1、ある親子の会話

子「あのさ、俺、会社をやめてフリーランスになるから」

親「冗談でしょ、そんな不安定なこと、やめなさい。あなたを大学まで行かせるまでにいくらかかったと思ってるの?!」

子「フリーランス王に、俺はなる!( ー`дー´)キリッ」

親「寝言は寝て言いなさいよ。絶対に反対。結婚だって遠のくし、近所の人に何を言っていいかわからないし、どうしてもなるなら、実家から出ていきなさい。ああ、自分の子どもが『フリーター』になるなんて…。恥ずかしくて、みんなに顔向けできないわ…。うっうっ…(泣)」

子「いや、フリーターじゃなくてフリーランスなんだけど…」

親「どこがどう違うの!?

子「…(そういや、どこがどう違うんだ?)」

2、語源から考える違い

フリーランスとフリーターの違いは何?と言われて、すぱっと説明できるかどうかで、この親子関係の行方が左右されそうですね。

私も、違うものだという認識はあったのですが、すぱっと説明できるかというとちょっと考えてしまいました。ましてや、終身雇用当たり前の世界で生きてきた方などにとっては、どちらも同じ「胡散臭いカテゴリー」に入っているかもしれません。

とりあえずネットで検索してみると、非常にすっきりまとめてある記事が出てきました。今回のnoteは、この記事を参照していますので、良ければぜひご覧ください↓

まず、語源の違いから。

フリーランスとは英語で「Freelance」。直訳すると「自由契約」。会社と雇用関係を結ぶのではなく、「雇用主」として「独立」して、自由に複数のクライアントと契約を結び、仕事をしていくスタイルの働き方です。そのような働き方をする人を「フリーランサー」と言います。

対して、フリーターとは、英語の「free」と「Arbeiter」を組み合わせた和製英語です。英語では「Part-time workers」。パートタイム。つまり「時間給労働者」です。雇われています。

まとめると、フリーランス=「事業主」「事業する側」。フリーター=「労働者」「雇われる側」。ここがまず違います。ただし、フリーランスは事業主とは言え、人を雇わずに、1人で事業をしている人もたくさんいます。

3、フリーランスと個人事業主、フリーターとニートと無職の違い

ついでに、「胡散臭い」カテゴリー(語弊があること申し訳ございません)で一緒くたにまとめられやすい、似たような言葉との違いをまとめます。

個人事業主=税務署に開業届を出している人(フリーランサー)

※出していないフリーランスの人もたくさんいます

フリーター=働く意思があり、実際に働いている。

ニート=働く意思がない、職業訓練や求職活動も行っていない。

無職=所得を伴う労働をしていない人の総称。

問題は、これらをごっちゃにして、「胡散臭い」カテゴリーで同じようなものと認識している人が、世間一般にはたくさんいる、ということです。

フリーランスをフリーターと誤解するほうならまだいいほうで、フリーランスを反社会的勢力と勘違いしたり、昔の売れない文豪のようにデカダンスなイメージをしたり、ニートで引きこもるのではないかと心配されたり、夢追い人となって世界を放浪するのではないかと思われたり。まだまだフリーランスという働き方は浸透しきっていないのではないかと思うのです。

4、ヤマダイ監督によるわかりやすい動画の説明

ここで視点を変えて、動画を1つご紹介します。

本土最南端の映画監督」として活動されている、ヤマダイ監督から紹介された動画です。監督は、地域おこし協力隊の映画を撮るため、日本全国を旅して全部の都道府県の地域おこし協力隊への取材旅を敢行した、バイタリティあふれる方です。よろしければご覧ください↓

おそらく、監督自身も、フリーランスとフリーターの違いなどを聞かれたり、時には誤解から屈辱的な体験もしたりされたのではないでしょうか?事例やたとえを使って、非常にわかりやすい動画となっています。

5、フリーランスとフリーターの「共通点」

ではなぜ、このように「同じようなもの」として誤解されやすいのでしょうか? それは、共通点があるからです。

①収入が安定しにくい:サラリーマンに比べて「安定」しない。

②社会的信用が少ない:なかなかローンが組めません。

③確定申告は自分で:会社はやってくれませんから。

④働き方が理解されにくい:婚活や結婚に不利なことも。

もちろん、他にもあると思いますが、代表例はこんなところです。一言でいうと「不安定」「自由」だけれど「信用されない」。同じ「フリー」で始める言葉ですから、同じようなもの、として捉えられているのでは…。

だからこそ、自分で作戦を練って、「安定」し「信用」されるように、実績を積み重ね、認知度を高め、協力者を増やし、複数から受注できるように調整して…といった活動が大事になります。目に見える形(ポートフォリオなど)で、過去の実績をアピールできるようにしておくことも大事ですね。

6、まとめ

この記事では、フリーランスとフリーターの違いについて、考えてみました。

締めとして、参考文献をもう1つご紹介します。高田ゲンキさんの『フリーランスで行こう!』です。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。






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