は三菱グループで働いたことは
無いので、これも検索で出てきた言葉。

◆面着
◆下名
◆前広

『面着の会議に向けて
下名が前広にお伝えし度 了』

などのように使うそうです。

「仮面を着用した舞踏会みたいな会議で
下の名前でフランクに
前広様にお伝えしておきます、了解!」

という意味ではありません。

「Face to faceの、実際に対面するような
会議に向けて、この私が
前もってお伝えさせていただきます。以上」


という意味だそうです。
…させていただきます、以上です。などと
長々しく書かないあたりが、無駄を省く
できるビジネスマンみたいな雰囲気。

サイバーエージェントの
例も挙げてみましょう。
サイバーエージェントにも私は(以下略)。

◆それでいうと
◆集中しMAXタイム
◆ダカイゼン
◆温度感

◇それでいうと=ちなみに
◇集中しMAXタイム=今で言えば「全集中」
◇ダカイゼン=打開して、改善すること
◇温度感=物事の状況の緊急性や重要性

言われてみればなるほど、という言葉。
ダカイゼン、いいですね。
打開だけでなく改善もセットに!という
会社の文化、ビジョンをしっかり感じます。

さて、ここまでは
有名な会社の社内用語について
少しだけ紹介してきました。
読者の皆様の会社・組織では
いかがでしょう?

「…うーん、ウチの会社では
社内用語、というより
社内隠語的な、ちょっと
ネットで広まってはまずいような
言葉ならあるんですけれども…」

そういう方はいらっしゃいませんか?

確かに、ある特定の個人や部署などに
伝わるように設定された「隠語」は
昔からあったりします。暗号に近い。

例えばデパートや百貨店の業界では、
こんな言葉が使われるそうです。

◆赤井さん
◆桃井さん
◆川中様

「赤井様、3階の〇〇にお越しください」
などの館内放送が流れると…。
(おっと、皆まで言うとアレなので
気になる方はご検索を)

タクシー業界では、こんな言葉が!

◆工事中
◆大きな忘れ物
◆幽霊・おばけ

文字通りの意味ではないですよ。
これもぜひ、ご検索を。
「あの駅前通りは、工事中だから」
「大きな忘れ物をしたお客様がいて、
〇〇から乗った〇〇の特徴の方で…」
などとタクシーの無線で使われる。
なお、幽霊・おばけは、悪い意味ではなく
こういうお客さんは歓迎されるとのこと。

ただ、このような
「お客さんに知られては良くないけど
業務上で必要な社内(業界)隠語」
なら
まだ良いのですが、

中にはある特定の人のことをあざけって
つけられた言葉もあるかもしれない。
社内いじめも増えてきているようですし。
それとなく、本人には知られないように
社内隠語が使われていることもある。

それは、見方を変えれば
SNSにおけるエアリプのようなもの。
いつでも言い逃れできるように、と。

そんな「悪い社内隠語」がはびこる組織は
かなり閉鎖的な空間、言いかえれば
「ウチ」の意識が強い会社だ、と思います。
「ウチ向き」で「ソト向き」ではない。

もちろん、ある特定の文化やビジョンの下、
「私たちは他の組織とは違うんです!」と
アピールするのも、一つの選択ではある。
メンバーがすぐにわかる、というのは
仲間意識や団結力を醸成するにはあり。
(学校や団体の「制服」にも通底しますが)

ただ、その言葉が「ソト」の目からは
どのように映るか、それは
忘れないようにしたいですよね。
本人たちは無意識に使っていても、
ソトからは「なんか怖い」と
思われることもあります。


リクルートや三菱、サイバーエージェントの
社内用語のように、
他社でも使われるような
公用語にも成り得るような
普遍性のある社内用語
なら良いですが、

ソトの人が「え?」と耳を疑うような、
「それはちょっと…」と思うような、
世に知られるとあまりよろしくない、
そんな社内隠語は控えたほうが
いい
のではないでしょうか?
この時代、内部告発・SNSなどで
あっという間に拡散したりしますので…。

まとめます。

本記事では「社内用語」と「社内隠語」
について書いてみました。

私自身、複数の会社を経験してきまして、
「ああ、あの会社ではこういう
社内用語(社内隠語)が
使われていたなあ…」と
思い出しつつ書いてみたところです。

読者の皆様の会社や組織では、
どんな言葉が使われていますか?

よろしければサポートいただけますと、とても嬉しいです。クリエイター活動のために使わせていただきます!