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『自分で修得したものでなく、人から聞いて得た知識。聞きかじった知識』

これを、耳学問、と言います。
みみがくもん。

どちらかと言えば否定的な
ニュアンスで使われます。
『やっぱり自分で汗をかいて
掴んだ知識じゃないと!
耳学問では、だめだよね』とか。

しかし、この情報爆発の乱世では
耳学問でもいいじゃないか
というのが、この記事の趣旨です。

乱世、と言いましたので、
戦国時代〜安土桃山時代の有名人、
豊臣秀吉の例を挙げましょう。

秀吉には『御伽衆』と呼ばれる
家臣たちがいました。
おとぎしゅう。彼らは何をするか。
秀吉に世の中のありとあらゆる
話題を聞かせる。
要するに『耳学問』をさせるのが
彼らの仕事です
(室町時代後期あたりから生まれた
役職だが特に秀吉の御伽衆が有名)。

ビッグネームも、います。
先の将軍、足利義昭。
信長に謀反を起こした、荒木村重。
有楽町の名の由来、織田有楽斎。

それまで秀吉よりも目上だった
者たちを従えることで
自分の権威を高めるという
政略的な意味もあったでしょうが、

秀吉は自分が無学であることを
知り抜いており、
それを補うためにも耳学問で
知識を増やしたかったのだと思います。
その数は、一説によると
800人!以上もいたそうです。

さて、翻って現代の私たち。
情報や知識があふれかえり、
何を知り、どう使うかが
日々新たになっていく時代。

それなのに、自分で何でも調べて
一から身につけないと…と思うと
いつまでもきりがありませんよね。

耳学問でも、いいじゃないですか。
得意な人の上手な説明を
聞けばいいじゃないですか。

noteに参加されている
皆様は、それを肌でわかっている
方が多いと思います。

しかし、世の中にはまだまだ
耳学問を毛嫌いする人もいる。
かく言う私も、SNSを本格的に
運用する前は、そうでした。
SNSを始めて初めて、いかに今まで
情報のシャワーを浴びてるようで
実は、折り詰めパッケージされた
丸められた情報にしか触れてないか、
思い知りました。

秀吉も、たぶん悩んだと思います。
偉くなるにつれて、
生の情報が上がってこなくなるから。

彼は、調略という裏稼業、
敵を寝返らせたりする技によって
織田信長に見出された男です。
生の情報の大事さを知っている。
だからこそ、意識的に御伽衆を抱えて
情報のシャワーを浴び、その中で
使えるネタを自家薬籠中に
していったのではないでしょうか。

まとめます。
耳学問自体は、悪でも善でもない。
それを聞く耳の持ち主の器量次第。
となれば、いかに情報を聞いて
自分の行動に役立てていくか、
実用化するかが大事、では。

noteには、あなたの御伽衆候補が
ゴロゴロいます。
ぜひ、800人以上、抱えましょう!

(あなたが地理や歴史や人事や小説が
お好きなら、その一人に私こと
ヒストジオいなおをお加えください。
フォローをお待ちしてます(笑))


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