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皆様は「生きがい」を持っていますか?

そう聞くと、たいていの方は
「私はこれが生きがい…だと思います」
というものを答える、と思います。

◆「仕事の後の一杯をぐいっと飲むと、
 『生きている』って感じがします!」

◆「子どもの成長が『生きがい』」

◆「この仕事をしてきて良かったです。
 仕事が『生きがい』ですね」

これはもう、人それぞれ。
日本では「生きがい」という言葉が
普通に使われます。

それがゆえに、世界の中で
「ikigai」という言葉・概念が今、
どう響いているのか、わかりにくい。

実は、日本発のこの言葉、
「ikigai」と表現され、そのまま使われています。
めっちゃ、いま、
世界で研究されている
んですよ。

あの有名な脳科学者、茂木健一郎さんも
最近「ikigai」について本を英語で書き、
瞬く間に世界でベストセラー、
日本語で逆輸入(訳本)されているほど。

「ただの『生きがい』でしょ?」

そう思われた方は試しに、
「ikigai」というキーワードで
検索をしてみて下さい。
ChatGPTで聞いてみてもいい。
Amazonの書籍など
色んなものがヒットする、と思うんです。

実は、日本以外の他の国の言語では、
ikigaiにぴったりと合うニュアンスの言葉は
なかなか見つけられないそうです。

本記事は、世界における「ikigai」について。

生きがいは、幸せ、とは少し違いますよね。
幸せ=生きがい?
ちょっとニュアンスが違う気がする。

生きがいは、誤解を恐れずに書けば
「生きていてよかった」
「毎日生きていくための理由」

などと感じられること、だと私は思います。

それは必ずしも
自分「だけ」が幸せでなくてもよい。
「他人が幸せになるのが生きがい」
「自己犠牲の上での生きがい」と
いうこともありえる。

いきがいの「かい」、「甲斐」という言葉は、
「行動の結果としてあらわれる『しるし』」
「努力した効果」「期待できる値打ち」
などの意味があります。

自分が生きて行動することで、
どんな「結果」や「効果」が得られるのか?
自分は何のために生きているのか?


元々の「かい(かひ)」という言葉には
「交ふ(かふ)」とか
「『効』果の効ひ(かひ)」という
意味が含まれているそうです。

そんな哲学的な意味を含むのが「生きがい」。

(余談ですが、甲斐甲斐しいとか甲斐性とか、
「甲斐」がつく言葉は他にもあります。
武田信玄の本拠地も、甲斐の国。
一説には、かいがいしいなどの言葉がまずあり、
甲斐の国の人が働き者であったことから
この漢字が当てられたそうです)

さて、この「生きがい」という言葉が
ikigaiとして「世界的に」
有名になったのは近年のことです。

2014年頃、「ikigaiダイアグラム」
呼ばれる図がバズりました。
すごい勢いで、拡散していきました。
起業家のMarc Winn氏が
図とともに発信した。
皆様も見たことがあるかもしれません。

下に載せた左の図は、それを
日本語にして簡略化して加工したもの。

簡単に言えば、
「好き」「得意」「需要」「収入」
これらを全部含めて重なるのがikigai。


…ただですね、これ、本当に「生きがい」か?

好きや得意、が生きがいにつながるのは
わかりますが、
「需要」や「収入」が「必ず」絡まないと
ikigaiとは言えないのか?

ちょっと違うような気がします。
いや、全否定ではなく、
そういう側面もあるけれども
もっと精神的なものもあるのではないか、
とツッコミを入れたくなる。

例えば、子育ては生きがい、という人から、
子育てで収入を得ているとか需要があるとか、
そういう人ばかりではないのでは…?と
聞かれた時、どう説明するのか?

というわけで、ikigaiの概念がない他国では、
違ったニュアンスでikigaiが広まっている
可能性がある。
本場日本から出す「生きがい」の説明としては
まだ改善の余地がある
、ように思われます。

そこで、Nicholas Kemp氏が作った
別の四つの円の図も、合わせて紹介します。
出されたのは、2020年頃。
それをあえて日本語に訳して
簡略化したものが右の図。

この図では

◆「価値(があると感ずるもの)」
◆「趣味や興味(があるもの)」
◆「役割や関係性」
◆「存在(実存)」

この四つが重なるところがikigaiとなります。
また、ikigai=Daily Livingと
表記されており、より「日常」に近いものが
生きがい、とされる。

読者の皆様におかれましては、
「ikigai」の説明としては、
左図と右図、どちらがしっくりきますか?


…私、個人的には、右図のほうがしっくりくる。
生きがいとは主観的なもので、
個々人で決めればいいものだと思うから。

ただ、左図が間違っているとか、
これはikigaiじゃないとまでは、私は言えない。
「生きる」ためには「お金」が必要ですし、
「社会に求められている」もののほうが
生きがいを感じやすい、とも思うから。

この二つの図、あるいは
「全く新しい図」を仮に自分で設定して
「反復横跳び」をしながら、
自分なりの生きがいとは何なのかを
考えていくのがいい
のではないでしょうか?

最後に、まとめていきましょう。

本記事で、この二つの図を
あえて対比して提示して書いたのは、

◆世界的にいま「ikigai」が有名!
◆「日本ならでは」の考え、人生観
◆その解釈や説明には、いろいろある
◆でも日本国内だけでは
 ikigaiが世界的に有名だと気づきにくい…

ということを書きたかったからです。

また、書いて投稿することにより、
読者の皆様の考えを促しつつ、
自分の考えをまとめたかったからです。

では、私自身のikigaiは何なのか?

…うーん、難しい。
日々、変わっていきます。
「これがあればいい!」というところまでは
煮詰め切れていない。

「地理と歴史」は、好きです。
でも左図的な「収入」や「需要」の面から言えば
ちょっとあやふや。

「書くこと」は、好きです。
ですが右図的な「役割や関連性」などまで
結びついているかというと難しい。

読者の皆様はいかがですか?
皆様の「ikigai」は、何ですか?

…私は、このようなあやふやな自分の「ikigai」を
クリアにして、しっかり自覚・言語化すべく、
ある試みを始めよう、と思っています。

それは「せんのみなと」さんの
「キャリアツーリズムアットホーム」
(略称CTH)というサービス
です。

「転職を考えております」と先日
投稿しましたが、
『急がば回れ』とも言います。

まずは改めて自分のikigaiを踏まえて
方向性を考えていきたい、です。

高崎 澄香 さん
長嶺 将也 さんからのフィードバックも
受けつつ、自分の視点と他人の視点、
過去と現在と未来を反復横跳びしていきます。

また途中経過なども
発信して紹介していこうと思います。

※↑CTHの詳細な説明のリンクへもぜひ!

※お二人が「夫婦起業」という
道を選んだ経緯を、
赤裸々・等身大に読みやすく描き出した
小川 明美 さんの記事はこちらから↓

なお、ikigaiについての本記事は、
以前に書いた記事のリライトです。
引用参照元も書いてあります↓

合わせてぜひどうぞ!

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