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ありがとう、あの日のわたしたち

いつぶりだろう

ああ、この人になら
わたしを見してもいいな

わたしを見てもらいたいな

そんな感情を抱いたのは

.

何度目かの冬を感じながら

そういえば、コートを今年は変えなかったな、
なんて時の短さを感じる

2年という月日は
刹那とよぶには長すぎるけど
昨日をすぐそこに感じるような近さがあるんだ


そして久々に再会した、わたしたち

奇跡だな、て思うんだよな


目がぎりぎりあけられるまばゆい光のようで
どこまでも続く暖かい闇のような

そんな日々が、そこにはあった

ただただそこにわたしたちはいた

色褪せるて、表現があるけれど
そこのわたしたちはありありと生をまとっていて
無邪気な輝きを放っていて

ありがとう、て言葉が出てくるんだ

あの日のあなたに
あの日のあなたたちに


そして、あの日のわたしたちに


過ぎ去る月日は
日に日に鋭さを増していく刃でもあるから

簡単にぼくのこころを突き刺すこともできるんだ


だけど

あの日のわたしたちがいてくれたから

その切先はとても柔らかくて
あたたかくぼくの心に入り込んでいくんだ


すてきなことばをありがとう、のあなた
よき笑顔をありがとう、のあなた
拾ってくれてありがとう、のあなた


つぎのわたしにまた前を向いてもらうために
またわたしはいまのわたしを残すね

ありがとう、あの日のわたしたち
ありがとう、今日のあなたたち

どうしたしまして、わたし

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